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部屋の神  作者: CLLK
64/97

16

”ビー“


警告音と共にヘルメット内のディスプレイに表示されているマップの後方に、新たな敵が現れた事を示す赤い光点が表示される


「後ろぉっ!…ぐあっ、パッ、パージッ」


背後に現れた敵に、自身のパワードスーツが肩に展開していたミサイルポッドの様なサブウェポンを攻撃され、それが誘爆する前に切り離して離脱する


「ぐっ……くそぉ…」


”ボンッ“と、背後で切り離したサブウェポンが爆発する衝撃に耐えている間も、”ビービー“と、マップには次々と赤い光点が増えていく


「このっ……っ⁉…畜生……質量の有る残像だって?……何だよそれ……」


これ以上は不味いと、紅一は一番近い光点に向い左腕に展開させていたチェンソーの様な装備で、敵…紅子を斬る

しかし、確かに斬った筈の紅子はその姿を薄れさせて消えてしまう


「羨ましいでしょ?」


防御フィールドを発生させ、紅子からの波状攻撃を耐えている紅一に、勝ち誇った様に紅子が言う


そう言う紅子も、今は自らの装備を纏っており、その姿は何回かのバージョンアップに因り自身が乗る機体に近い物になっていた


「…あり得ない…膨大なポイントを使って迄お前に負けない様に剣聖とか取ったのに……何だよその装備……作ったって言うのかよ…お前が?…ふざけんなっ!俺の領分まで犯しやがってっ!あぁぁたれぇぇぇ!」


激昂しながらも、マップ内の全ての光点にマーカーを付けた紅一は、パワードスーツの全武装を開放すると、一斉に攻撃を行なう


「ちょっ!」


「煽り過ぎだろ…」


全方位に最大火力で攻撃を行なう紅一に詩乃が焦るが、左門が紅子に呆れながらも、へたな体育館より余っ程広いこの空間に、空間自体を保護するものと自分達を守るものの2種類の結界を同時に張る


「ハハァ…どうだっ!………これならっ!」


「残念……でしたっ!」


紅一は次々に減っていく光点にテンションを上げながら自身の勝利を確信するが、突きの態勢でいきなり眼の前に現れた紅子に腹部から心臓に向かってスーツごと体を貫かれる


「イッ、だぁ!」


封印の限定解除で試験的に封印が解かれている、ご都合主義のスキルに因って、急所から攻撃がズレた事で致命傷を免れた紅一が、スーツの胸部を展開すると紅子に拡散するビームの様なものを放つが、紅子は小太刀を手放し既に範囲外に退避していた


「パワーダウンだとっ!」


「うわっ…いきなり何なん?」


「いや、きっと彼は今頃こう言ってんだろうと思ってな」


「なんそれ…」


そんな親子の会話が聴こえたのか


「パッ……………ぐっ……さ、さすが親子……嫌なせっ⁉アババババ……」


”パチンッ“紅子が指を鳴らすと、紅一に刺さったままの小太刀が妖しく明減を始める

すると紅一はまるで感電したかのように痙攣しだした


「フフフ…リアルで勇者だ暗黒卿なんていうのを、嬉々としてやるような人は、廃人にでも成ればいい…まぁ聞こえてないだろうけど」


どうやら小太刀を起点に、精神系の魔法を発動しているらしい紅子が、笑いながら紅一に告げる


「あっ!そういやぁ…」


「へ?」


紅子の言葉に何かを思い出した左門が、詩乃を見る


「あのさぁ…魔王ってなんなの?…しかもシノーって…恥ずかしくねぇの?…なぁ…」


「はあっ?シノーってなに?」


「惚けんなよ…聞く人聞く人に…魔王シノーが魔王シノーがなんて聞かされたぁ……俺の恥ずかしさが解るか……あぁっ?」


「はあっ!何なんそれ!確かにウチがやらかした人らぁから魔王言われとるけど、シノーとか名乗ったことねぇから!何その名前っ、恥ずかし過ぎるわっ!

だいたい、此方の人に魔王って呼ばれとんの知ったの最近よ!」


「ほ〜ん…なら、なんで(あぁ…お嬢に兄貴、ちょっといいか?)知って…ん?」


(で、なんだって………はぁ…そういう事か…いやワリぃ、なんだ…エリが言うにゃあ…どうやら最初は冒険者の噂としてその名前を聴いてたらしんだけどよ、その後、紅一とやり合った時に、お嬢と自分をそう名乗ってたのを聞いたってよ…)


親子が、((自分で喋れよ…))とエイイチに耳打ちするエリに思いながらエイイチによる代弁をきく


「…ってことは、コーさんが……なんで?……はっ!まさか勇者の時の仕返し!?」


「どう言う事「うおおおおぉ!この程度の事……俺には……きかぁぁぁん!」なんだっ」


叫びながら小太刀を引き抜き、自身を蝕んでいた魔法を弾き飛ばす紅一


「嘘っ…私でも一月は寝込む程のトラウマをなのに……はぁ…しぶとい…」


「ハハッ…この程度…ウグっ…はぁ…僕や父さんがっ…はぁ…いまっ、ぐはっ…はぁ…まで……お前から受けた屈辱に……比べれば…はぁはぁ……大した事ないんだぁぁぁぁ!」


強がる紅一の受けた精神的ダメージは、本人が思うよりもずっと重く、その為、理性の箍が外れた男は使うつもりの無かった切り札を切ってしまう


紅一の足元に巨大な魔法陣が現れ光だすと


「はぁぁぁ…ブラァァァック…ナイトッ、カァァァムヒアッ!」


そこはかとなくACっぽい黒い機体が召喚される


「フンっ……トウッ」


スーツの大部分をパージした紅一が、7m程の機体の開いた胸部内に在るコックピットに飛び乗ると、コックピットが下がり胸部が閉じる


「どぉだっ!僕のブラックナイトは!驚いたかい?紅子

……でも…もう許さないよ…」


機体が起動し、モノアイが紅く光ると左腕にマウントされているシールドが展開して伸び、その裏に備え付けてあった短剣状の武器を右手で掴んで引き抜く、するとビームサーベルの様な刀身を武器から発生させた


「いい趣味してるねぇ…」


うんうん、と左門が紅一の機体に感心していると


「あんな物まで…どうりで素材の数が合わんと思った…」


その横で、自身の恥ずかしい呼び名を広めたられた上、貴重な素材を大量にちょろまかした事を知った詩乃が怒りに震えていた


「殺す!」


怒った詩乃が、構えた両手から極太の黒いビームの様な魔法を、紅一の機体に放つ


「くっ……流石…詩乃っ、だけどぉ!」


いきなりの攻撃にも反応してみせた紅一は、ビームサーベルで黒いビームを防ぐと、サーベルの出力を上げビームをかき消してしまう


「ちっ、ならっ「お待ち下さい」こ……なに?」


「この光剣には光ぞ……」などと言っている紅一を無視して紅子は詩乃に言う


「あの様な愚物の相手など私だけで充分です、どうか詩乃さんはそちらで左門さんと観戦していて下さい…お願いします」


「できんの?」


「えぇ、まったく問題なく」


そう言うと「分かった…」と言う詩乃から紅一に向き直した紅子は篭手を操作する


「フフッ、シキさんから誰も使わないからって、貰っておいて良かった……まぁ…無くてもギリギリ行けそうな気もするけど」


すると、ドラゴンウォリアーとでも言う様な、ドラゴンを人型にしたような機体?が紅子の背後の空間から現れる、紅一の機体よりもひと回り小さい5m程度の大きさの機体と言うより生物の様な其れに、紅子は装備を纏ったまま開いた胴体に乗り込むというより埋まっていく


❲グルゥ…!❳


「何なんだよ…それはっ!」


紅子が機体を機動させた直後、紅一の機体がサーベルを紅子の機体へと振り下ろしたが、背中に在る翼の左の片翼で機体を包む様にしてサーベルを受ける

”バチバチ“とサーベルを薄く紫の光を纏った翼で受け止めた紅子は、機体の右拳に魔力を纏わせブラックナイトへ❲グラァ!❳盾の上からえぐり込むようなボディブローを叩き込む


「うぐっ、パワー負けっ?馬鹿なっ!」


左門の張る結界まで吹き飛ばされたブラックナイトの中で紅一が信じられない様な目をして紅子の機体を見る


「よしよし、良い子ですね、ドンドン行きますよ!」


紅子は機体の翼を広げると魔力の光跡を残して、ブラックナイトに仕掛けて行く


「あれ…ドラグーンの2型よな?なんかデカく成ってる?…ってか、なんで紅子が?」


2体の戦闘を見ながら左門はそんな疑問を抱いていた


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