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紅子をユウとの話し合いに行かせると、どうやらユウの方も近くまで来ていたらしく、どうせならと、此処まで連れて帰って来た
それで今は、あーだこーだと事情の説明をしている最中だ、もちろん紅子がだが
俺とシキは、俺がシキから預かっていたニ着の鎧?の調整をしていた
作業をしながらふと、そういえばちゃんと見るのは初めてだなと、まじまじとユウの姿を観察するが、感想としては
「エルフのコスプレが似合いそうな日本人?…いや、日本人に擬態したエルフの方がしっくりくるな…」
おそらく170cmほどのスレンダーな美人さんを見ながら
「しかし、格好もエルフっぽいとなると…」
そう言い、今もユウに説明している紅子を見て
「メイド服も古めかしいし…」
なんて呟いていると
❲彼女達がいた星は、文明的には余り発展して無さそうですね…ですが…❳
シキも疑問に思っているようだ
「ならなんで、こんな宇宙船に?って話なんだよな…まさかっ、埋まっていた古代文明の遺産!、な訳ねぇし…」
あーでもないこーでもないと、俺とシキが話をしていると、結論が出たのか二人が近づいてくる
「お待たせしました!」
紅子が笑顔で言い、ユウが
「あの、有難うございます…夕と言います、日本に帰るまで、あの、宜しくお願いします…」
緊張しているのか、気まずいのか分からないが、そう控えめに挨拶してくる
「了解、俺は左門で、これはシキな」
俺がそう返すと、ユウは、シキに向い挨拶をしている
俺は、先程から気になっていた、どうして此処に居るのかを二人に聞くことにした
「ところで、何で二人はこんな所にいるわけ?」
すると、さっきから2着の鎧を見ながらニマニマしていた紅子が
「私はたしかぁ、お城の保管庫で物資の確認をしていたら突然、部屋全体が光りだしたから、逃げようと思ったんだけど、其れよりその後どうなるのかが気になって観察してたら、いつの間にか此処にいました」
そう言って、テヘッとリアクションする紅子を見て、キャラが定まってないなコイツと思っていると、今度はユウが
「私はその日、雇い主がお城へ商品を納品する仕事で、それを手伝う為に私も同行したんです、商品の搬入が終わったころに、雇い主から保管庫から受領証を貰って来てくれと言われたので、保管庫に行って責任者を探してたんです、その後、紅子さんが言うように部屋全体が光りだしたので、外に出ようとしたのですが入り口が閉められていて出られなかったんです、後は気づいたら此処でした」
そう言うユウは少し悔しそうだ
まぁ、二人共、嵌められたんだろうが、俺としては二人が嵌められたおかげで宇宙船なんて物に来れたので、その点に関しては二人にGJと言いたい
「でもっ、あそこよりは、こっち?、今?…の方が全然いいですよ!、あっちは人も魔物も雑魚ばっかりだったし…」
笑顔でさらっと紅子が言うが、内容に引っかかるとこがあったのか
「人もって…紅子さんまさか…」
ユウが、恐る恐る紅子に尋ねる
「えっ、なに、殺したかどうかって事?、もちろんきっちり殺したよ、襲ってきたのは相手の方だから遠慮する必要も無いしねっ、えっユウちゃん、もしかして…人殺しは駄目だ!っとか言うタイプ?」
そう答え「ないわ〜」とか言ってる紅子に、ユウは慌てて
「違うんですって!私もっ、そうだから…紅子さんもそうなのかもと思って…私だけじゃ無いと分かって気が楽になりました…」
というやり取りを聞きながら、自分の手を見て「俺のお手手は、真っ白だけどね」と呟く
❲さて、そろそろこの船の制圧、もとい調査を始めますよ❳
それまで黙っていたシキが、先程からのやり取りを続けていた二人にそう言うと、「すいません」と二人は会話をやめ姿勢を正した
❲では、まず二人には、その何の意味も指してない服からこちらに着替えて貰います❳
そう言うとシキは、収納魔法からライダースーツの様な黒い全身タイツを取り出し二人に渡すと、着替える為に俺から見えない様にコンテナの陰に誘導する
❲さぁ、さっさと着替えなさい、ん?、下着なんて無粋なものはこのスーツには必要ありませんよ、それにこれは、あそこにあった鎧の一部ですから無駄に高性能ですよ❳
ふぅ〜と、一服しながら着替えが終わるのを、俺は待っているのだが、コンテナの陰からの服を脱ぐ音を、この高性能な義体の耳が拾うので仕方なく
「わっこの服凄い!」とか「吸い付くみたいですねっ」とか女性のかしましい会話と共に聞いていると、急にシキの視界と思わしき映像が、視界に映し出される
「ぶっ!ゲホッゲホッ」といきなりのことで、煙草の煙でむせてしまう…が
「やるな、シキめ!」むせながらも、意識は映し出されている映像にいってしまう
❲なんです?…胸がきつくてファスナーがしまらない?そんな事は無い筈です、ほらっもっと両方から寄せて…❳
「おおう…シキっ、ナイス…」眼福、眼福と思ってふと、実際この義体だと意味ないけど…そんな事を言いながらも意識は映像から離れないのだが
「若い男がこの義体使ったら、地獄だろうな」
なんせイケないのだから…
❲やっとですか、まったく、なに?ぴったりで凄い?、当たり前です、ですが動くともっと良く解る筈です…そうそうジャンプや…反動を感じない?そうでしょう…❳
・・・紅子が動くたび、アニメの様な胸の動きがおこる
❲んっどうしたのですか?自分の胸ばかり見て…何でもない?ならいいのですが、ほらっユウも動いて確かめて…そうそう、あと回し蹴りも…❳
ついにはユウの映像まで撮り始めたシキ
「あの外見に騙されてるんだろうが、元は俺だから基本的には男思考なんだよなアイツ」
なので動きやアングルのチョイスが、俺のツボにはまっていて目が離せないんだけど
まぁそんなことは知らないあの二人はまったく気にしてないみたいだけど……おっと終わったらしい
❲では、二人とも鎧の方に行きますよ❳
着替えの終わった二人がシキと共に戻ってくる
紅子は変わらないが、ユウは恥ずかしいのかモジモジしつつ顔を赤らめている
❲白い鎧はユウで、紫が紅子の鎧です❳
シキにそう言われ、二人はそれぞれの鎧の前に立つ
❲まず、左の篭手を着けて、鎧の核とアクセプトしてください❳
紅子は嬉々として、ユウの方は恐る恐る、篭手を着けていく
「ッ!、お〜なるほどぉ…」「イッ!えっ…はっはい…」
❲出来ましたね、次は、視界に視えている筈の自身の全身にチェックを入れて決定してください……では、キーワードを言って装備してみて下さい❳
準備が整ったのか、シキがそう言うと、
「「わかりました!」」と二人が言い「「装着!」」と同時に言う
その言葉に反応して、鎧がパーツ毎に二人に向い自動で装着されていく
「へ〜、ライダーっぽいと思ってたけど、こう見ると全然、騎士っぽい鎧じゃな…」
二人の鎧は基本的なデザインは余り変わらないが、色や兵装の違いで結構違って見える…が
❲おのおの鎧の名称は、紅子のテロ·ル、ゆうはクロスです、兵装は…❳
シキが二人に装備について説明している、それにしてもシキは、もうパクリ元を晒して行くことにしたのだろう
❲スペック的に、今の貴方たちが全力で、何時間、戦闘しようとも鎧の魔力が切れる事はないてすが、そこそこの攻撃をそこそこ連続で受けると、魔力の回復量を超えて消費する事になるので、そこは気をつけるように…❳
シキの説明も終わったようなので
「じゃあ、ぼちぼち行きますか…」
そう言って、全員でゲートに向けて移動を始めた




