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(オォォォウゥリィィィヤァァ!曹ォォ操ォォ)
“グギャアァァ!”
(死ネェイ、劉ぅ備ィィ!カァァァァ)
“ヒュンッ ヒュンッ” “カッ…ドドドドッ” “ギェぇぇ…”
「駄目だよ!主っ、二体目のドラゴンもやられちゃったよっ!」
「魔物達も半数以上が戦闘不能だよ!ご主人っ」
「くっそ!何なんだよアレは…ふざけんなっ!何でっ、呂布が空飛んでビーム撃ってくるんだよっ!」
地球側へと繋いだダンジョンへ繋がる扉…向こう側から見るとボス部屋へ続く扉だが…を吹き飛ばし侵入した武人…奉先クンは、更に多くのダンジョンポイントを得る為、地上を蹂躙しようとダンジョンマスターが用意していた魔物達を確認する。
そして詩乃の掛けた呪いに因って、特定の者以外を全て劉備か曹操に誤認してしまう奉先クンは雄叫びを挙げると魔物に対し蹂躙を始めた
翼を生やし、身体の各所からバーニアの様なエフェクトを発生させて飛び回りながら魔物達を屠って行く三国志最強の男が、手にする戟に巨大なオーラブレードを発生させ強化されたドラゴンを両断し、魔物達に向かい口からビームの様な光線を広範囲に往復する様に撃ち出す
その様に焦り出すダンジョンマスターと思わしき男とその配下達を、少し離れた場所から伺う者達がいた
「ケモ耳にエルフ?の幼女…それに…バインバインな……主ぃだぁ?けしからん!何、あの如何にもな奴隷?たちは…」
「くう〜、ウチの奉先クン、チョ〜強ぇんだけどッ」
「ちょっ……二人とも静かにっ」
「くっ!癪だけど、やっぱ眼鏡スゲェな……頭下げた甲斐があった…むぐっ」
一連のどさくさに紛れて、隠蔽を用いた紅子たち三人は相手に気づかれる事無く安々と侵入することに成功すると、コアを奪取もしくは破壊するために行動していた
「シっ、気づかれるでしょ……ねぇ…夕ちゃん、なんかコアっぽい物が見当たらないんだけど…もしかして、あのPCっぽいのがそうなのかな?」
自らの事は棚に上げてムグムグと藻掻く詩乃を抱え込んだ儘、辺りを見回した紅子は、目的のコアっぽい物が見あたらないのか背後に居る夕へと尋ねる
「えっ?コア…ああっ、コアですねっ、コア……どうですかね…あっ、一撃入れて見れば判るか…も……なんて!冗談ですよ…ハハ…」
「……………、ん?あぁごめんね」
フル装備時の影響なのか元々がそうだったのかは分からないが、最近は割と脳筋寄りな事を言う夕を、紅子はジト目で見つめて呆れるが、自身の腕をタップする詩乃に気づき開放する
「か…顔が潰れるかと思った……殺す気か……おっ?」
紅子から解放された詩乃が、あごを触りながらブツブツと文句を言うが、その時、前方の空間に大きな歪みが現れた
「チッ!いきなり仕掛けて来やがって、どうせあの眼鏡野郎の仕業だな!ならっ、こっちもとっておきを使ってやる!」
詩乃の耳に聴こえる、ダンジョンマスターの男の声と共に空間の歪みからロボというには小さい一体の機体が現れると、その機体が手にするライフルが奉先クンに向けてビームの様な物を放つ
「死ネェ…ッ!ヌンッ…」
オーガの亜種相手に、柄を脇で基点にして戟を薙ぎ払っていた奉先クンは、既の処でビームに気づくと、空いてる腕を犠牲にを防ごうと薙ぐように腕をビームに向けて振るう
ドンッと、自身が用意した機体からの攻撃で敵が爆発に包まれる様を見たダンジョンマスターの男が
「ハッハァァ!どうだぁ進化した俺たちが心血を注ぐ事で創り上げたこの美少……機装ヴァルキリーの力はぁ!シグルドぉ、もっとだぁ!」
爆炎の収まらない奉先クンへの追撃を、自身がシグルドと呼んだ機体に命じると[了解シマシタ、マスター]と、何かのアニメの様に手足に機体のパーツの様な物を纏った少女が抑揚の無い声で答えて更に攻撃を加えて行く
ダンジョンマスターの男は、その攻撃を見ながら「ハァァハッハァ」と高笑いを挙げている
その様子を伺っていた紅子達三人は、男が出現させたヴァルキリーを見ていた
「私は嫌いじゃ無いよアレ…何なら似たような装備も自分用に持ってるし……でも…やっぱり、ああいうのとか創っちゃうんだよねぇ…男の人って…」
「でも、左門さんもシキさんも、ああいう女性の類いは創って無かったですよね…」
「嘘だ……そんな筈…」
「ん、なに?信じられないって?でも…ホントみたいだよ、何でも「はあ?そんなの人格から外見まで此方で創るって事だろ、仮に創るってなったら絶対こだわるし…そしたら其れはもう、自分の性癖晒してる様なもんだろ?そんなん創って人に見られたら恥ずかしくて死ねるわっ!」だって
だからそういうのは創らないって、左門さんは言ってたよ…それに、シキさんも基本的には左門さんと一緒だからね…って、……詩乃ちゃんもしかして……」
「はっ、はあ!なっ、なんの事?ウチは、そっ、そそんな美少年とか美青年を〜…つ、造ったりとかしてねぇしぃ!」
「はぁ…どおりで……モデリングがやけにスムーズだった訳ね…」
「なっ!夕さん…」
「ギルティだよ、詩乃ちゃん……なんて業の深い……」
「くっ………、あっ!奉先クンが危ないんだった!え〜と…」
ヴァルキリーについての男の性癖についての話?が、自分の闇を晒す結果になってしまった詩乃は、その黒歴史(黒歴史自体は、いまだ自身のアイテムボックスに眠っているが…)から話題を逸らす為に話を強引に奉先クンの方へ変えると、アイテムボックスから何処かの大戦のサイなバスターが変形した様な形をしたワンボックスカー程度の大きさの赤い機体を取り出す
「よ、よ〜しっ、いけ〜セキトー、奉先クンを助けるんだ〜、アハハ……」
「赤兎なのに鳥?!って「ちょっ!」」
詩乃のその行動に慌てた二人の静止も間に合わず、赤い機体セキトーは[フンッ]と鳴いて機体各所のバーニアを起動すると、指示されたように今だに爆炎に晒されている奉先クンに向かって派手な光跡残して出撃した
「さ、さっすが〜…当社比3倍…「誰だっ?!」へっ?」
「「………ハァ…」」




