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「私にも敵が見える!ってなぁ!」
俺の駆るドラグーン1型が、シキが操るドラグーン3型が射出した、背後からくる有線式の誘導クローの攻撃を、3型に突撃することで避ける
❲やりますね、しかし、これならどうですかっ❳
3型が展開する羽の様なスラスターが、バラバラに分離し順次1型に向ってくるが
❲あまいですよ、シキっ❳
俺でもシキでもない声が響き、1型の両肩にあった縦長の盾が縦に3分割して分離し、シキが飛ばした多数の遠隔操作よる攻撃を、4枚の浮遊する盾が発生させる防御フィールドで防ぎだす
❲っ!まさか貴方が❲私❳を使うとはっ❳
驚いているシキに
「毎回、毎回やられてられるかっ」
3型の懐に飛び込んだ俺は、ボディーブローの様に、1型の掌に仕込まれた発射口から、光弾を散弾の様に放つ
「なっ」光弾が放たれた瞬間、飛ばさずに待機させていたのだろう、スラスターの一部が射線に入り攻撃を阻止する
❲惜しかったですね、ですがっ…❳
射撃後の硬直に合わせ3型が、飛ばしてない方のクローで攻撃しようとしてくるが
❲詰みですよぉ!シキっ❳
俺ではなく❲私❳が、こちらも分離せず残しておいた両肩の盾を、俺の攻撃から時間差をつけ射出し、一方はシキの攻撃を受け、もう一方は3型の胸部を貫く形で寸止めしている
❲なるほど、相打ちですか❳
❲なっ❳と、シキの言に❲私❳が驚愕する、俺は、どういうことだと確認すると、頭上に攻撃体制の数機の子機の姿が現れる
光学迷彩で隠していたのだろう
「クソがっ、せっかく恥を忍んで❲私❳まで使ったのに!」
❲残念でしたね❳とのシキの言葉で、お互いの機体は戦闘状態を解除し、分離していた兵装を戻すと、重力を零に設定してある、分割られたストレージの床へ着地する
❲チッ、時間ですか、次はこうは行きませんよシキ❳
そう言って❲私❳が俺の意識の裏に消える、それに合わせて上がっていた俺の能力値も元に戻る
「ふぅ、使えるのはまだ精々三分って所だな、しかしあいつお前相手だとキャラかわるな」
今までは、❲私❳の時に俺を覚醒させると、能力値を戻した時の反動が酷いので、❲私❳が自分を認識してからは、❲私❳に成ることは無かったが、宇宙空間での戦闘に備えて、無重力下でのドラグーンによる模擬戦で、シキに負け続けた事で、悔しくてつい解禁してしまった
❲しかし❲私❳を表に出していた割には、平気そうですね❳
3型から、此方に意識を戻したシキが言ってくる
「あぁ使用に対しての条件付けとリミッター、それと、カ·インの使用時のお前が作ったシステムを応用、っても俺がシステムを作るなんて出来ないから、其れっぽい役割りをする魔法で代用してなんとかってとこだな」
それでも魔法を維持する魔力消費と、徐々に侵食してくる❲私❳に、安定的に使うのは三分がベストだろう、今は
「せめて一勝したかったけど、もう半年だろ、そろそろ行かんと目的忘れそうだわ」
あれから、いろいろと準備?に時間を掛け、その後、訓練と称した模擬戦に熱くなり、気づけば半年経っていた
❲そうですね、この子達も活躍させてあげないといけませんからね❳
そう言うシキの言葉に、広大な広さに拡張されたストレージを見渡す
ずっと使用しっぱなしにしていた事で、lvが上がったのに加え、cpを使い10までlvを上げた事で、おそらくkm単位で広くなったストレージ、後、10lvから開放された能力でストレージ内をいろいろカスタマイズ出来る様になった
この無重力な空間もカスタマイズによるものだ
幾つかの区画に分割されたストレージの、今いる空間はシキによって、アニメなんかに出てくる宇宙船のドックみたくなっている
其処には、何かにオマージュを受けたで有ろう、流線型の黑ベースの巨大な船体が、アームのようなもので係留
されているのが見える
「そうだな…」
使う事が有るのか?と思いながら機体から降り、部屋に繋がる区画に向い風魔法で移動する、ドアを通り通常重力の区画の通路を部屋に向う
❲ン〜ニャッ❳ 『ぐわッス』
部屋から入って直ぐの、ちょっとしたスペースに入ると、シモンがシモンに擬態したクロに、鉄山靠みたいな技で吹き飛ぶとこだった
❲何をしてるんですか❳
シキの呆れたような声に
『いや〜、今も絶賛処理中なんスけど、処理しながらでも結構動ける様になったんで、クロと運動してたんスよ』
起き上がるシモンを見ると、こめかみにクロからコードの様な物が繋がったままだった
❲ナァ〜ナァ〜❳
クロがシモンに向け、掌をクイクイと挑発している
『むきぃ〜、調子に乗るなッス!』
シモンがクロに突っ込んで行くのを横目に部屋に入り、机に向い目的の二人のディスプレイを確認する
「さて…と、よしよし想像召喚の影響で、ひと月経過したけど二人共まだ船だな、それに無重力下で良さそうなスキルも取得させたし…」
もういいなと二人のディスプレイから目を離し、ついでに他の二人のディスプレイもチラリとみる
「五郎氏は変化なし、もう一人は…まぁいいや」
何かのスキルが、共存から支配に状態が変化していることなんか知らん
「さて」と今度はストレージ内に作った居住区に向い、自分のスペースあるベッドに転ぶと
「シキ、頼むわ」
と言うと、次の瞬間には視界が替わる
「よっと」若干さがった視界と身体の差異を、軽く動く事で馴染ませる、周りを見ると此処はシキの工房らしかった
❲こちらをアイテムボックスに仕舞って貰えますか❳
シキの声がした方に向くと
「こんなライダー居そうって感じだな…」
そこには、なんとかライダーに、「そんなバージョンありました?」って言われそうな装甲を追加した感じの2体が立っていた
❲一応の保険です❳
まぁ言わんとする事は解ると、2体をアイテムボックスに仕舞うと、シモンに念話を飛ばす
「じゃ、行くから宜しく」
『っ!あっ、了解ッス、このっ!』
それでシモンからの念話は切れる
「大丈夫かあいつ…」そう言っていると俺は転送された




