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笑いの形‐WARAKATA‐  作者: らい
第一部『彼らの日常は日常とは程遠い』
1/16

プロローグ

挿絵(By みてみん) 

 今から少し昔、“レイラー”と呼ばれる能力者達がいました。彼らは普通の人間と同じ。違ったのは彼らがリレイションパワー、略して“リレパ”を持っていたということだけ……。


 彼らは街にひっそりと暮らしていました。しかしある時一人のレイラーがリレパを暴走させてしまったのです。


「う゛ぁあぁぁあーーーっっっ!?!?!?」

「やめて! 止まって!――っ!」

「――っ!」

 彼らは必死に暴走してしまった彼を止めようと彼の名を叫びます。

「化け物は殺せぇ!」

「この街から追い出せ!」

「やめて!私達は何もしてないでしょ!」

「――が暴走したのだってあなた達が!」

「煩い化け物!近付くな!」

「きゃ!?」

 人々はレイラー達を追い出そうと槍を投げたり、銃を撃ったりしてきます。

「もう許さない!」


ワァァァァァッッッ!!!


 レイラーと人間により、街は大戦争に発展してしまいました。

「もう子供だろうが何だろうが容赦しねぇ!」

「レイラーどもは全部殺しちまえ!」


「戦っても何も解決できないよ!やめて!」

「逃げよう!このままじゃ皆死んじゃうよ!」

「レイラーどもが逃げるぞ!」

「追え!逃がすな!」


「もうレイラーだってばれないように静かに暮らすしかないね」

「次戦いが起きても良いように、僕らは力をつけるんだ」

「でも戦ったら……」

「念の為だよ」


 こうしてレイラー達は自分の身を守る為に皆強くなっていったのです。


 そして大戦争から百年が過ぎた頃。

「ねぇ、こんなもの届いてたんだけど」

 平和に暮らしていた全てのレイラーのもとに小さな電子辞書くらいの大きさでパソコンのような物が届きました。

 そして一枚の手紙。それはこんな感じに書かれていました。


“全てのレイラーが集う時が来た。この召集に応じない者には最大の絶望が待っている。素敵なゲームの始まりだ。このゲームに勝てば最大の喜びがまっている。ゲームに参加する者は一ヶ月の間、色々考えこちらが決めたレイラー同士六人で共同生活をしてもらう。では、健闘を祈る”


「嘘臭くない?」

黄緑の髪、黄の瞳の少女は言った。

「どうだろう? でも参加しないと絶望があるって」

橙の髪、薄黄緑の瞳の少女は言った。

「嘘でも本当でも行くだけ行った方がいいね」

銀髪、水色の瞳の青年は言った。


「へー、行ってみるか?」

紫の髪、黄緑の目の青年は言った。

「ふん」

灰色の髪、緑の瞳の青年は返答しなかった。


「いいじゃねーか」

黄の髪、瞳の目の青年は言った。


 突然のことにレイラー達は驚き考える。

「最大の喜びって何だろ?」

「それはさ、最大の喜びって人によって違うだろ?だからようは何か願いを叶えてくれるって事じゃね?」

「だったら参加しないわけにはいかないよな」


 こうして世界各地で約百年ぶりにレイラー達が動き出したのです。


 最大の喜びを求めて……。

 それが何かも知らないまま……。


 ―続く―


ここまで読んでくださってありがとうございました。まだまだプロローグなのでこれから何が起こるかわかりませんが、お付き合いしていってくださると嬉しいです。笑いの形、略して笑形(わらかた)で覚えてくださいね!

2017/09/09

2024/06/04(最終加筆)

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