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部屋の神  作者: CLLK
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「う〜ん…そこはかとなくシュナⅩジュっぽいね……顔も覆えば完璧だったのに……ん?」


詩乃への攻撃に因る爆発の余波が響くなか、それを成した一体である奉先クンとセキトーが合体した姿を見つめそんな感想を呟き、爆発の中心に居る筈の詩乃の事を気にする素振りも見せない紅子の頭上に


「これで……貴方達が勝つ可能性は無くなりました」


いまだ続く爆発の中心から、フレイアのそんな言葉が響くと、"ブワッ"と爆発を散らし、これまでは1対だった翼を3対の6枚に増やした翼をはためかせてフレイアが現れる


紅子と夕を見下ろすその姿は、夕とやり合った時よりも更に成長して大人の女性のソレへと変貌を遂げ頭上には天使の輪を備えていた


「おろっ、エンジェルハイロゥ…と言う事は本気になった…のかな?どれどれぇ……えっ?!すごっ…現地産だと今迄でぶっちぎりだね…」


「…ホントですね…此れは四の五の言ってられないかぁ…仕方ないです…❲換装❳」


「うん、其の儘だど今度は死ぬかもしれないからねっ……一応いっておくけど…ちゃんと最初からフル装備にしてね」


「……えぇ、始めからそのつもりです」


「…………ハア……(想定よりも強い…これはちょっとしんどそうかも……でも、幸い神力は感じない…神では無いって事か……良かったぁぁ)」


拳を筒の様に握り、それでフレイアを覗き込む紅子の小手の端末が解析したフレイアのデータを表示する


それを覗き見た夕は、その数値に若干頬を引き攣らせながらも少しの戸惑いの後、一瞬でいつもの姫騎士ベースの装備へと換装するが、紅子からジト目を向けられると、しれっと装備から外しておいた短槍とヘルムをアイテムボックスから取り出していた


往生際の悪い夕に呆れながらも、紅子は、後にシキが「ふむ…あのライダーもどきに匹敵する強さですね」と、評する程のフレイアの強さをほぼ正確に見抜いた上で、相手が神に類する者なのかどうかを探っていた


「…なら…ちょっと本気をだしますか、❲換装❳…んっ…」


どうやらフレイアが神の類いでは無さそうと判断した紅子は、これからの戦闘に備え装備の変更を行う

念の為に周囲にビットを配置した紅子がキーワードを呟くと、今迄ボディスーツに付けていた部分的なアーマーが消え、夕とは違いわざわざ全身を覆う様にアーマーの各パーツを展開し、その展開したパーツが脚部から順々に装着されていく


「クッ…私にも……あれば……」


既に装備の影響を受け口調の変化した夕が、パーツを装着していく紅子のある部分を見て悔しがる中、紅子達の装備の内包する魔力に驚きながらも詩乃の事を全く気にしない二人を怪訝に思ったフレイアから声が掛かる


「なるほど、貴方達のふざけた態度はその鎧が理由という訳ですか……しかし、味方には裏切られ、仲間が消滅させられたというのにっ」


[サセマセンッ…!?……耐エキレナイ?]

「シグルドっ?!」

[問題…アリマセンッ……リフレクション!]」


紅子達へ語るフレイアの背後に、突然現れたビットが光輪を纏って襲い掛かるが、フレイアを援護すべく現れたシグルドがシールドを発生させて割って入る事でなんとか事なきを得る


「換装完了っと……あれ、弾かれちゃった?……あちゃー、割り込まれたかぁ…残念無念」


小太刀を鞘から抜き放ち、弾かれたビットを手元に戻した紅子は、"てへっ"と戯けながらフレイア達を見上げると


「さっき仲間がどうこう言ってたけどぉ…アナタこっちに来て大丈夫?あのくらいじゃ、あの娘は倒せないよ?」


"コテン"っと首を傾げて言い放つと「ほらっ」と爆発後の爆煙が渦巻く方へ目を向け指を指す、すると周囲を警戒しつつも「何を馬鹿な…」[アリエマセン…]と、フレイアとシグルドの二人も釣られるようにそちらに目を向ける


目を凝らす二人の視界に薄っすらと、爆煙の中に放電現象のようなものが見えると[マサカ…]と目を見張るシグルドたち…


そして、爆煙が薄れると其処には禍々しいオーラを纏いどこぞの帝国の暗黒卿よろしく指先から雷をまき散らし荒れ狂う詩乃がいた…



「クソ…ガァァァァァ!」


「「ギャァァァァ」」

「お前っラッ!ババババババ!」

「フンッ!死にぞこないがっ、喰らえぃ!」


父親の所から、こっそり頂いてきたスライスっぽい素材を使ったゴーレムを消滅させられ、しかも其れをしたのがまさかの自身が使役していた筈の霊魂で、更に運の悪い事に霊魂を入れた核で動くのが、シキ製作、監修の義体と機体だった事で、黒歴史を晒したダメージと相俟った詩乃は思考を放棄し、目につく相手に手当たり次第八つ当たりを始めたのだった


消滅したと思っていた相手からの突然の攻撃に、不意を付かれる形になったゼウス等三人は、雷に依る攻撃をまともに喰らう事になったが、セキトーを装備した事で大幅な能力の上昇を得た奉先クンは、ソレに反応しビームを纏わせた戟で払うと、ビームランチャーでの反撃を行う


「はっ、そんなモン、吸い尽くせっ黒玉!」


ビームランチャーの先に集まるエネルギーを確認した詩乃が、射線上に1メートル程の直径の黒い球体を召喚すると同時にランチャーからビルが撃ち出されるが、ビームはその球体に拠って全てが吸収されてしまい詩乃まで届く事は無かった


「ヌゥ!何だソレはっ!」


攻撃を防がれた奉先クンは、バーニアの様なもの吹かし高速で移動しながら、ランチャーからのビームとセキトーの操るビットに因る攻撃を詩乃に加えて行くが、攻撃を追加したにも係わらず、詩乃の召喚した黒玉は攻撃に対し変形、分離など様々に変化し全て吸収してしまう


「遠距離から…チマチマ、チマチマと……ビッてんの?アンタ」


「フンッ、小娘がっ!」


突き出していた両手からの雷を消して、肩越しに視線だけで相手を追う詩乃が、遠距離からの攻撃だけで距離を詰めて来ない奉先クンを煽る


「ビビってねぇんなら、はよぉ…掛かってけぇよ、呂布の名が泣くぞおっさん!なあっ?」


煽った割に近付いて来ない奉先クンに、煽った方の詩乃の方が苛立つと、自分の足元の影から刀身だけで2メートル以上ありそうな刀を引き抜き肩に担いで挑発すると、担いだ刀に自身が纏う禍々しいオーラを集め刀身を黒く染め上げていく


「お…お前…人の事…散々、厨二病だなんだと、馬鹿にしたくせに……」


自らが盾になることで辛うじて二人が消し炭になる事を防いだゼウスが、雷に付与されていた各種デバフから復帰し、刀を支えに痺れる身体を起こすして目にした詩乃の姿に驚愕する


「まさか…あの力はッ」


その時、黒く染まっていく詩乃の刀の刀身を見たフレイアが飛び出そうとするが、其処に紅子が割って入る


「チィ…シグルドっ、行きなさい!」


「フフン、行かせないよっ……アイテムボックスに入れて無かったって事は、アレもこっそり拝借してきたのね…」


短距離転移でフレイアの前に現れた紅子が、設置した障壁を足場に小太刀で斬り掛かるのを、新たに装備していた盾で防だフレイアはシグルドへ焦った様にゼウスの元へ向かうように叫ぶ


[ふっ…私を忘れて貰っては困るな]


[ッ!キサマ…]


ヘルムを被り顔を隠したせいで、完璧にロボっぽくなった夕の槍から放たれた光線が、動き出そうとしたシグルドを止め、其の鼻先をかすめる


「あはっ、私達も本気だからね、そう簡単には行かせない…よッ」


盾の陰から突き出されるフレイアの槍が自身に当たる前に、更に引き上げた身体強化の力で強引に小太刀を振り抜く事でフレイアを吹き飛ばす


「只の人の身で…化け物ですか……」


体制を立て直したフレイアは、人(地球人以外)では内包出来ない程の魔力で自身を強化する紅子に驚愕しつつも素早く全体の把握に務めると「後悔しなさい…」そう言って天使の輪の光を強くすると魔力に新たな力を融合させ始めるのだった………




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