人物紹介1
クォークオブフェイト、黄昏の盟約、アマテラスになります。
アマテラスは詳細開示後に、追加していく予定です。
チーム『クォークオブフェイト』
戦績――昨年度準優勝。
現時点で世界第2位のチームにして、実力者揃いの新鋭チーム。
核たる存在の卒業により、チーム傾向が纏まっておらず、強い個人の集団になっているが、それを感じさせないほどに実力は極まっている。
今年度における最大の注目株。
最強の牙城を崩すことが出来る可能性を持つチームの1つである。
佐藤健輔――2年生。系統:万能。魔力光『白』。
(回帰・万華鏡)――系統:不明。魔力光『可変』。
魔導機――第7世代人格搭載型特殊概念実証機『陽炎』。
2つ名――『境界の白』――世界ランク第6位。
天祥学園最強のエースキラーだった存在、現在では最強のエースを目指す者。
万能系という非常に稀有な系統を保有しており、その汎用性で世界の頂点域まで至った 唯一の存在。
戦闘センスがずば抜けており、敵の感性を見抜くのが非常に上手い。
多彩な戦闘モードを保有しており、爆発的な力の上昇と合わせて並みのベテラン程度ならば瞬殺するだけの実力がある。
あらゆる相手に勝利する可能性とあらゆる相手に敗北する可能性を持つ。
魔導に真摯であると同時に恐るべき魔導バカ。
既に万能系の枠を飛び越えて、別の世界に旅立っている。
『回帰・万華鏡』―分類:健輔専用術式。
万能系という枠を超えて、ほとんど健輔専用と化している特殊術式。
規模としては術式だが、美咲がほぼ1年に渡って組み上げた基礎理論に世界大会で手に入れた様々なデータを注ぎ込まれており、美咲の渾身の作品。
性質としては、万能系の特性を強化しており、不定形の定まらない魔力はあらゆる系統の力を宿している。
限りなく始まりの状態『魔素回路』に近づいた能力。
出力面でも既存の万能系よりも柔軟であり、これ1つでかつてのシルエットモード、ダブルシルエットモード、シャドーモードの特性を再現できる健輔の必殺術式にして、必須術式である。
九条優香――2年生。系統:創造―身体。魔力光『蒼』。
(モードアルテミス)――系統:イメージにより魔力性質が変化。魔力光『蒼・白』。
魔導機――第6世代人格搭載専用武装型『雪風』弐式。
2つ名――『夢幻の蒼』:イマジネーションブルー―世界ランク第2位。
黒髪ロングの大和撫子。
体型にも恵まれた美少女。
世界最強の魔導師、九条桜香の妹。
クォークオブフェイトが誇る3大エースの1人にして、世界第2位の魔導師。
高機動型のバトルスタイルを誇り、技量に優れたバランス型の強さを持っている。
美貌と実力で飛び抜けた傑物。
潜在能力に優れており、全てを引き出しきれば姉にも負けない魔導師になれるだけの実力がある。
健輔の隣に並び立つことを目標とする心優しき乙女。
姉との溝を超えて飛翔する乙女の辿り着く先はまだ見えない。
性格は優しく人付き合いも悪くないのだが、人物鑑定は厳しく、彼女と深い仲になるのは非常に難しい。
告白してきた男も多くいるのだが、そもそも告白と認識していなかったりと残酷な面もある。
最近、姉に似た面が強く出てくるようになった。
『過剰収束能力』―分類:番外能力。
魔力回路発現時に稀に覚醒する特殊な能力が番外能力であり、系統の性質としては収束系に分類される能力。
上限がなくどこまで高まる収束系であり、強力な能力なのだが、現時点の優香でも制御しきれていない。
『夢幻の蒼』―分類:固有能力。
特殊型に分類される固有能力であり、優香の2つ名の由来でもある。
自らの理想を身に纏い、能力を大幅に変化させる脅威の固有能力。
根本にある願望は『健輔への献身』。
自らのためではなく、他者のために発現した稀有の能力であり、『皇帝』クリストファーの『魔導世界』に匹敵する最上位の固有能力。
現段階のポテンシャルも同系統の『魔導世界』から考えるとまだ序の口であり、凄まじい可能性を秘めている。
丸山美咲――2年生。系統:固定―流動。魔力光『緑』。
魔導機――第6世代専用支援型『ヘルメス』。
2つ名――なし。
座学における学園第1位の魔導師。
驚異的な術式構成センスを持つ目立たない天才。
外見はどちらかというと可愛い系であり、大人びた美人である優香を羨ましく思っている。
健輔に対しては辛辣だが、基本的には社交的で優しい女性。
昨年度は技術不足、経験不足、度胸不足がの3重苦で力を発揮しきれなかった。
激戦を超えて全てを乗り越えた少女は2年目に真価を発揮する。
もう2度、自分は無傷で終わらない。
涼しい姿で誰よりも熱い決意を秘めている。
健輔の万能系という難しい系統な上に、さらには特殊な術式という前例のない状態でなんとか使える状況になっているのは美咲の努力の賜物である。
優香が戦場で共に戦う相棒ならば、背中を支える相棒が美咲であり、健輔にとって欠かすことの出来ない存在。
『魔導共有』―分類:特殊術式。
莉理子の魔導連携を目標にし、美咲が改良して生み出した新しい術式。
魔導連携との違いは、能力面での強化はないこと。
意識を憑依されているだけであり、本来は能力的な強化はない。
これはまったく別人の魔力を無理なく融合させられるのは莉理子だけの特権であり、美咲に再現出来なかったため。
もっとも、健輔ならば最初から能力的にも適合するし、美咲の人格が制御を行うことで魔力の運用は円滑になる。
現時点では実質的に健輔専用の術式になっているが、技術のみで莉理子の域に達した美咲の非凡さが窺える術式。
高島圭吾――2年生。系統:浸透―創造。魔力光『黄緑』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名――なし。
健輔の親友にして、爽やかな笑顔を持つイケメン。
穏やかな笑顔に反して中々に強烈な意思を持っており、2年生にしてベテラン域の戦闘力を持っている。
初恋の女性を追い掛けるピュアな思いを抱いており、意志力では健輔に負けていない。
バトルスタイルは初恋の女性を模した糸を主体としたもの。
オリジナルにはまだ届かないが、エースクラスでも自らの領域ならば劣りはしない。
健輔の方向性に思うところがあったのか、今のバトルスタイルに新しい要素を模索している。
前に突っ走りがちな健輔たちを影を支える男。
藤田葵――3年生。系統:収束―身体。魔力光『赤紫』。
魔導機――第6世代専用武装型改『餓狼』。
2つ名――『掃滅の破星』:世界ランク第5位。
クォークオブフェイトの現リーダー。
ショートカットのヘアスタイル、豊満な肉体を持つ美女。
活動的であり、快活な笑顔は陰鬱さを全く感じさせない。
黙っていれば、良い感じの美女なのだが、性格が全て台無しにする。
他人に厳しく、自分にも厳しいクォークオブフェイトを代表する女傑。
健輔にとっては師匠であり、同時に姉のような存在。
彼女にとっても健輔は弟子であり、弟のような存在である。
バトルスタイルは素手の格闘型。
対人特化であり、大規模な破壊力はないが、相手を撃墜するのに申し分ない火力を持っている。
総合的な戦闘能力はランカーでも上位であり、バックス的な素養さえ獲得すればマスタークラスの上位にも手が届くレベル。
ちなみに3歳年下の実弟がいる。
『レベル・コーディネート』―分類:固有能力。
身体系に属する分類の固有能力。
現在の魔導師は系統を複数保持しており、本来は両者には差異はないはずなのだが、均等に強化するのは難しいという問題がある。
この固有能力は保持する全ての系統を同じレベルに引き上げる力。
地味だが魔導研究的に重要な能力であり、本人が努力しないと意味がないという辺りに葵の思想がよく表れている。
佐竹剛志――3年生。系統:破壊―身体。魔力光『明るい黒』。
魔導機―第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―なし。
物静かだが、ユーモアも理解する以外と明るい男性。
入学初期の健輔は彼から魔導に対する姿勢の影響を受けている。
朴訥に努力を重ねたスタイルは破壊系の魔導師として、極まっており彼よりも破壊系を使いこなしているのは赤木香奈子くらいしか存在しない。
日本最高峰の破壊系の使い手であると同時に世界有数の使い手である。
魔導分の差が存在しているため、格闘戦では葵に僅か劣るが、純粋な格闘戦技能では彼女に劣らない。
趣味は料理。
食べ歩きも行っており、隠れた穴場などもよく知っている。
杉崎和哉――3年生。系統:創造―遠距離。魔力光『黄色』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―なし。
昨年度と比べてバトルスタイルの大きな転換を成し遂げた男。
圭吾と似ている特定状況で強い魔導師。
今は『匂い』などの感覚に訴える力の構築を行っている。
3年生では貴重なストッパー枠なのだが、割と魔導には真剣なためストッパーにならないことが多い。
強くなった後輩たちの裏で牙を研いている。
以前は葵に手を焼いていたのだが、健輔というよい感じの盾が出来て最近は対応が楽になってしまい、微妙に物足りないらしい。
伊藤真希――3年生。系統:遠距離―収束。魔力光『明るい黄色』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―なし。
後衛魔導師で葵の幼馴染兼親友。
飄々としているお姉さんキャラだが割と純情であり、相手に求める理想は高い。
戦闘スタイルは狙撃。高火力で一瞬の間隙を突いて相手を狙い討つ。
真由美離脱後の最高火力なのだが、正面から力押しをするタイプではないため、現時点ではあまり目立っていない。
現状を割と気に入っており、世界大会を楽しみにしている。
光が強く、影が濃くなるほどに彼女の活躍出来る余地は広がっていく。
孤高のスナイパーは、静かに未来を狙い撃つ。
獅山香奈――3年生。系統:流動―固定。魔力光『赤・緑』。
魔導機――第6世代汎用支援型『オモイカネ』。
2つ名―なし。
バックス系の魔導師にして、クォークオブフェイトの参謀。
専攻は魔導紋。既存術式のリソース限界までの改良が得意であり、彼女の作戦も安定よりも限界に挑むタイプのものが多い。
改良に関しては優秀なのだが、秀才タイプなのもあり新しいものを生み出すものが苦手。
後輩の美咲が逞しく育ったため、全体の術式管理は彼女に任せつつ、作戦などの方向にシフトしている。
親友である葵の悲願を達成するために、飄々とした態度の裏で今日も努力を欠かさない。
最近の悩みは新人の方向性。
早奈恵の苦労を知りつつ、細心の注意を払って新人たちを導いている。
桐嶋朔夜――1年生。系統:遠距離―収束―遠距離。魔力光『赤・桃』。
魔導機――第7世代試製三重系統対応汎用武装型『トライデント』。
2つ名―なし。
ニュージェネレーション――新世代魔導技術の適合者であり、トライアングルサーキットを保持している。
現時点では、力の制御が問題となっており火力に難点があるが、長ずれば真由美にも劣らない領域に至ることが可能。
性格は自信家であり、年相応の傲慢さもあったのだが、もっととんでもない連中との接触により軟化。
柔軟性を増したおかげで、最近はバランスの良い感じになっている。
黒髪であり、魔力との適合率に問題抱えているため、魔導師には珍しく一切の変色が存在しない。
最近の悩みは、先輩たちが自分たちよりも早いスピードで成長していること。
1年内では微妙にリーダーポジションとして定着している。
川田栞里――1年生。系統:浸透―身体。魔力光『グレー』。
魔導機――第5世代機能限定汎用武装型『アマツカゼ』。
2つ名―なし。
朔夜の親友で幼馴染。
おどおどしており、意気地がないように見えるが実際のところ、芯の部分は強い女の子。
黄昏の盟約との戦いを終えて、一皮むけた少女は未来のために動き出している。
戦闘スタイルは格闘型。
魔力を身に纏い、浸透系で切り裂くという全身を刃物に見立てるもの。
弱くはないが、強くもないという新人らしいレベルになっている。
実家、というか家族が武道をやっており、近くの道場に入り浸っていたため身体の最適化はなされており、後は魔導に対して適応すれば十分な力が得られるはずである。
大角海斗――1年生。系統:固定―流動。魔力光『赤銅』。
魔導機――第5世代機能限定汎用支援型『ダイダラ』。
2つ名―なし。
バックス系魔導師。
外部生であり、魔導に触れ合った期間は新人の中でも短い部類。
戦闘と空を飛ぶことを怖がっており、このことが彼をバックスへの道に進ませた。
適性は高くないが、健輔を尊敬する熱意があり、やる気は十分。
周囲の進歩に焦りを見せるも、今は着実に努力を重ねている。
最初はスキンヘッドだったのだが、体格と合わさって不評だったので、今は普通に髪を生やしている。
外見に反して心優しく、将来の進路は人の役に立つ仕事をしたいと思っている。
白藤嘉人――1年生。系統:浸透―遠距離。魔力光『青藤色』。
魔導機――第5世代機能限定汎用武装型『アマツカゼ』。
2つ名―なし。
クォークオブフェイトにやって来たのは美人と評判の優香を見るためだったのだが、負けず嫌いで根性はあったがゆえに囚われてしまった憐れな新入生。
軟派風なのだが、意外と芯は強く精神的な安定度は高い。
反面、冒険を恐れる面があるため、その部分が今後の課題となっている。
バトルスタイルは遠距離干渉型。
バックス的な側面も持つ戦い方であり、正面からでもなく、かと言って後ろに隠れきる感じでもない嘉人の在り方がよく現れた戦い方。
健輔の地雷爆発に対する脅威の耐性と処理能力を尊敬しており、微妙に憧れているのだが、同時に先輩たちは怖いという背反に悩まされている。
暮稲ササラ――1年生。系統:変換―流動―創造。魔力光『紫・白』。
魔導機――第7世代試製三重系統対応汎用支援戦闘型『アルケミスト』。
2つ名―なし。
ハーフの美少女にして、トライアングルサーキットの保持者。
新世代魔導師の中でも飛び抜けた特性を持っており、変換系における全属性対応能力はフィーネに次ぐだけの力を持っている。
ポテンシャルに優れており、同時に己の小ささも理解しているため、精神的にも隙はない。
現時点で力を発揮しきれない最大の理由は、彼女の能力が多彩なこと。
不得意と呼べるものがないため、選択肢の多さに判断が遅れているのが原因。
ササラ自身も独創性に優れてるタイプではないのが苦手に拍車をかけてしまい、結果として才能を活用しきれていない。
栞里によって、現在魔導とプライベートの双方からササラの硬さをほぐす作業が試みられており、2人の仲が急接近している。
性格は何をするにも几帳面なのだが反面、柔軟性に欠けており健輔が戦闘スタイルの変化は無駄と言い切ったのはこの辺りが理由。
ボコボコにされてから尊敬、という意味での好感度は下がったが、真剣に応対してくれたことで、健輔個人への興味は微妙に上がっている。
性格的に強く引っ張ってくれる男性が好み。
フィーネ・アルムスター――コーチ。系統:創造―浸透―収束―身体―変換。魔力光『銀』。
魔導機――第6世代特殊概念対応専用武装型『テンペスト』。
2つ名―『元素の女神』――元世界ランク第3位。
昨年度において最強の代名詞であった3強の一角にして欧州の元王者。
卒業後、大学部への進学に合わせて引退していたが、コーチ制度に合わせて来日。
自らを破ったクォークオブフェイトのコーチとなった。
性格は割とお茶目であり、ユーモアも理解するが、本質的には中々に苛烈な人格をしている。
彼女は8代目の女神だが、女神の系譜の中で唯一先代から称号を奪い取っていることからもその苛烈さはわかるだろう。
穏やかな笑顔の裏でえげつない事を考える女傑。
バトルスタイルは全方位に対して万能。
健輔とは異なる意味での万能性を誇っており、各分野で超1流に近い能力を持っている。
近距離、中距離、遠距離、バックスの4分野全てで1流域の力を持ち、指揮能力にも長けている隙なしの怪物。
彼女を倒す方法が彼女を超える分野で殴るか、匹敵する万能性で渡り合うぐらいしかないのが、攻略の難易度を示している。
日本での健輔とのふれあいから思うところがあったのか、力の規模に関していろいろと試行錯誤を始めており、世界大会までには新しい戦い方が生まれそうな予感がある。
『ナチュラル・ディザスター』―分類:固有能力。
この世に存在する全ての自然現象を操る力。
系統的な分類は特殊型。
核になっているのは創造系だと思われているが、それだけでは説明がつかないため研究者たちにもお手上げとなっている能力。
試合においてこの能力を使用することはほとんど禁止されており、現在は変換系をフィルターにして能力を低下させて活用している。
フィーネにも扱い切れていない力であり、この能力をフルに活用出来た場合、文字通りの意味で『女神』になれる領域の力。
危険度では『魔導世界』の比ではないので、最大限の注意が払われている。
チーム『黄昏の盟約』。
戦績――なし。
『明星のかけら』、『天空の焔』、『暗黒の盟約』という日本の有数チームが合併してできた新チーム。
エースのクラウディアを筆頭に有力な戦力を保有している強力なチーム。
公称での戦績はなしだが、日本における事実上の第3位のチームであり、今年度の世界大会での活躍が期待される。
比重的に新人に戦力が偏っているが、これはチームの若返りと更なる強化のためであり、ベテランクラスでいいのならば選手層も厚い。
クラウディア・ブルーム――2年生。系統:変換―収束―創造。魔力光『黄』。
魔導機――第6世代専用武装型『トール』。
2つ名―雷光の戦乙女―世界ランク第8位。
ドイツ出身の金髪美少女。
変換系の属性『雷』を主格として、剣技と組み合わせた高機動と高火力を組み合わせた優秀な前衛魔導師。
下位ランカーながら、史上初の変換系のリミットスキルと合わせて上位ランカーと互角に戦える力を持っている。
基本は近接戦闘がメインだが、雷と組み合わせることで遠距離戦もこなせる万能のファイター。
リーダーとしても先輩がいる中、上手くチームを纏めており、1年間の間に最も成長した魔導師の1人である。
プライベートでは、友人が優香と美咲くらいと割と交友範囲が狭く、さらには自己にも厳しく他者にも厳しいため、1歩引かれがちな部分があり、人付き合いはそれほど得意ではない。
最近の目標はもう少し優しく笑えるようになること。
三条莉理子――3年生。系統:創造―固定。魔力光『藍色』。
魔導機――第6世代特殊専用支援型『ショパン』。
2つ名―戦譜の演奏者。
世界ランクは持たないが間違いなく現役最高のバックス系魔導師。
実力に反して世界での実績を持っていないのはチームの問題もあるが、彼女の能力が決定打にならないほどに昨年度の戦いが激しかったためでもある。
最後の年となる今年に過去最強のチームを得て、実力に相応しい地位を得られるかに注目が集まる。
バックスとして全方位に最大適性を持っており、彼女に匹敵する才を持つのは美咲しか存在していない。
穏やかな笑顔を携えているが、基本的に毒舌。
彼女の笑顔の物言いに心が折れる音を聞いた新入生は絶えない。
『魔導連携』―分類:番外能力。
系統分類は創造系。
名目上は番外能力だが、実際には特殊系の術式に分類される能力。
番外能力扱いなのは、莉理子の驚異的な魔導への嗅覚が必要なためであり、単純な技術と言い難いからである。
合一対象は選ばないが、相性はある程度関係しており、誰とでも使える訳ではない。
水守怜――3年生。系統:創造―収束。魔力光『青』。
魔導機――第6世代専用武装型『フェッセルン』。
2つ名―黒き女王。
暗黒の盟約の次代のエースだった女性。
総合値が高く遠近のバランスに富んでいる。
同年代の葵とほぼ互角の能力なのだが、これは決着がつかないという意味で互角であり、実際に試合でぶつかった場合は1歩劣ることになる。
バトルスタイルは鞭を主体とした遠近両用の万能型。
器用であるがゆえに、切り札の不在が大きい。
ベテラン域を超えてランカーには迫っており、世界レベルでの試合がないために2つ名が公称で存在していないが、国内では名の知れた魔導師。
葵に劣らないほどに自他に厳しいのだが、チーム内ではむしろストッパーに回っている。
それだけクラウディアと莉理子が苛烈という証であり、自分のレベルが1歩及ばないのはそれが理由かと納得している。
紡霧瑠々歌――2年生。系統:身体―収束。魔力光『薄いピンク』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―なし。
2年生の中でも名を知られた魔導師。
のんびりとした美少女であり、独特な空気に惹かれる同性が多い。
バトルスタイルは番外能力を活かした近接格闘スタイル。
クォークオブフェイトのエース3人には全く通用しなかったが、普通に考えればかなり強力な能力であり、格下と同格までは有利に戦える。
彼女の問題は強力な能力を持つ故に、それが効かない場合の戦闘に甘さがあること。
対格上に対しての手段の構築が求められている。
『コード・ブレイク』―分類:番外能力。
能力系統は創造系。
特定の魔力を分解する空間を構成する力。
瑠々歌はこれを戦闘に応用することで、術式を分解する力として用いている。
成長に合わせてやれることは増えているのだが、創造系と破壊系の性質を持つこの能力に対して、瑠々歌の性格が合っていないので真価を発揮出来ない。
研究ランクはB。
大黒梢――3年生。系統:浸透―創造。魔力光『緑と青』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―近接殺しorスライムマスター。
防御とカウンターに特化した魔導師であり、近接系の鬼門とも言われる人物。
対優香では相手が悪すぎて真価を発揮出来なかったが、本来ならば格上でもある程度は戦える優秀な魔導師。
昨年度の健輔と同じ役割は必ず果たすタイプの人物であり、チームを影から支えている功労者である。
人柄は面倒見のよい姉御肌。
葵のように見込まれたが最後、地獄に引き摺りこまれるようなこともなく普通に良き先輩として接してくれる。
御室幸太郎――3年生。系統:浸透―創造。魔力光『紫』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―なし。
テクニック型の魔導師。
ベテラン域の魔導師であり、本来ならば十分な力を持っているのだが、世界を狙う黄昏の盟約の中では力不足となってきており、そのことを歯痒く思っている。
半年の年月でバックスへの理解を深めており、素質的には大学部でマスタークラスに手が届きそうだが、時間が足りないのがネック。
焦燥感を感じながらも懸命に足掻いている。
後輩にとっては良き先輩であり、感覚も近いため、黄昏の1年生は彼の下へよく相談にいく。
三上憲剛――3年生。系統:収束―収束。魔力光『無色』。
魔導機――第6世代汎用武装型『スレイド』。
2つ名―なし。
系統を単一に絞った魔導師。
彼なりに目的があり行った博打なのだが、現時点ではまだ実ってはいない。
火力自体は割と出鱈目なのだが、投射する手段がないのが弱点。
伸びる後輩や同級生たちを見て、静かに佇む彼が思う事は何なのか。
今はまだ誰も知らない。
滝川瑞穂――2年生。系統:浸透―身体。魔力光『水色』。
魔導機――第5世代機能限定汎用武装型『アマツカゼ』。
2つ名―なし。
健輔のクラスメイトにして、彼の弟子?である少女。
昨年度は一般生徒だったのだが、世界大会中でのある出来事から乙女の尊厳のために参戦した。
目的は健輔を倒すことであり、それ以外には特に興味がない。
さばさばとした美少女であり、クラスの人気は高い。
社交性にも富んでおり、戦闘というものが似合わないのだが、彼女の健輔への怒りがこの道を選ばさせた。
意外にも、というべきか魔導に対する適性は高くやる気もあるため新人の中では頭1つ飛び抜けた力を持っている。
バトルスタイルは『音』。
音を創造するのはではなく、浸透系で操るものであるため破壊系にも効果があったりと地味に汎用性が高い。
ただし、万能系はあらゆる手段で遮音してくるため実は相性が最悪だったりする。
このことをまだ彼女は知らない。
昨年度前半は男子生徒に告白されたり、軽くそれを受けたりと甘酸っぱい青春をしていたのだが、健輔との出会い以後は全てを断り清算してから戦いに臨んでいる。
健輔の心情を深く理解しており、意識させるためには強くなるしかないと知っている女性。
覚悟を決めた女性の強さを持つ隠れた健輔キラー。
高橋大樹――1年生。系統:収束―遠距離。魔力光『黄色』。
魔導機――第5世代機能限定汎用武装型『アマツカゼ』。
2つ名―なし。
黄昏の盟約唯一の砲撃型バトルスタイル。
チーム待望の正しい意味での火力源のため期待が掛かっている。
ハンナを目標としており、日夜彼女を目指して努力する純朴青年。
戦闘後の色っぽい先輩方の姿に悶々としてしまうのが最近の悩み。
斉藤麻奈――1年生。系統:流動―創造。魔力光『薄紅』。
魔導機――第5世代機能限定汎用支援型『ダイダラ』。
2つ名―なし。
コンビバックスの片割れ。
気が弱く戦闘に不向きだが、幼馴染の敦の懇願で競技に参加している。
乗り気ではないが、才能はある方で魔力の流れを制するのに適性がある。
最近の悩みは周りの真剣さに対して、自分が真剣でないこと。
悶々とした思いを抱えて日々を漠然と過ごしている。
篠宮敦――1年生。系統:遠距離―固定。魔力光『紫』。
魔導機――第5世代機能限定汎用支援型『ダイダラ』。
2つ名―なし。
莉理子によって育成されているコンビバックスの片割れ。
新時代のバックスとして戦闘も意識されており、純粋な研究者という訳ではない。
麻奈との関係は相棒で幼馴染。
麻奈が作った攻撃を敦が操るのが役割であり、攻防の分担を成すとこで戦闘の負担を減らしている。
麻奈には感謝しているが、自らを超える才能に僅かな嫉妬を感じており、その事を恥じていた。
必死に押し隠していた思いだったのだが、そもそもが1年生レベルの才能に嫉妬することなど無意味というのをクォークオブフェイトが叩き付けてくれたので悩みは解消した模様。
今はリベンジのために必死に勉強中である。
山田朱音――1年生。系統:流動―固定―創造。魔力光『蒼銀』。
魔導機――第7世代試製三重系統対応汎用支援戦闘型『アルケミスト』。
2つ名―なし。
トライアングルサーキットの保持者。
好奇心が強く、怖いもの知らずな少女であり、莉理子の教えを受けるバックス。
戦闘方面に適応しており、将来性では莉理子にも負けないだけの力がある。
現時点では好奇心を制御できないが、長じて冷静さを身に付ければ優秀なバックスになれるだけの素養はあり、莉理子も期待している。
美咲によって心身にトラウマを刻まれたことで、多少落ち着いたのだが、変わりに冒険心が減退してしまった。
極端に振れる弟子に莉理子は頭を痛めている。
馬場晴喜――1年生。系統:破壊―身体―浸透。魔力光『黒』。
魔導機――第7世代試製三重系統対応汎用武装型『トライデント』。
2つ名―なし。
トライアングルサーキットの保持者。
現時点で既に汎用能力を選択するなど、計画性に長けている――ようだが、実体としては割と考えなし。
トライアングルサーキットと合わせて魔力の『浸透破壊』を主体としたバトルスタイルは弱くはない。
しかし、戦闘センスに難がある、頭に血が上り易いなどの弱点が多く、今のところは能力任せになってしまっている。
剛志によって返り討ちにあったが、ベテラン域の魔導師ならば撃退はそこまで難しくないと割と踏んだり蹴ったりな新人。
クラウディアに憧れを抱いているのだが、自他共に厳しい過ぎる雷光には届いておらず悲しい努力を続けている。
『調整魔力』―分類:汎用能力。
香奈子の固有能力『バランスブレイカ―』から破壊系の魔力を調整する機能のみを抽出した能力。
破壊系を他の魔力と運用可能にする力がある。
しかし、完全とはいえず凡そ2割ほどは魔力が打消しあい力が下がってしまう。
熟練次第で100%も可能だが、汎用能力の熟練は難しいため数年単位の時間を覚悟する必要がある。
長谷川友香――1年生。系統:収束―浸透。魔力光『橙』。
魔導機――第5世代機能限定汎用武装型『アマツカゼ』。
2つ名―なし。
剣士としての完成度では1年生随一であり、恐らく黄昏の盟約の1年生の中では1番強い魔導師。
空戦適性が絶望的だったのだが、葵の恐怖の特訓により怖いものが葵になったため空を飛べるようになった。
技量の自身があり、空を飛べるようになったことと合わせて割と自信満々だったのだが、健輔によって敢え無く粉砕されている。
遥かな高みにいるテクニカル系のランカーたちと戦う時に何を得られるのかが彼女の将来において重要となるだろう。
藤島紗希――コーチ:大学部2年生。系統:浸透―創造―身体。魔力光『赤・緑・青』。
魔導機――第8世代統一魔力場検証用先行試作機『天照』。
2つ名―不敗の太陽―元世界ランク第2位。
初代から数えて5代目の太陽。
桜香の先代でもあり、今のアマテラスへの礎を生み出したスーパーエース。
同時に健輔を魔導の道へと引き摺りこんだ元凶である。
健輔、圭吾にとっては近所のお姉さんであり、地元にいた時から楚々とした美貌と穏やかな空気で人気者だった。
実際の彼女は魔導師であることからわかるように活動的な人間。
御淑やかなのは事実なのだが、お転婆でない訳でもない。
桜香にとっても尊敬する先輩であり、数少ない理解者。
真由美などの先代クォークオブフェイトの中核にも少なくない影響を与えている人物である。
バトルスタイルは糸を主体として、己の領域を構築するもの。
対人に特化しており、1対1ならば『魔導世界』を封じることが出来る数少ない魔導師。
戦闘から遠ざかっていたこともあり、多少のブランクがあるが、全盛期の紗希ならば桜香にも劣らない実力がある。
弱点は火力不足。
戦局を一変させるだけの力を持っておらず、3強に劣っている部分がそこになる。
『秩序変転』―分類:固有能力。
系統の分類は特殊型。
複数の性質を持った能力であり、紗希が保有する力の中で最も警戒すべきもの。
現時点での能力詳細は秘匿されている。
『聖素形成』―分類:固有能力。
系統の分類は浸透系。
魔導を塗り替える魔導。
現時点での能力詳細は秘匿されている。
チーム『アマテラス』。
戦績―世界大会優勝。
国内最強にして、世界最強に至ったチーム。
元々は総合力に長けたエリート集団であり、特徴のない強さを誇っていた。
代々チームのエースに『太陽』の称号を受け継がせている。
現状の『太陽』は九条桜香。
あまりにも彼女が強すぎる故にワンマンチームとなっており、実質的には彼女1人で世界の頂点に立っている。
九条桜香(通常)――3年生。系統:収束―浸透―遠距離―創造―身体―変換。魔力光『虹』。
(モードアマテラス)――系統:統一系。魔力光『漆黒』。
魔導機――分類世代なし:人格搭載型『天照』。
2つ名―不滅の太陽―世界ランク第1位。
現役における文句なし世界最強の魔導師。
今はまだ発表されていないが、新系統にして数多の研究者を発狂させている成果、統一系を持つ世界でただ1人の存在。
合わせて魔導機に用いられている技術がワンオフものの予算度外視のため、世代分類が不可能となっている。
現時点でウィザードクラス確定の魔導師だが、歴代のウィザードの中でも『才能』の面で飛び抜けた怪物であり、彼女を超える才能の持ち主は今後も出てこない可能性が高い。
性格は穏やかな大和撫子――に見えて、内部は割とドロドロしている。
才能を持つ故の孤独と、理解されないことへの怒り。
同時に背負った名の重荷に対する責任感。
強くなればなるほどに深くなるそれに、本人も知らない内に鬱屈したものを抱えていたのだが――全く関係のない第3者の健輔に横殴りで背負っていた重荷を破壊されてしまう。
以後は彼のことを強く意識し、世界大会では想いをぶつけあった。
吹っ切れてからの桜香は割と脳筋気味になっているお茶目なお姉さん。
あらゆる分野に及ぶ才能を活用して、周囲を振り回している。
最近の興味は料理。
母からの教えで胃袋は掴めと言われているため、現在急激に腕を上昇させている。
ライバルは優香。
バトルスタイルは統一系による圧倒的力押し。
最近、細かい制御を覚え出してさらに手が付けれなくなっている。
1番恐ろしいことは、現在進化の途上で弱くなっていること。
研究者たちは桜香の底知れない才能に畏怖すら抱いている。
『系統融合』―分類:固有能力。
系統の分類は特殊型。
能力への理解を深めたことで、以前よりも強力になっており、統一系を生み出した原因の1つ。
リミットスキルなどの個々の要素まで含めてあらゆるものを融合可能となっている。
現時点でも発展途上であり、名称の変更も考えられている。
『魔導吸収』―分類:固有能力。
系統の分類は特殊型。
こちらの方も桜香の進化に合わせて能力の変化が行われている。
現時点では統一系と組み合わせた絶対の鎧の形成が目標。
通常の統一系でも誰も傷つけられないのに、そこに固有能力を合わせてあらゆる魔導を吸収しようとしている。
『不滅の太陽』―分類:固有能力。
以前は『極限解放』という名称だったのだが、正式に変更が加えられた力。
桜香の進化に合わせて最適化の最中のため、現時点での詳細は全てが不明。
本人も力の全容を知らない。
『魔力安定化』―分類:番外能力。
自らの状態を100%状態で維持する力。
これがあるせいで桜香にはスタミナ切れがない――はずだったのだが、最近は統一系のせいで、微妙に事情が変わってきている。
桜香の進化に合わせてこちらも最適化の真っ最中。
研究者たちは喜べばいいのか、泣けばいいのかわからない複雑な心境になっている。
『過剰魔力圧縮能力』―分類:番外能力。
優香のオーバーリミットに近い能力だが、こちらは収束系の圧縮側の側面が強い。
統一系が生まれた原因の1つ。
こちらも変化が生まれており、現在最適化の最中。