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部屋の神  作者: CLLK
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8

(お嬢ぉぉ、封印をーー!)


どこぞの聖戦士の様に叫ぶ、死闘を繰り広げたデュラハンの転がった格好良くデフォルメされた首を、僕は薄れる意識の中で観ている


そこへ「イテテぇ…ごくろーさん」とか言いながら、薄ら笑いを浮べた女性…僕が闇から救おうとした人…詩乃が近づいて来て僕の額に手を添える…


「ププッ…しっかり記録は撮ってるんで…プッ…そんじゃあ、勇者乙…」


あぁ…僕は彼女を救う事が出来なかった…そんな事を思いながら、僕は彼女の言葉と共に意識を手放した………




いや〜、こ、こう?コーさんには、ウチも笑わせて貰った

なんのアニメだよっ!ってかんじの白銀に輝く装備一式で登場して「君を救って見せる!」ドヤぁと、言われた時はマジ思わず吹き出したし


まぁ、戦い自体は、ウチが用意した多種多様なアンデット軍団、約二千体とスケルトンズ、そしてハイロ爺で、終始敵を圧倒しとったんだけど、敵にも強い人がいてアンデットをボコボコにされたから、そういうトコにはスケルトンズかハイロ爺を送って可能なら生け捕りさせた


まぁ、アンデットが減ってもウチが補充するから、数は減らんのんじゃけどな


終盤、コーさんが二匹のチョコボ?と出て来ると、スケルトンズとハイロ爺にもりもりバフ掛けてこーさんの相手を任せて、二匹のチョコボもどきの相手をアンデットの半数に任せたけど、二匹相手にアンデットが全滅しかかったのは焦った、口からビーム吐いたり、機銃掃射したり、翼から羽根がミサイルみたいに発射されたり、ウチ的にはこーさんより此方のんが余っ程厄介だった…最終的にウチの癒しの為にハイロ爺の素材マシマシで創った二匹の仔犬が素材のスペック差で半壊に追い込むまで、チョコボもどき二匹はアンデット千体をほぼ全て倒してたし……クリエイター侮りがたし…


そんな感じで、手が空いた(っても、ひたすら死霊術でアンデット作ってただけだけど…)ウチは、ちょっと部の悪そうな5人を手伝うべく、満を持して、遂に参戦!


「ふっははは…行くぞ勇者よ!」


あの人の中では、ウチは闇に飲まれた女って設定らしから、それに乗って演技しながら、コッソリみんなにバフを上乗せ


(っ!…ヌハハハ、きかんっ!)


”ガンッ” ずんぐりむっくりなフルアーマーなスケルトンのゲンさん(元エンジニアで本名ゲンジ)が、今までは盾を使って受け流していた攻撃を、上乗せたバフを活かし受けることで勇者の剣を折りながら、動きを止める事に成功した


(シネ…)


動きの止まった瞬間の勇者の背後に、灰色の外套を纏い、陽炎みたいに現れた口がないジョーカーみたいな仮面をしたスケルトンの自称ゼロちゃん(本名ふぇありぃ…ウチには逆らえないハズなのに言うのを頑なに抵抗してた…)が、勇者に黒竜の爪などから作った先が尖った手甲で、首すじを狙って突く…いやっ、殺すのは無しなんすけど…


(なっ!)


首すじを突こうとしたゼロちゃんに、折れた剣先が勇者の陰から飛んできた


(くっ…忌々しい…)


なんかヤバイ効果でもあるのか、攻撃をやめて剣先を躱すゼロちゃん


「んっ?おわっ!」


今ので気付いたのか勇者が頭だけ振り返ると、其処にいるゼロちゃんを見て驚いて二人から距離を取った


「…やっぱり…君からは妹と似たものを感じる…拗らせた…いや、突き抜けた者の気配だ……」


6対1だってのに勇者は、ゼロちゃんを特に警戒してブツブツ言ってる


「危険だな……それでもっ、僕ならやれるっ!」


ブツブツ言ってた勇者がいきなり叫んで、腰の後ろから剣を2本取り出して二刀流になった


「こいっ!」


勇者は剣を頭上で交差させる


ちなみに、その間もみんなは勇者に攻撃を仕掛けようとしたけど、潰した筈のチョコボもどきから聖属性?的なアンデット特効か何かが付与された羽根が、爆撃みたいに降ってきて一旦後退…勇者は「お前たち…」なんて言ってたけど、なんというご都合主義…さっきのゼロちゃんの時といい…


てな感じでいると、”ドンッ“って音と共に敵陣から土煙を上げながらこっちに向かってくる…ロボット?が見えたんだよね


「フフ…アレこそ僕が、ATをベースにオーラな戦士風にカスタマイズした結果某ナイトメアなフレームっぽくなった機動鎧試作壱号だ!」


勇者の自虐なのか自慢なのかよく判らん主張はともかく


(まぁ俺の趣味じゃあねぇが…いいじゃねぇか…)


(フム、技術屋としては興味が湧くのう…)


(ヌゥ、ゴーレムの様なものか?しかしあの様は…)


エーさんとゲンさんハイロ爺は、機動鎧とやらに興味津々だった


(いや〜、素晴らしいですね、所でアレは今は自動で動いている様に見えるのですが、あの鳥達と同じ様にアレ単体で私達と戦うので?)


リッチ然とした姿にモノクル(伊達)を掛けたアイン(本名イチロウは死んだらしい)が、モノクルを弄りながら勇者に問いかけた


「なにっ、気になるのかい?…いいよ、教えてあげようじゃないか、あの機動鎧試作壱号は君の言った通り、単体でもある程度の戦闘は可能なんだけど、真の価値はこの僕があの機動鎧試作壱号を纏う事で発揮されるんだ、えっ、どうやって操るんだって?よくぞ聞いてくれたねっ…其れは、僕がこの双剣を持って機動鎧試作壱号を纏うことで、双剣に組み込んだ回路が間接的に機動鎧試作壱号のコアと僕を繋ぐんだけど、そうすることで機動鎧試作壱号を僕が思考制御出来る様になるのさっ、凄くない?…あぁそうだ、ちなみにこの双剣の使用者は僕に限定してあるから、奪って自分がっていうのは無理だよ、そして、なにより………さらにはっ………………」


その機動鎧が到着するまでの、時間稼ぎなのか只の自慢なのか判んないけど、ウチとアインは延々と喋り続ける勇者を無視って、念話でもって


❲…ほんほん、でっ?❳ 

❲なので、シノさんのスキルで……❳ 

❲うい…❳


ってな感じで、打ち合わせてから、其れに沿って勇者にバレない様にこっそり移動する…


「……という訳で、君達を輪廻の輪に還して、それから詩乃っ、君も僕が闇から救ってみせる……って、あれっ」


(ククッ、あぁ、失礼しました…貴方の言うシノさんはあちらですよ)


「っしゃ、出来た!行けっゼロちゃん蛇型!」


(…ハッ)


「あぁあああ!僕の機動鎧試作壱号が、ガ…ガリ×ンの邪神兵みたいに……」


嘆く勇者に、ウチが能力ゴリ押しで乗っ取って、乗っ取る事でゴーレムからアンデットに変わる時に見た目も核の素材に使った魔物の影響で下半身が蛇っぽく変わって、ついでにゼロちゃんに乗って貰って操縦を任せた…が、反転しながら尾を叩き付ける様に襲いかった


「ぐう…」


なんとか尾の攻撃を双剣をクロスさせて防いだ勇者に


(今です!)


アインの合図でみんなが魔法やらスキルで勇者に次々と攻撃を加える…もちろんウチも離れた場所からバフとデバフを撒いて居たけどね…

さすがの勇者のご都合主義もコレには対応しきれないのか…でも危なそうな場所への攻撃が、味方の攻撃の余波とかで逸れたりしてる気がするけど…遂に…


「くっそぉお、俺の機動鎧返せよぉおお!」


限界突破が発動したのか、勇者がZ戦士の様にオーラを纏うと攻撃を弾いた!


「予定通り!先生お願いしますっ」


クリエイターの能力で瞬時に造った複数の電柱ぐらいある巨大な岩の大剣を、自分の周りに浮かべると、其れをゼロちゃんに飛ばしながら双剣で襲い掛かる勇者を見ながら、ウチも切り札を切るべく待機させてたアンデットを召喚する


(うむ、私の出番かな?シノちゃんよ…)


「あっ、はい、アレです、お願いします先生」


ぼろい着流しを着て、ウチがハイロ爺を切った太刀を履いてはいるけど、THEスケルトン的な全体的には灰色で所々黒い見た目のスケルトンに、ウチは標的の勇者を指差す、限界突破の効果でちょっとずつみんなが押され始めてた


(ほぅ…なかなかにやりおる…カカッ)


その様子を見たスケルトンが、黒いオーラを滲ませながら笑う、ぶっちゃけマジ不気味なんですけど…


(シノちゃんには、私の剣を継承してもらわねばならないからね、老骨に鞭打つとしよう)


「いやっ、それは…あっ、はい…」


(まったく、愚息が体術なぞにのめり込まねば…まぁ、詮無き事か……では、伊藤刀夜、参る…)


先生はそう言うとウチの眼の前から消えて…


(ほうっ、辛うじて防いだかっ)


「なっ…くっ」


いきなり勇者の首を刎ねようとしたんですけど…生け捕りって言ったよね?たぶん…ぎりぎり反応した勇者が斬られながらも、なんとか防いでたけど…


其処からは、先生も加わって7対1になったから、ウチらが押せ押せじゃったんじゃけど、追い込まれた勇者の自爆攻撃で、エーさんと先生以外のみんなは戦線離脱、何あの攻撃…広範囲に高温とプラズマ?撒き散らして、結界が間に合わなかったらみんな蒸発してたかも…それよりも勇者自身も結構なダメージを負ったみたいじゃけど、明らかに「そんだけっておかしくないっ!」ぐらいのダメージしか受けて無さそうな事に


「恐るべし…ご都合主義」


って、思わず口から出たわっ!


んで、最後はエーさんが嘆いてたバラバラになって攻撃する奴で、動きの止まった勇者を致命傷を避けてガリバーみたいに地面に貼り付けて、今に至るって感じ……



「よしっ、勇者の再封印完了っと……」


気を失った勇者に再封印を施したウチは、勇者を見下ろしながら(ご都合主義だけ解放できんかな?ウチらの為に…)なんて考えてたら


(こりぁ…見えてやしたが派手にやりやしたね、お嬢)


「ウチじゃねぇし…」


“コンッ”と、勇者を蹴りつつ、アンデット軍団の指揮(自分も暴れまくってたけど…)を取ってたヤーさんが近づいて来るのを待った


(…あぁ、勇者の方ですかい、そんでお嬢、あらかた予定通り終わりやしたが…どうしやすか)


「物資の方も?…了解、じゃあウチはぶっ倒れて昇天しかかってる四人を修復するから…とりあえず捕まえた人含めて此処に集合って事で」


(解りやした)と、離れていくヤーさんを見送って


「勇者に扇動された…のか?まぁ、元からそのつもりだったみたいじゃし…やり返されてもしゃあないよね……クフっ」


ウチは、微妙に距離感のあるエーさんに、勇者もといこーさんを任せて、倒れている四人を直す為に歩きだした




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