第73話『私はあなたが気に入らない』
急激に雰囲気の変わった相手に桜香は強烈なプレッシャーを感じていた。
雑、というとあれだが、入り混じっていた念が一気に研ぎ澄まされた戦意になる。
性別も、何もかも異なるが、空気感だけを見れば健輔と同じと言ってよいだろう。
一切のものを視界に入れずに、桜香の強さだけを見つめている。
先ほどまでのどこか浮ついた空気とは明確に纏うものが違う。
「――これが、レジェンド、ですか」
侮っていた訳ではないが、警戒が足りていたとも言えなかった。
知らないものは予測するしかなく、予測の範疇はどうしても現役の世代が中心になる。
アルメダのように完成した後に、新しい方向に歩み出す者の心理や実力を完全に理解するのは困難と言うしかなかった。
桜香はまだ道の半ば、完結した後の物語は想像するしかなく、想像にすぎない以上実像は掴めない。
あれこれと、様々な言葉、思考が脳内を巡る。
賢く戦ってきた桜香の習性。
簡単には変わらない自分というものに、苦笑してから――再び戦意を研ぎ澄ました。
ここで健輔ならばどのように言うのか。
そう考えた時に、自然と答えは口から零れる。
「いいでしょう。それでこそ、私たちの先輩です」
王者がそうであるように、先に行った者たちも相応の存在でいて欲しい。
身勝手な願望ではあるが、間違ってはいないだろう。
確かな背中を見ることで、人は付いて行きたいと思うのだ。
丸まった背中に勇気を見る者はいない。
伝説とまで言われた魔導師に、強い意思を求めるのは後を追う者たちの確かな思いだった。
「アルメダ・クディール。女神の名に敬意を表し、全力をお相手しましょう」
「ふふっ、ええ、それでこそ――私も遣り甲斐があります」
見つめ合う2人の視界に映るのは、お互いの姿だけ。
双方の瞳が交わり、火花が散る。
再度の交わりはどちらともなく、前に出ることで始まった。
「なっ――!?」
まず、精神的に遅れを取ったのは桜香だった。
先ほどまで確かに存在した彼我の格差。
純粋なスペックでは、絶対的に劣っていたはずのアルメダが、速度で桜香を超える。
明らかな変貌、別人といってもいい変化に桜香が怯んだのは仕方がないことだろう。
「その程度ですか?」
「っ、言ってくれるわね!」
自らの態度を恥じるように桜香は前に出る。
能力に対する絶対的な信頼。
九条桜香は、自らの才気を信じている。
変わらないたった1つの在り方を前にして、アルメダは意味深を笑みを浮かべた。
喜んでいるようで、同時に何かを嘲笑っているようでもある。
どちらとも取れないこの在り方こそが、彼女の持ち味でもあった。
「少し本気を出した程度で、潰れないで下さいよ?」
「そのセリフ、先に返しておきますよ!」
予想外の事態に顔色は変わったものの、桜香も並みではない。
アルメダの挑発的な言葉を覆すかのように、さらにスペックを上昇させる。
リミッターの解除からの安定化。
桜香が持つ定番の戦法であった。
無限に塗り替わる彼女の限界、才能の怪物の称号に相応しい振る舞いを見て、アルメダは瞳を細めて呟く。
「――あら、いいですね。その力」
「ッ――!」
小さいが妙に響いた声に桜香の直感が警鐘を鳴らす。
背筋に走る悪寒に従い、桜香は更なる力の上昇を行う。
回避は彼女の中に選択肢として存在せず、この場面では防御もらしいとは言えないだろう。
桜香らしい選択を満たし、王者の振る舞いとして最適なのは力押ししかなかった。
実にわかりやすい選択。
故に、敵にはとても読みやすい。
「ふふ、これは如何でしょうか!」
槍を突く音が違う。
アルメダから発せられる魔力のタイプも異なる。
違和感は徐々に大きくなり、攻撃を受け止めることで最高潮に達した。
「ぐっ!? お、重い……!」
打ち合ったことで、ハッキリと違和感の正体を掴んだ。
アルメダのこの力は明らかに、系統が変わったレベルでの変貌である。
浸透系や固定系、果ては流動系ではどれほど魔力を集めてもパワープレイは不可能なのだ。
ガソリンの質が良くてもエンジンの基本性能を超過するなどあり得ない。
しかし、エンジンを積み替えることが出来たらどうだろうか。
アルメダに関する情報の中で、最も有名なものは『汎用能力』の生みの親であること、桜香が戦闘中に感じていたイライラと組み合わせてしまえば正体は容易く割れる。
「これが、あなたの固有能力――! 本当に、癪に障る!」
「――流石に気付きますか」
確信を持って、桜香はアルメダに強い視線を放つ。
相手の経歴については、桜香も簡単には知っている。
彼女の能力は『幻想奏者』。
汎用能力の生みの親であり、女神を戦闘者として押し上げた傑物。
女神の系譜が元々はバックス系であると知っていれば、彼女の系統のチョイスは至極自然なものとなる。
問題は、どうして彼女が戦闘者として完成したかであろう。
答えはたった1つ。
数多の固有能力でも最上級の位置に存在する力が関係していた。
「汎用能力の生みの親。所詮は劣化と思っていたけど、オリジナルはそのままという訳ではないのですね。系統までも、完全に写し取りますか」
「ふふっ、別にコピーというのとは違いますよ? 勘違いされることが多いけど、私の力は本来的には、コピーとは異なるものです。能力を写し取るのは、結果論でしかない」
言うや否や、アルメダは次なる行動へと移る。
このままパワー勝負をするのも悪くはないが、アルメダには彼女なりのバトルスタイルがあった。
何も見せずに仕掛けるのはマナー違反であろう。
王者への返礼。
挑戦者として、自らの格をこの場に示す。
「私がこの身で再現するのは、力だけにあらず。幻想を身に纏っても、振る舞うのはあくまでも私よ」
美しき幻想を、華々しき歴史を纏い、女神は空を踊る。
能力とはあくまでも衣装に過ぎず、最後には自らの輝きが必要となるのだ。
規模こそ違えど、どこぞの万能系に似たスタイルに、桜香の中で小さな黒い炎が灯る。
僅かな雰囲気の変化。
現役生ならば気付くある前兆を、アルメダは気付かずに放置する。
もっとも気付いたとしてもどうしようもないだろう。
何より、小さな炎など比較にもならない輝きが言葉に現れようとしていた。
「セット――『空間の檻』!」
「空間転移? いや、違う!」
桜香を囲むように展開される力は、明らかに空間系の力だが、詳細を掴めない。
知らない術式。
既知のものの中に、該当する力は存在しない。
しかし、予測は可能である。
空間展開はあくまでも現実に何かを付け足す技。
完全に『異界』を構築レベルの魔導師は世界広しといえど、1名しか存在していない。
アルメダとはほぼ同時期に活躍したバックス系の戦闘魔導師の始まるとも言える人物。
「空間系の祖――『ミハエル・アドラム』!」
「ええ、彼の力ですよ。あなたは知らないでしょうが、彼とは同期でして――こうやって、昔は戦っていました」
圧倒的な経験の差。
魔導競技自体の経験に大きな差はないだろうが、魔導に触れ合った期間の差が大きい。
健輔に比するほどの万能性。
最大級に警戒していたが、それでも足りないのだと桜香は納得した。
汲み上がっていく『異界』の檻は閉ざされてしまえば、降参以外で脱出できるかが怪しい。
アルメダが展開している渦のような入口は未知の怪物だった。
桜香といえど、無条件で受けるようなことは出来ない。
「しかし――!」
展開後の脅威について予想出来ないのならば、展開前に潰す。
常識を超えた圧倒的な才能。
九条桜香の本領が発揮される。
彼女もまた、戦場における選択肢の多さでは他者の追随を許さない。
「融合リミットスキル――!」
桜香が誇る『系統融合』。
最高クラスの能力が、4代目の女神に現代の魔導競技を叩き付ける。
最高峰の技であろうと、魔導である以上、桜香は必ず凌駕していく。
敗北と――勝利に、彼女はそう誓ったのだ。
「――『浸透破壊』!」
「ふあ!? い、一撃ですか!」
自らの魔力が一瞬で崩壊する事態にアルメダも驚きを隠せない。
これこそが九条桜香。
世界の頂点に立つ魔導師である。
ポテンシャル、才能においてはウィザードクラスの中でも比類無き存在だった。
「融合リミットスキル、なんという力ですか……! 『制覇の女帝』のカスタムスキルとはまた違った脅威ですね!」
「偉大な先輩に、喜んでいただけて光栄です!」
「――生意気な!」
笑顔で皮肉を口にする桜香に、アルメダも笑顔で応じる。
アルメダの固有能力『幻想奏者』。
浸透系と固定系、そして創造系の3つの性質を備えた固有能力である。
能力の発動条件は、相手の魔力に僅かに干渉し、記憶するだけであり、能力の強力さに対して制約が極めて緩い力だった。
それもそのはずであろう。
この技は葵の持つ固有能力『レベル・コーディネイト』とよく似ている。
つまるところ、干渉して内部に読み取れるのはあくまでも彼女のレベルで出来る者に限るのだ。
なんでもかんでもを、無条件にコピー出来る訳ではない。
またコピーしても錬度自体は彼女が練り上げないと意味はなく、努力をしないと意味のない力でもある。
本質はコピーではない、というアルメダの言葉通りに数多の魔導師になるためには彼らを再現出来るだけの積み重ねが必要な力だった。
「まったく、口の悪い後輩です。……実力は本物ですが、さて、どうしましょうか」
桜香が最初のぶつかり合いでアルメダは中途半端だと判断していたが、あれはある意味では当たっている。
健輔も同じなのだが、アルメダもポジションを固定出来ない。
結果として、あらゆる分野に手を出す。
起きるのは言うまでもないだろう。
質の低下であり、極めるのが遠くなるということだった。
「相手は全方位に対して優勢。なんとかしたいのは、そうなのですが……本当に、どうしましょうかね」
アルメダの力は再現に彼女の努力がいる。
力だけ読み取るのも可能だが、上手く扱うにはかつての持ち主の戦い方が1番、肌に合っていた。
覚えているバトルスタイル、というどうしよもないものにアルメダの手札は阻まれている。
試合開始前からわかっていたが、なんとも出鱈目な相手だった。
「――とはいえ、出し惜しみ出来る相手ではない、ですわ」
口元が緩み、苦笑を浮かべる。
アルメダは保有している能力数で他者を圧倒している。
ミハエルの能力ですらも、彼女が保持する膨大なストックの中の1つに過ぎない。
魔導の経験、戦った数だけ彼女は強くなるのだ。
10年間。
かつてのライバルたちの技は磨き続けた。
魔導競技には、ブランクがあっても魔導師のとしての研鑽を辞めたつもりはない。
現時点で卒業に知り合った人物から得た力や研究過程で手に入れたものを総合すれば、桜香に量の面では完全に優っている。
アルメダの強さとは、歴史の厚みがそのまま力になることなのだ。
彼女の基本的な戦法は健輔と同じように相手を見てから多様性で敵を押し潰すもの。
この戦い方が出来る数少ない魔導師の1人である。
しかし、選択肢は有限でもあるのだ。
この戦いで使ってよいのか。
一瞬だが、確かな迷いを抱く。
「やはり、私も魔導師ですか。――良き戦いにしたい、ならば我が歴史の全てで相手を仕留めてみせましょう」
迷いを払って、強く前を見据える。
あまり良い言い方ではないが、この戦いは前座なのだ。
本来のアルメダはコーチであり、現時点では脇役である。
九条桜香と戦う時が来るのかもわからないのが本当のところだった。
このような正面からの激突が今後起こりえるのか。
自問するも答えはない。
大人としての責任感、その他の様々な感情が頭に過るが、お利口にいくのをすぐさま却下する。
この戦いは、やり通す。
アルメダの決意はその1点に絞られていた。
「……チームの子たちには悪いですが、出し惜しみをするのは――私の矜持が許さない」
様子見などいうものは最初から建前であり、この戦いをアルメダも楽しみたかった。
コーチである前に、1人の魔導師なのだ。
己の矜持に殉じる道に迷いはない。
何よりこれからは役割に殉じないといけないのだ。
やる以上は完遂するが、まだ役柄を演じる前である。
好きにするのも悪くはないだろう。
「さて、彼女に通じる力は……どれくらいあるでしょうか」
アルメダも見たことがないほどの才能である。
技量で素晴らしい敵も、自らに匹敵すると認めた才能もあったが、才能だけで勝てないと思わせてくれた存在は初めてだった。
魔導競技と共に過ごして10年近くで、未知の才能。
彼女も感嘆以外の感情が見当たらない。
未知に挑むこと、上に挑む感覚を思いだしながら、アルメダは次の幻想を身に纏う。
「――まずは、ここから!」
現役時代にも頼りにした力を己に身に宿す。
宿る力は彼女と同年代の『騎士』の力。
欧州における努力の系譜。
近接系の雄の幻影を自らに宿すことで、白兵戦のスペシャリストへと転身するのだ。
健輔は再現の対象が1つだったが、アルメダにそのような制限はない。
複数の幻想を纏い、振る舞うなどお手の物である。
空間の芸術家と、騎士の力を身に纏い、アルメダは桜香に突撃を敢行した。
「はあああああああああああッ!」
「鋭い――! これは、まるで別人っ」
槍の一閃から無駄な力が消える。
魔力の制御が研ぎ澄まされていく。
他人からの借り物だと嘲笑って来た者も存在したが、彼女は実力で黙らせてきた。
力に借り物も何もないだろう。
オリジナルであることは強さを保証しない。
魔導師に必要なのは純粋な強さであり、それ以外の評価など究極的には意味をなさないのだ。
スペックを読み取っても、使いこなすだけの努力をアルメダはしている。
「魔力制御――やはり、そこが鍵ですか!」
「当然です。制御出来ない力。確かに強大ではありますが、些か以上に無駄が多いものですよ? 私たちは、大抵が現役時代に悩まされたことです」
能力を身に纏う。
アルメダの力はそういう形をしている。
服を着替えるかのように、装いを変えることで自分の強さを無限に変化させるのだ。
「っ――!」
「はぁああああああああああああッ!」
系統的に不足していた分を、能力で補ったことで今のアルメダは完成されている。
これこそが4代目の女神と謳われた女性の本気だった。
白兵戦で桜香を圧することが出来る。
この領域がレジェンドに名を連ねた者たちの強さの証。
『伝説』の中でも最上位に近い存在だからこそ、桜香に敬意を表して全力で潰しに掛かっている。
「くっ」
「っあ!」
剣でと槍がぶつかるが、お互いに攻めきれない。
能力的にほぼ互角だからこその現象だった。
特殊な能力に手を伸ばす余裕など皆無。
そんなところに手を伸ばそうとすれば、勝負は一瞬で決してしまう。
「なるほど――!」
「ふふっ、ロートルも、中々のものでしょう?」
身体能力で桜香に迫れる。
これと同じことが出来る魔導師がそもそも少ない中で、容易くやってのけたアルメダの実力に疑うべき部分など存在しない。
「その、やり方……非常に腹立たしいです」
「あら? コピーは、許さないとかそういうのですか? 潔癖というか、若いですね」
「いえ、違いますよ」
極限の戦闘の中の桜香の静かな宣誓に、アルメダは不思議そうな表情をした。
両者の間では変わらず全力で剣戟に興じているのだが、何故か妙な空気が漂い始める。
アルメダは真剣にやっているだけなのだが、その戦い方が桜香にとってあってはならないやり方だった。
女神は目前の太陽はまさに爆発しようとしているのを確かに幻視してしまう。
感情での強化。
魔導師ならばいくらでも見たことのある光景だが、アルメダにはさっぱり理解出来ない理由で敵は燃え上がろうとしていた。
ぷるぷると震える桜香に、アルメダの困惑は広がっていく。
「け、健輔さんにそっくりだなんて――」
「えっ、いや……何!?」
女神が戸惑うのも無理はない。
健輔がやっていたように、要所要所でアルメダも身に纏う力を切り替えているのを見て暗い感情を抱く。
能力の万能性、器用さも被っていた。
桜香の統一系と名付けた新しい力も、少しでも健輔に近づくためのものなのに、結局は力押しになってしまったのだ。
全てが自分よりも遥かに似ている。
羨ましい。
桜香の内部で荒れ狂う感情を色を、一言で表現するならば『嫉妬』である。
強さだの、自分と互角に戦うだの、そんなものは心底どうでもいいが、アルメダが健輔に似ている――この1点だけは桜香の許容範囲外だった。
「――羨ましいッ!」
「ちょっ!?」
いきなりよくわからない理由で爆発した桜香に、流石のアルメダも焦る。
こんな展開は彼女も知らないし、予想もしていなかった。
普通の魔導師ならば、このまま成す術もなく粉砕されるのだが、彼女はレジェンド。
伝説の一角である。
経験から推測できることがない訳ではなかった。
「も、もしかして……私、読み違えていましたか?」
溢れんばかりの才能で、世界最強の昇りつめた存在。
逆を言うと、桜香は才能がウィザード級であり、精神面ではそこまで逸脱していないように感じていた。
むしろ、精神的には脆さがあるように思えたのだ。
王者としての振る舞いを自分に課していることもそうだが、背伸びしているのが大人であるアルメダにはよく見えていた。
しかし、これらの全てが勘違いだったのである。
つまるところ、九条桜香の本質とは――
「こ、恋する乙女? いや、まさか……嘘でしょう? そんな理由で、最強に固執していたの……」
――最強の青春に生きる、ということである。
あまりにも若々しく、全力疾走する青春の太陽を前に、アルメダは困惑と同時に不快感を感じた。
自分の青春を後悔したことなどないが、流石にこうも青臭いのは記憶にない。
まだ若いとはいえ、アルメダも既に20代の半ばを超えている。
いつまで若々しいのが魔導師とはいえ、実年齢という言霊は重い。
相応に重い期待を背負って学園にやってきたら、相手は乙女だった。
八つ当たりなのは理解しているが、それでも怒りが湧き出るのは止められない。
何せ、彼女はタイムリミットが近づいているのだ。
気にしないようにしていても、感じるものは確かにあった。
「む、ムカつくわ! こっちは、私を受け止めてくれるいい男がいないのに、どうしてあなたみたいな怪物にいるのよ!」
「同年代の根性なしに言ってくださいッ! それよりも、そのそっくりな力、2度使う気がしないように粉砕してあげます!」
「やってみなさいッ!」
「勿論です!」
最強クラスの魔導師の激突から、何故か事態は譲れぬ青春の輝きへと移っていく。
苛烈さは増しているが、増した理由が非常に微笑ましいものとなっていた。
お互いに、お互いが気に入らないと強く思いながら、2人の女は激突する。
ある意味で、王者の冠よりも大事なものを賭けて両者は更に熱い戦いを繰り広げるのだった。