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失敗勇者の邪神転生  作者: 杜邪 悠久
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スライムテイマーミミック

「前に飲み込んでたじゃないっスか」だと?!

いつ?どこで?

俺の頭にはてなマークを浮かべていると、それを察したのかオードが補足を入れてくる。


「ミストくん、前に地面を転がりながら土ごと植物を根こそぎ収納してたじゃないっスか?」

ああ、確かに畑を作ろうと思って、土を多量に剥いでた頃があったな。

今はたまにしかやってないが。

「だけどあの時にスライム何か巻き込んだ覚えなんて無いぞ?」

スライムって言ったらあの水色でネバネバの、お姉さんの服を溶かして「いやん、でも感じちゃうー!」ってやるやつだろ?

少なくともそんなもん収納した時点で気付くはずなんだが…。

「あー、そう言えばミストくんってまだ転生して日が浅いんスよね。じゃあ知らないのも無理無いっスね」

とオードが1人納得したのか、ウンウン頷いている。

「ミストくん、スライムって何か大きいものを想像してないっスか?」

「え?」

「やっぱり。この世界のスライムって地面にいる微生物と変わりないんスよ?」

「…え?…はぁ?!」

更に大声を出してしまい、周りで寝てたメンバーが敵襲かと臨戦体制に移った時は流石に反省したよ、何回もごめん。



「つまりオードには魔力感知でスライムが見えていて、俺もそれを分かっていて飲み込んでたと思った訳だな?」

「そうっス!てかホントに分かって無かったんスね」

「お前みたいに感知系スキル持ってないのは知ってるだろうが!全く〜…」


要約すれば、オードは魔力感知でスライムが含む土が見えており、俺がそのスライムが含まれている土に向って行ったので、俺が分かっていて飲み込んだものだと思っていたとの事。

スライムは微生物的な、とは言っても小さな砂利程度ぐらいの視認出来る大きさで、しかも養分を分解、細菌を吸収して土の健康を保つ働きがある様で、俺の能力とも相性がいい。


確かに、道理でおかしいと思っていた。

俺が初めに疑問に思っていたのは超位回復薬について。

これは最初、良質な魔壌土を使うといい薬草が作れ、それを更に多量使えば超位になると思っていた。

しかしその魔壌土を作る際、一部だけやたら濃度が高いものが出来る事があった。

それは単に雑草にも質があって、それが関係していると思っていたので、それ以上は疑問に思うのをやめていた。


が、次に最近植物が異常繁殖している事が多くなっていた。

成長する収納グローアップクローゼットの効力は、どの場所でも全く同じ様に働く。

どこかにムラが出来たり差異が生まれたりする事は無く、一律同じ成長を果たす。

まあ、個々植物によっての差異は出るんだが。

それを踏まえても凡そは変わりない。

にも関わらず、異常というレベルの繁殖をするものがたまにあるのだ。

しかも一部の土に植えてある周辺の植物全てが、だ。

これはおかしいとその土を調べると、またしても良質過ぎる土な訳だが特に問題がある訳でも無い。

きっと品種を掛け合わせすぎたのだと、またしてもスルーしていた。


良く考えればそれはおかしい。

異常繁殖したなら、その部分の土はどうしても栄養が少なくなるはず。

にも関わらず良質過ぎるのは、流石に異常事態だ。

だからその時に本当なら気付くべきだった。

ふっ、俺自身の適当っぷりが露見したな。

もう、今更過ぎるレベルだが。


だけどオードの話を聞く限りでは悪い事する訳じゃないのは分かるんだけど、な。

実はまだ問題…というか、話を聞いた時から「あれ?」と思っている事がある。


「なあ、オード」

「何っスか?」

「スライムって砂利ぐらいの大きさしか無いんだよな?」

「平均そうっスね。たまに大きい個体も居るっスけど」

「じゃあこれは大きい個体ってやつなのか?」

と言ってスライムをオードの目の前に置いてやると、最近はあまり見なくなった高速飛び退きを披露する。

「ちょちょちょ、ちょっと!!これスライムっスか!?」

「お前の言う大きい個体だと思ったんだが違うのか?」

「オイラが言ったやつでも、せいぜい小石ぐらいっスよ!!」


オードの目の前に置かれたそのスライムは、ほぼオードの頭と同じぐらいの大きさをしており、身体をポヨポヨと揺らして佇んでいる。

あと普通のスライムは緑色らしいが、何故かこのスライムは水色をしていた。


「と、ともかく!それ仕舞って下さいっス!」

そう言いながらグイグイと押し込むオード。

酸で溶けないのかとか毒性があるとか思わないのかと思ったが、そう言えばそんなもん普通に防ぎやがる奴だったか。

全く、見た目詐欺も大概だな。


で、一応このスライムを鑑定してみたんだが。


個体名:無し Lv.8

真名:無し

種族:スライム

属性:水

固定称号:ミミックの従魔

変動称号:無し

職業:農家(ファーマー)

固有能力:Lv.2

吸収

分解

成長する足跡グローアップマーキング


能力:

成長促進 Lv.10

土壌強化 Lv.10



魔法:

酸弾(アシッド)


普通のスライムがどんな強さなのかがイマイチよく分からないが、このスライムは多分異常だと思う。

カニス達から聞いた話では、この世界の人の固有能力ってのは図鑑にされる程有名で、種類もそんなに無いそうだ。

言ってしまえば固有能力であっても、他人が同じ物を持ってる事が殆どだそうだ。

軽く聞いただけだが、このスライムが持ってる成長する足跡グローアップマーキングなんてものは覚えが無い。

いや、むしろ俺自身の能力もオードやユキ、カニスに聞いても知らない能力だと言ってたところから、コイツの能力もそうなんじゃないだろうか。


案の定、オードに問うたが知らない能力だと言われた。

そもそもその効果も、


固有能力:成長する足跡グローアップマーキング

この能力の保有者が通った全ての地面は肥え太る。


前提条件:不明


という簡潔かつ限定的過ぎる能力であるが、コイツが原因だと分かってホッとしている部分もある。

しかし前提条件が不明と来た。

多分これは俺自身の能力が限界なのか、もしくは限定的過ぎて条件そのものが無いか。

いや、それなら無いって出るだろうし…。


だがそこまでならまだいい。

あー俺のうっかりかぁー、で終わらせる事が出来る。

だが固定称号の”ミミックの従魔”。

どういう事だと再鑑定をするが、


固定称号:ミミックの従魔

ミミックの従魔。


ぐぬぬ。鑑定さん仕事しねぇ!

いや、待てよ…。

まさか俺自身を鑑定すると何か解るんじゃないか?

最近は鑑定せずとも能力が見れる様になったから、鑑定し直すなんて事はしなかった。

固定称号やら変動称号は前のままだから、もしかすると鑑定し直さなきゃ更新されないのか?

いやいや待て待て。

まだそうと決まった訳じゃない。

大体オードの話だと、このスライムを飲み込んだのは結構前の話だ。

なのに今になって変化がある訳が……



個体名:ミスト Lv.0

真名:無し

種族:ミミック

属性:無

固定称号:コレクター

変動称号:冷蔵庫

職業:(ディフェンダー)、スライムテイマー

固有能力:Lv.3

詳細鑑定(ミサダメルヒトミ)

成長する収納グローアップクローゼット

薬効調合師


能力:

竜巻頭突き(サイクロンバッシュ) Lv.23

完全擬態 Lv.4

一括整理 Lv.6

進化予測 Lv.8

念話 Lv.5

個数把握カウンター Lv.1

毒耐性 Lv.1

酸耐性 Lv.1

雷無効

魅了無効

魂魄無効

回避補正

命中補正

技量開示(レベルオープン)


魔法:

無属性 Lv.2

道具弾(キャノン)

爆裂道具弾(バーストキャノン)

拡散道具弾(スプレッドキャノン)


地味に竜巻頭突き(サイクロンバッシュ)がLv.21→23に、

完全擬態が3→4になっているな。

流石俺、ウンウン、スゴイナー。

職業ニ何カ見慣レヌ物ガガガ、、、


スライムテイマーミミック、ここに爆誕☆

いやいや。


くそっ、これはあれか。

俺がスライムの事を理解、認識した影響か。

確か魔法や能力でも同じ事を聞いたからな、間違い無いだろう。

しかしスライムかぁ…。

ゲームだと確かに序盤の筆頭キャラだけど。

しかし地味にレベルが高いな。

個々に全部鑑定した訳じゃないが、この辺のアウリスリザードは10前後だったはず。

それと比べると低く感じるだろうが、最初が砂利程度の大きさだったと考えるなら、このスライムはレベルが上がる毎に大きくなって行ってるのだと推測出来る。

けど土を出すなんて事は一切してないし、逆に生きた魔物を取り込んだのもさっきのトカゲぐらい。


じゃあ何でレベルが上がってるのかと思考していると、一つ思い当たる事がある。

俺の固有能力(ユニークスキル) 成長する収納グローアップクローゼット

だけどオードやユキを取り込んだ時は、魔力の回復なんかはしてもレベルが上がるなんて事は無かった。

いや、そもそも俺の所有物ならなんでも成長すると考えると、オード達はあくまでも『仮の』所有物扱いで俺自身のアイテム欄に表示されているはず。

なら従魔となった時点で、俺の『所有物』として認識されているとしたならば……


可能性はある。

だが何でアイテム扱いじゃなく従魔扱いになったのかは謎のままだが。

まあ、別にデメリットは無さそうだし、とりあえずペット感覚で飼ってみるか。


スライムテイマー…なんて職業だよ、全く。


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