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失敗勇者の邪神転生  作者: 杜邪 悠久
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調査隊編成

あーさっぱりした。


畑や調合用の貯水の為、川に数時間程浸かっていた俺はすっきりした気持ちで村に戻って来た。

身体は木製だが別に湿気ったり腐る事は無い。

帰る途中、カニスとルルがorzの体勢でブツブツ言ってるのをハルが宥めていたり、女風呂の方でノーリンが胸に手を当てながら、ユキに「仲間だと思っていたのに…」とか話していたのが見えたが、俺の居ない間に何かあったんだろうか?

まあ、喧嘩とかは起きてないようだし、放置で大丈夫か。


アルストレアの人間達は魔物や亜人さえ嫌悪していたけど、ハル達は普通に接してくれている。

だからユキやオードとも打ち解けてくれているのは幸いだな。

最初に見せていた敵対心は何処へやら。


その後、フェリエが近寄って来て「農家さん」とか訳分からん呼び方をされた。

気になって変動称号を確認したら農家になってた。誰だ噂した奴。

まあでも、それは仲良くなって距離が近付いた証なのだろうとスルーする事にしよう。オードならお仕置き確定だが。


そのオードは、拠点を見ていた。

あの拠点、何処へ行ったのかと思っていたが、若の家は村にあるべき!とゴブリンリーダーが命じて村に建て直したらしい。

オード的には一言欲しかった、とか言ってる割には何か嬉しそうだった。



翌日。

登る朝日を見ながら俺は日課の調合をしていた。

普段は一度作った事のあるものを量産するだけの作業だが今日は違った。

昨日、寝る前にカニスから錬金術の初級レシピを教わっていたのだ。

カニスの使っていた爆弾は、正式名称は「魔素式誘爆弾」と呼ばれるものらしく、魔素を多量に浸透させた粉を撒いてから爆弾を使うと、その粉に誘爆していくという代物。

爆弾そのものと粉は別々の素材を使うが、どうやら魔法を使えない者が粉を使う様。

俺は道具弾(キャノン)が粉と同様の効果を発揮出来る為、そっちの粉はレシピだけ教えて貰い、爆弾そのものの方を作る事に専念していた。


のだが、これが意外と難しい。

素材はハルパッチという花、魔素水、魔鉄を混ぜ合わせ団子状にし、布や瓶に詰めれば完成なのだが、この配合がなかなか苦戦する。


回復薬や魔法薬はある程度能力素や魔素が高い物を使えば、質のいい物が出来上がる。

ざっくりと言えば適当にやっても薬になる。

前世でこんな作り方したら絶対捕まるな、ってぐらい適当に作ってる。


だけどこの誘爆弾は配合を間違えると不発したり、爆発する規模が変わったりしてしまう。

ハルパッチはその辺適当に転がりながら、野性の物を土壌ごと採取していたので、素材は問題無い。

逆に何に使うのか分からず栽培しているものの方が多い。

カニスにはまた手が空いた時に、収納内のアイテムを使える物があるか見てもらう約束をしている。


脱線したが、要するに一晩中誘爆弾の配合を試していたのだ。

いやぁ、久々に悩ましくも面白い調合が出来た。

お陰で《一括整理》が5→6に。

《進化予想》が7→8に上がっていた。

世界の意思もレベルアップしやしたぜ旦那!みたいな事を言ってくれればいいのに。この辺りは一々確認する必要があるので面倒である。

あとレベルが上がったけど大きく変化する訳では無く、ちょっと速度が上がったぐらいの感覚なので、頻繁に見ないでいるといつの間にこんな…状態になる。いや、なった。

オードがいつの間にか《不幸せな踊り》が9→13になっていた。

おそらくトカゲ狩りの時に呼び寄せる際に使っている為なのだろうが。

レベルが上がる度、呼び寄せる魔物の数が増えてる気がする。

レベル100とかになったら…


朝一番に出来上がった品を見せたら何か驚かれた。

配合ミスかな?と思ったが、単純に含有している魔力が通常の物とは比較出来ないとの事。

収納空間の中に入れてたから、そりゃあね〜と思うが。

ただカニスにも爆発力がどのくらいあるのか予想出来ないそうだ。

俺も夜だからと試し打ちを控えたんだが、予想外にヤバイ代物になりそうだ。

俺の能力では勝手に成長する反面、その成長を止める事が出来ない。

別に必要無いと思っていたが、まさかそんな必要性があるかも知れないとは。

きっと実戦で使う頃には危険物ランキングトップ間違い無しだな。



「さて、皆揃ったか?」

朝食を取り、皆に数個回復薬を配った後、俺達は村の広場に集まった。

人数は俺のパーティーが四人とハルのパーティーが五人、更に数合わせでオルディンの計十名の部隊で調査する事になった。

他、ゴブリンリーダーが狩りに出ているようだが、帰り次第事情を説明して他のゴブリン達と合流、そのまま俺達とは反対側方面を調査してくれるとの事。

リーダーが居ないのにそんなに勝手に命令して大丈夫なのかと思うが、オードの固定称号『ゴブリン族の若』のゴブリンを率いる効果が発動しているっぽい。

まあともかく、俺達はハル達の探索が出来ていない東方面、つまりは魔物の縄張り多発地帯に飛び込もうというつもりでいる。

流石にマッピングが出来るとはいえ、魔物の縄張りに安易に踏み込むのは危険なので、隊列を安全第一バージョンにしている。


普段は俺が前方、フェリエが後方、ユキが中心でオードが何か適当にうろうろしているという構図なのだが。

今回は俺が先頭、その後ろにハルとオードが二列で。

真ん中にミィとユキ。その後ろにルルとカニス。

そしてオルディン、最後列にフェリエという順番だ。


俺が前なのは勿論壁役になる為だが、俺の能力では壁と回復しか期待出来ないので、攻撃・追撃、そして後ろの仲間に指示を出させる為にハルを。

魔力感知と遠距離魔法、更に近接戦闘もちゃっかりこなすオードを俺の後ろに付ける事で、前方索敵と奇襲をお願いした。

ミィは治癒術士という事で一番安全になる真ん中に配備し、隣にユキを付ける事で側面への索敵の補助と護衛に務めてもらう。

ルルは遠距離タイプ、カニスは中距離タイプなので隊のメインアタッカーとして期待。多分オードが殲滅すると思うが、その打ち漏らしを倒す役割でもある。

そしてオルディンは最初俺の隣に居てもらおうかと思っていたのだが、俺の竜巻頭突き(サイクロンバッシュ)の巻き添えを喰らいそうだったので、おそらくこのパーティーで一番強いフェリエの援護と後方索敵を任せた。

フェリエは回復系スキルが多く、一番レベルが高いので危険な先頭と最後列のどっちがいいかと問うた時に、後ろがいいと言ったのでこの位置になった。


まあこんな仰々しい構成にしたけれど、オルディンの話ではアウリスポイズンリザード程度の群れしか居ない区域だから大丈夫と聞いていたので、警戒し過ぎかも知れないが。

準備しておくに越した事は無い。命あっての物種だ。


こんな感じで俺達はゴブリン村を出発した。




すっかり遅くなりました、すみません(-_-;)

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