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『お疲れッス』 ❲ニャ❳
シモンとクロの声で覚醒する
「おう、お疲れ…随分くつろいでるなお前ら…」
いつの間に用意したのか、教卓の前にソファを置き、おやつまで用意して横になりくつろいでる
『頭脳は、九割フル稼働中ッス!』❲ニャア!❳
「あぁそう」
一柱と一匹のやってますアピールに、素っ気なく返し
「アレスだっけか、向こうに居たのが大体五ヶ月か…とりあえず、本体に戻って何日かまったりしよ、シキ頼む」
本体に意識を戻す為の処理をシキに頼むと、すぐに視界が切り替わる
❲どうですか、どこか違和感はありますか?❳
ベッドで横になっている体を動かしながら
「別に、問題は無さそうだな」
とシキに返し、ベッドから起きる
「ん〜、ゆっくりする前に、次の奴らをチェックしとくかな」
そう言いながら、ストレージ内から出て、5つ並ぶ机に向う
途中、リッチの義体でカ·インのチェックをしているシキから❲フフフ、なるほどこういう事になるのですか❳という不気味な呟きが聞こえた気がしたが、気の所為だろう
「まぁ、五ヶ月ほどじゃあたいして新しい情報はないだろうけど」
俺は机ごとのディスプレイをチェックしていく
「俺は変化なしで、五郎氏は…、進化先に羅刹とかいう物騒なのが追加されてたぐらいだな」
ちょっと進化させてみたくなったが、あの星に迷惑というか、地球に帰す時に面倒な事になりそうなのでやめた
「さて、お次はっと…」紅子と表示された内容を確認していく
「ん〜、あんま覚えてねぇけど、やっぱ強すぎんかこの子、下手すると五郎氏より……んっ、どういう事だ…」
「そういえばこっちも同じ…」と言って、夕って子のディスプレイを確認する
「この子もか…なんだこの(資源回収艦 f-0639)って、確か二人共とかいう場所だったよな」
何故か二人の所在が(リソス)から変わっている
「というか二人が一緒に居るのなら、探す手間が減って助かるが…」
念の為、残りの一人も確認する
「相変わらず伏せ字で不明と、しかし、なんだぁこの両性具有(共存)と触手(共存)って、そんなスキル此処には無いよな…」
スキルを獲得した経緯というか状態を想像すると、改めてコイツはやべぇと、戦慄する
「いやいや、こんな変態の事はどうでも良くて、問題はあの二人がいるであろう場所だ」
「シキ」と頭の中でシキに呼びかける
❲どうしました、今いそがしいのですが❳
頭にシキの返事が響く、「どう思う?」と俺の視界から二人のディスプレイを見せる、内容を確認したであろうシキは、暫く考えているようだったが
❲フフフ、此れはアレですね、宇宙用の装備が必要ですね、いいですね、いろいろ試せそうです❳
考察がすんだのか、珍しく興奮ぎみにシキがいう
❲フフ…先ずはアレを…❳とか、自分の世界に入りそうなシキに
「根拠は?」と聞くと
❲根拠はいろいろありますが、やはりカッコ内の所在の名称ですね…❳
シキの話では、カッコ内の名称は、ほぼ間違い無く惑星の名称で、なら、いくらどんな乗り物に乗って居ても、その乗り物が惑星上に存在するなら、乗り物の名称では無く、惑星の名称が表示されるはずで、其れが無いということは、どの惑星からも認識?出来ない場所にいる可能性が高いらしい
❲そんな場所は、この部屋の様に神が直接管理するいわば神域とでも呼べる場所や、今、この部屋があるような虚無な空間か、もしくは宇宙ぐらいです
この3つの中だと宇宙であることが、一番確率が高いことと❳
❲仮に、前の二つ特に後者だった場合、おそらく二人の居場所を特定することは、シモンの能力的にほぼ無理ですから❳
「なるほど」シキに、そう言われ納得した俺は
「そういう事なら…行き先はっ、宇宙船!」
宇宙ってことに、徐々にテンションが上がってきた
❲幸い今は、直接的な繋がりが切れている状態ですので、時間は幾らでも掛けられますからね、フフ…しっかり準備しましょう❳
シキの言葉を聞き、そういえばこの部屋はそういう仕様だったのを思い出す
「そういう事なら異論はない、俺も趣味、もとい準備に全力を注ぐとしよう」
こうして俺達は、準備という名の趣味に没頭するのだった




