SS リベル⑪
「不滅?」
「うん、せっかくパーティー組むんだし何か名前が必要かなって」
「おいおい、そういうのは後でやってくれよ。全く呑気なのか天然なのか」
僕達三人は改めて自己紹介、主にどんな能力が使えどんな立ち回り方をするのかを話す際、それならパーティーを組めば仲間のステータスが見れる事に思い至った。
その流れで折角ならばと、パーティー名を付けたのであった。
不滅。かつて最後に訪れた地で手にしたものの名前。あの世界では結局自分で終らせてしまったけれど、この世界ではただ普通に生きていたい。彼女とは今回だけの関係だけど、ギルドにはこの名前を登録しておけばいい。
「とりあえず先にどんな能力があるのかだけ話しておこうぜ。それ次第では戦い方も変わるだろ?」
「そうだね。じゃあ少し皆のステータスを見させてもらうよ」
「おっけー」
「はい」
個体名:リベル Lv.24
真名:リベル
種族:人間 転生者
属性:風、光
固定称号:表示できません
変動称号:大切な家族
職業:剣士
固有能力:Lv.4
意識収束
稀少性鑑定
血癒
能力:
加速 Lv.1
身体強化 Lv.1
悪食 Lv.1
血の盟約 Lv.1
■■補正
速度補正
農業補正
酪農補正
採掘補正
庭いじりの心得
毒耐性 Lv.5
麻痺耐性 Lv.4
技量開示
魔法:
風属性 Lv.1
風よ
光属性 Lv.1
光よ
個体名:グラン=ツェルト Lv.26
真名:グラン=ツェルト
種族:人間
属性:火、地
固定称号:なし
変動称号:護衛
職業:剣士
固有能力:無し
能力:
バッシュ Lv.1
初級防御Lv.3
身体強化 Lv.8
気配察知 Lv.12
遠投 Lv.12
震脚 Lv.11
月影 Lv.23
流水 Lv.7
挑発 Lv.11
農業補正
酪農補正
採掘補正
庭いじりの体現者
麻痺耐性 Lv.4
毒耐性 Lv.4
技量開示
魔法:無し
このステータスは本人が隠したいという意思があると、その箇所だけ隠せるという機能が元から存在する。やろうと思えば体重や腕の長さ、今日食べた献立なんかも表示出来ると聞いた時は、一体どこを目指しているんだろうと思ったぐらいだ。
ともかく、勇者と本名は伏せなきゃと思って意識したはずなのに、補正がバグみたいな事になってる…。なんでだろ…隠せる限度があるとか?
「お二人ともお強いのですね」
「そうかな?普通だと思うけれど」
対するフェリエのステータスはこれまた凄いアンバランスだった。
個体名:フェリエ Lv.3
真名:フェリエ=セリオン
種族:人間
属性:光
固定称号:無し
変動称号:共闘者
職業:商人、聖職者
固有能力:Lv.3
審美眼
千里眼
能力:
身体強化 Lv.10
身体狂化 Lv.1
ドレイン Lv.2
全状態異常高速回復
大収納 Lv.99
技量開示
魔法:
光魔法 Lv.5
光弾
拡散光弾
祝福の光
退ける光
大いなる祝福
大魔を祓う煌めき
レベルが低いにも関わらず魔法のレベルが異様に高い。多分、戦闘経験が殆ど無い代わりに魔法の修練を頑張ってきたんだろう。
だけど、確か魔法って普通の人間には特殊な方法を用いなければ使えないはずだし、転生者って訳でもない。これは一体…
「人間なのに魔法をこんなに使えるなんて凄いね」
「…大丈夫ですよ、本当の事を仰っていただいても」
「本当も何も、僕も魔法は使えるしね」
「そうでしたわね」
そう言うとフェリエはホッとした顔を見せる。よく分からないけど安心してくれたのかな?と思っていると、グランが耳元でフェリエに聞こえないぐらいの声量で理由を話す。
「リベルにはあんまり言った事無いけどな、魔力は魔物が持つ力の総称だろ?」
「まあそうだね」
「だから魔法も魔力を使って行う訳じゃん?」
「…だから魔法を使う人間も魔物と同じだから差別されているって事?」
「大方な。その理由と同じで魔族は勿論、亜人にも嫌悪してるって訳だ。皆仲良くやりゃいいのに」
だからか。僕に亜人領の話をしなかったのは。それにラムズさんを離宮へと押しやっているのも。
そう言えば魔法はあれば楽だけど無くてもいいと王宮では教えられて、結局レベルが全く上がらず使い方もよく分からないままだけど、つまりはそういう事か。
だとしたら、この子は相当な苦労をしてきたのだろう。前世じゃ魔法は便利なものとして描かれる事も多いけど、魔女裁判みたいな扱いなのかな。
「ステータスじゃ名前しか見れないからな、とりあえず能力の解説と役割を言ってくぜ。
俺は前衛、主に敵を引き付けて味方が攻撃しやすいように配慮する。けど、リベルとの能力の兼ね合いで攻撃に回る事も多い。
得物は両剣で威力より数重視だな。
『身体強化』や『遠投』なんかは名前で分かるから省く。
『震脚』は地面を揺らして体勢を崩す技で有効範囲はせいぜい5m程度。『月影』は三日月形に飛ぶ斬撃で範囲はさっきのと同じぐらい、それ以上だと威力が落ちる。けど両剣なら連打出来る。
『流水』は避け専用技で相手の攻撃を少しだけ逸らせるけど、あんまり使えたもんじゃないかな」
「次は僕だね。中衛で主に味方の支援をしつつ、状況に応じて前衛にも出る遊撃士かな?
武器は細剣と長剣で、足りない威力は『加速』でカバーする感じだね。固有能力の『血癒』は僕の血を掛けると回復出来る。あくまで能力発動しないと効果は発揮されないから、戦闘中うっかり、って事は無いから安心して。
『血の盟約』は僕の血を体内に取り入れた者の能力を一段階上げる、みたいな?あまり劇的には上がらないのが注意点かな。
『意識収束』は一箇所に意識を持っていくって能力で、相手の注意を集中させる事が出来る。まあ、遠距離からの攻撃には効かないんだけどね、矢とか。
でも味方に掛けると周りの色々な情報を制限して、自分の戦闘だけに集中させたり出来るよ。
あと魔法は持っているけど使えない、こんな感じかな」
「ええと、アタシの番です…よね?
武器は指輪と篭手で魔法が主体です。実際に外へ出るのはこれが初めてのようなものなので、前衛とかは分からないです。
一応索敵は出来ますが、能力を使いこなせてなくて本来の力を出し切れないです、すいません。
攻撃は『光弾』と『拡散光弾』でどちらも魔法を飛ばせます。威力は…ちょっと岩が凹むぐらい。
『祝福の光』は継続回復、『大いなる祝福』は家柄魔道具を取り扱う中で習得したもので、効果範囲は分かりませんが、広範囲で継続回復をするものだったはずです。
『退ける光』は毒などを回復出来ます。
『大魔を祓う煌めき』は先程見せたように結界を張る事が出来ます。でもどの魔法もそうですけど、あんまり長い時間発動していられないのが欠点です。
リベルさんとグランさんは…」
「グランでいいぜ」
「同じく。あと馴れないうちはいいけど、敬語も別に大丈夫だからね」
「あ、えっと、じゃあ…リベルとグランは魔法が得意じゃないみたいだったので詳しく説明してみたんだけど、どうかな?」
「おう。分かりやすかったぜ」
「それじゃあ基本的なフォーメーションを考えようか」
そうして僕らは戦略と戦い方を擦り合わせていく。
案の定風邪でした。でも仕事は休めないので短めです、すみません。
抗生物質の副作用:マーライオンの守護霊を召喚する。
一部ミスを修正。




