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『以上ッスか?…報告ご苦労ッス、シロ。後は疑似コア設置して隔離したら、取り敢えずで放置でお願いするッスよ……ほぅ…それならこっちで配信の手伝いするッスか?今、三十人ぐらい送ってるッスからそれの……あッ、切りやがったッス』
「……技名を覚えていないのもあり得ませんが、セブンセンシズを開放する前に装備を変えるなど…」
「あのガキ…正宗ソルジャーverまで…それにあの黒いの…まさかあの変態の素材か?」
既に元の教室っぽい雰囲気等、欠片も無くなったメインルームの一角に備えられた寛ぎスペースにて、この部屋の主である三人は、シロから送られて来たダンジョンでの顛末までの映像を鑑賞していた
「しかし、流石は中級神…とでも言えばいいのですかね、あのフレイアと言う個体は中々に興味深いです、戦力もあのライダーもどきと同程度は有りそうです。もし…相手が夕であったなら厳しかったかもしれませんね……にしても…フフフ…アレを活かせばポロン達のさらなる進化が……」
「呂布かぁ…盲点だった…俺も誰か…塚原卜伝とか上泉信綱とか…でも成仏してるよなぁ絶対……将門は視たけど、なんか亜神っぽい感じに成ってたし、大体武芸者じゃ無くて武士だしな…用途に合わん…」
「アレ等がですか?…折角の私の機体だというのに、性能の半分も活かせないは、挙げ句、あんな物を取り込む暴挙にでた時点でなんの価値も無いと思いますが」
「いや、アレだって合体するまでは、両方とも割りと良い感じだったじゃん、まぁ…完璧に馴染む前だったせいで機体、義体共に想定より弱かったけどな……というか、ずっと気になっとたんじゃけど…紅子おかしくないか?なんか強過ぎる気がすんじゃけど…」
『…そお…ッスねぇ…こう観ると自前で完璧に霊気使い熟してる様に見えるッスね』
「おかしいですね、いくら紅子にナノマシンの補助があるとしても、高性能とはいえ紅子のナノマシンに其処までの性能は無かった筈ですが……シモン、念の為ラボの過去のログをチェックして貰えますか?」
『了解ッス、ん?何やら隠蔽されてるッスね……っ?!』
「どうした?急に…信じられないような顔して」
『…嫌な予感がしますね…シモン、共有してください……これは……狂気ですね、ご愁傷さまです左門』
「はっ?なんの事だよ…」
『…コレを見るっス』
「……すげぇ嫌な予感がしてきたから、見たくねぇんだけど………
グハッ!…マジか…有り得んぞ。何時だ?オリジンってあるから大体の時期は分かるが…ってか、いくらオリジンの身体だからといってそんなヘマやらかす筈無いし。
ん!?なになに……マジかそんな方法で……はぁ?!コイツ…狂ってやがる…そのままナノマシンの素材にしてやがるよ…それにマキシって何だよF×Sかよ………」
『……どうやら参考にしたみたいッスよ、ほらっ』
「表の部屋?…あぁ…凄く読んでますね…」
「……決めた、俺は何も知らない、何も見てないっ!そういう感じでいく事にする。」
「左門がそれでいいならそれで良いのじゃないですか、紅子も隠してたぐらいですから……しかし、素材としては極上ですね…おそらく今の紅子はナノマシンを十全に使えば、今迄の様に装備に頼らずとも独力での神力の展開が可能でしょうし…」
「んっ?それは紅子の……あぁ…やっぱりそれが出るのか……ってか、めちゃくちゃステたけぇな」
『取得可能スキルに、ちゃっかり神(下級)があるッスね…』
「どうします?神を取得されると、何かあった時に少し面倒くさいと思いますが」
「ポイントも足りてやがる……
まぁ、好きにさせたらいんじゃね?
俺には被害無さそうじゃしな……お前等は知らんけど…」
「『………』」
そんな風な会話が三人に依って行われ、最終的に紅子の扱いをどうするかという処で思い悩む彼等に、声を掛ける者が
『なんじゃお主等、そのオナゴの事で悩んでおるのか?』
漫画片手に画面を覗き込む芋ジャージ姿のその者は、報告を受ける為三人が揃ってこの部屋にやって来た時には、彼等のうち誰かが許可を出さなければ絶対に入室出来ない筈のこの部屋の中に居て、更にはソファで寛ぎながら漫画まで読んで寛いでいた
その異様さも然ることながら、その者から感じる存在の格の違いに三人は、関わると面倒くさそうだと意図的にスルーする事に決め、内心「早く帰ってくんねぇかな…」と思いながらも、その存在が居ないものとしてつい今しがた迄過ごしていたのだが、遂にその存在の方から声を掛けられてしまう
「……おい…シモン、お前なんとかしろよ…圧が凄いんだよ……」
「……そうですよ…私も存在を保つリソースが心許なくなって来ました」
『……無理ッスよ…解るっしょッ……!こっちとは格が違うッスよ!』
『何をコソコソと……聞いておるのか…』
「ウッ……」
「…ッ!…ク…」
『ヒィ!?』
『ほぅ……此の位は耐えおるか…』
『ファッ?!部屋が壊れるッスよ!ヤバッ、エラーが……やめてくださいッスぅ!』
「くっ…そぉ…こうなったら…数多のサブカルの中にある…神殺しの技を片っ端から……」
「無駄なので止めて下さい……其れよりそろそろ限界なので…その力を抑えて貰っても宜しいでしょうか?」
『三人とも実力は上級下位に届くか……ふむ…まぁよかろう』
「フゥ…それで、何となく予想はつくけど、いったい何方さんで?何用で此方に?後、なんでジャージ?」




