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「というか、北に来ていきなり日本語って…」
2人が話してる内容は気になるが、この星にいるのは此方とは別口なので、バレると面倒くさそうだし…
「ん〜、今回はシキの子機に任せて、接触はしない方針で」
それが面倒くさく無くていいだろう
❲現地の言葉で話せば、バレないのでは?それに、都合よく情報を取れるかどうかも分かりませんから❳
シキにそう言われても
「いやいや、もしバレてそこから彼奴等を拉致した神にバレたらまずいだろ」
❲その心配は余り無いと思いますよ❳
「なんで?」
❲それくらいでバレるなら、是迄での事でとっくにバレてますよ、其れに南に限ったことですが、教会みたいなものもありませんでしたし、スキルの説明から少なくとも下級以下の神が、信仰を集めるための宗教や教会に類似するものを施行しないのは有りえないですからね❳
「なるほど…ならあの2人は…」
❲まぁ現地でのリソース回収要員?みたいなものもでしょう、私達の部屋の仕様から考えても、彼らの方から神に繋げる事も出来ないでしょうし❳
まぁそれはそれで可哀想ではあるが
❲というか単純に面倒くさいだけでしょう、其れなら、私が代わりに話をしますよ❳
「それは…いや、しょうがない本当にしょうがないけど、今回は自分で接触してみるわ」
本当はシキに頼みたいが、コイツは何か企んでそうな気がする
❲そうですか残念ですね、それではこれをどうぞ❳
そう言うと何かの革で作られた小さな巾着袋2つを取り出してきた
❲一応こちらの貨幣です、偵察のついでに複製しておきました❳
「おっおぉぅ…」あまりの準備の良さに(これは早とちったか?)と考えていると
❲貨幣価値は円換算で、金貨が10万、大銀貨が2万、小銀貨が千、銅貨百って所ですね❳
受け取った巾着袋は、金貨と大銀貨が数枚ずつ入ったものと、小銀貨だけが数十枚入ったものだった、するとシキが
❲それでは行きましょう❳と、言いだしたので
「えっ、今から?、まだ肉が残ってるんだが」
「もう明日でいいだろ」と食べる気も無くなった肉を理由に引き伸ばそうとする
❲何言ってるのですか、2人ともアルコールの入っている今がチャンスですよ❳
確かに視界の隅には楽しそうに飲んている2人が映っているが、仕方ない
「分かった、行くよっ行きますよっ!」
そうと決まれば、2人がお開きになる前に接触するため、立ち上がり足早に歩き出した
途中「さすがにジャージはまずいから」と見た目、使い込まれた革にみえる様に加工したファンタジー素材を使って作ったthe中世の旅人セットに着替え、肩掛けバッグをつけ、その上からただの外套に見えるたたじゃ無い外套を羽織ると漁村に向う
村には銀貨2枚渡すことですんなり入る事が出来た、怪しまれないように門番に宿の場所を聞くと目的地と同じだった
キャラ設定を決め、目的の宿に入ると中は酒場の様になっていて、手前にテーブル席があり奥にカウンター席と上に上がる階段が見える、チラリと目的の2人がまだ食事中なのを確認して、カウンターに向かうとチラチラと他の客から見られるが適当にやり過ごしカウンターに座る
「いらっしゃい、今日は?」
日に焼けた露出多めな服装の女が面倒くさそうに聞いてくる
「泊まり、あと飯も」と心の中では(30ぐらいか?うわぁ、なんか地球だとサーフィンとかしてそう)などと思いながら返事を返す
「泊まりは銀貨5食事は1だよ」
女が手のひらを出しながら料金を言う
「はいよっ」(やっぱ、こういう奴は苦手だわ)
俺は小銀貨を10枚渡す
女は銀貨を受け取りながら鍵を差し出し「鍵と同じ数字の部屋だから」とだけ告げると奥に消える
「・・・」(なんじゃそりゃ!そこは、あら多いわよとか言うじゃねぇの)
予測とは斜め上のリアクションに、心の中で悪態をついていると
「お客さん」と両手で料理を持ったロングの金髪を後で1つに縛った、某最後の幻想の10作目の主人公の様な格好をした男が話かけてきた
「パンは追加で出せるから、それと貰いすぎたみたいですいませんね」
そう言いながら料理と飲み物を俺の前に置き、銀貨を返してきた
「おっおぅ…いやいやいや、それは良いのよ、その代わりちょっと聞きた事があるんだが」(あっぶなぁ、つい受け取りそうになったわ)
「聞きたいこと?別に銀貨なんかくれなくても何でも聞いてくれ」
そう言ってまた銀貨を返そうとしてくる
「別にくれるんだから、貰っとけばぁ」
奥から出てきた女が、やれやれみたいな感じで言う
「お前なぁ」と男が言いかけ
「まぁまぁ、それで聞きたい事なんだけど、この辺で誰かゴブリンじゃ無いと思うんだけど、妙に強い言葉を喋る魔物を見たとか、そういう噂をしらないか」
男の銀貨を持った手を、男の方に押しやりながら、少し声を大きくし尋ねると、ガタッと2人のいる方から音がする
「う〜ん、聞いたことないな、お前は?」
男は女に尋ねると
「あたしは知らないけど、心当たり有りそうなのは居るみたいよ」
と、2人の方を見て言う、チャンスとばかりに便乗して2人の方に振り返り
「お〜、知ってるのか」と、料理と飲み物を持って立ち上がりつつ「それであの2人に適当に追加で出してくれ」と頼み、2人のもとに移動する
移動しながら(やべぇ魚じゃん、それに飲み物も酒なんだろな)と考えいると❲意識すれば味覚だけ嗅覚だけと下げる事も、両方下げる事もできますよ、それにその体ならアルコールも問題ありません❳頭の中にシキからの小言が響く
緊張した面持ちの2人の席に、持っていた料理を置くと共に座る
「やあ、俺はアモンっていうんだけど、さっきの話で知ってる事があったら何でも良い教えて欲しい、頼むっ」(少しだけ真剣味をもたせてと)
そう言い、頭を下げる
「えっと、アモンさんですか、なんであれについて知りたいんですか?」
黒髪の少年の方が尋ねてくる、俺は準備していたシキの子機を1枚無理矢理、首飾り風にしたものを外套の隙間から見せ
「これは家に代々伝わる物なんだが、本当は2枚で1組の物なんだ」
首飾りを仕舞いながら
「2月ほど前なんだが、人の脚で西に1月ほどの場所で、魔物の群れに襲われてな、もう駄目と思った時にそいつが現れて魔物を群れごと蹂躙したんだ」
間を取るため一旦飲み物を飲む(うげぇ、不味ぅ)、飲み物の不味さ主にアルコールのを誤魔化すため、苦虫を噛み潰したような顔をし、少しうつむくと
「それで、おじさんはそれからどうなったの?」
今度は赤髪の少女が、続きを促してくる
「あぁ、それで全ての魔物が殺られた後、俺にお主もやるか?と、問いかけられたんだが、もちろん勝てる訳が無いからな、両手を上げて遠慮すると答えたんだ」
そこでおもむろに外套の上から首飾りを触り、悔しそうな顔をして
「すると、興味を無くしたのか、立ち去ろうとする奴がもう片方の首飾りを持っているのに気づいたのさ、それで、それは大切な物だから返しくれと頼んだんだ、そしたら奴はっ」
憤っている風を装いながら、酒を飲む(やっぱ、不味い)
「アイツは、なんて言ったのっ」
またしても少女が催促してくる(いい感じに話にのめり込んでるな)
「リナっ、急かしちゃ駄目だよ」
「あっ、ごっごめんなさい、つい」
リナと呼ばれた少女は少年に謝る
「すいません、話の腰を折ってしまって」
少年がこちらに頭を下げる
「ハハッ大丈夫だよ、俺の方が君達に頼んでいるんだしね、まぁ、結局戦う事になってね、もちろん全く相手にならなかったけど、倒れてる俺に奴は、返して欲しくば取り返しにこいと言って去って行ったんだ」
そう言いながらもう一度首飾りを触り
「命があるだけでも良かったと思いもするんだけど、やっぱりあの首飾りは何としても、取り返したいんだよ、これで俺の話は終わりだけど、良ければ君達の話を教えてくれないか」
「頼む」と、もう一度頭を下げる
(完璧だろっコレ)
❲形見なんだ設定は使わ無いのですか?❳
(ばっか其れは相手がそんなに大事なんですかとか聞いてきたらで)
頭を下げたままシキとそんなやり取りをしていると
「その首飾りは、自分の命を賭けるほどの物なんですか?」
少年のその問に、❲本当にしてきましたよ❳(マジかっ)ぷるぷると笑いを必死で堪え、更に首飾りを握り締め
「妻の…妻の形見…でも…あるんだ」(何とか言いきったぁ
)
落ち着いた俺は頭を上げ
「まぁ、あとは条件はあるけど道具としても首飾りを着けている者同士は、離れていても首飾りをとうして会話ができるんだ」
少女と少年の顔を真剣な顔で見る
「分かりました、僕達の知っていることを教えます」
「おまちどうさま」丁度そこに新たな料理を女が運んできた、俺が奢りだと言うと
「せっかくだから食べながら話しましょ」
という少女の言葉で、3人食事をしながらはなしを聞くのだった




