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第44話『壁』

 健輔が疲弊した状態とはいえ、残留してしまった。

 この時点で黄昏の盟約の勝機は限りなく0に近づいている。

 クラウディア、莉理子、おまけに怜と瑠々歌という主力級を失い、朱音などの優秀な味方もいない。

 残っているものたちは新人ばかりで、おまけに敵との抗戦に必死で健輔に対処出来ない。

 動けるのは、たった1人だけ――長谷川友香。

 空を飛べなかった斬撃の天才が『境界の白』に決戦を挑む。

 ササラ、栞里を多少の損耗で粉砕して進撃してきた彼女の強さは言うまでもない。

 黄昏の盟約どころかクォークオブフェイトを含めても新人の中ではナンバー1の戦闘能力だろう。

 一芸に秀でた強さ。

 総合力に優れた存在とは異なる脅威が健輔に向かっていた。


「おうおう、葵さんよっぽど気合入れたんだろうな」

『飛行が苦手、となっていますが普通に飛んでいますね。しかし、あれぐらいではまだまだでしょうか』

「まぁ、それはそうだな。個人的に楽しそうだから嫌いじゃないけどさ」


 自分たちのところの新人が手も足も出ず、おまけに自分は疲弊している状態なのに健輔に緊張した様子は見られない。

 彼からすればこの程度の状況は危機に入らないのだ。

 いや、正確には長谷川友香が脅威となっていないと言うべきだろう。

 彼女の戦闘センスは見事なものであり、魔力を使用不能にする斬撃も素晴らしい。

 どちらも強力無比なものであることに疑う余地はなかった。


「――『境界の白』! 落ちていただくッ!」

「威勢がいいな、1年生。個人的には嫌いじゃないよ、そういうノリってやつ」


 軽く挑発を入れてみるが、友香は1点にしか意識が向いておらず反応してこない。

 戦闘時の集中力。

 1年生にして完成されたスタイルは伊達ではないということだろう。

 友香は戦闘者としての完成度で2年生クラスには余裕で届いている。

 確固たる信念、技術への自負。

 健輔にも覚えがある在り方に苦笑が漏れてしまうのは仕方がないだろう。


「はああああああッ!」


 気合と共に鋭い銀閃が走る。

 魔導機にしては珍しく機械的な要素を排してデザインに注力したタイプ。

 強いイメージを投入するための武具型の魔導機が姿に違わぬ鋭い一撃を走らせた。

 障壁を容赦なく切り裂き、健輔の魔力をも切り裂く。

 完璧なイメージで放たれた攻撃に死角はなく、故に――、


「アホ。真っ直ぐ過ぎるわ」

「ガッ!?」


 ――横合いからあっさりと蹴りつけられる。

 斬撃が直撃するタイミングを見計らっての完璧な奇襲。

 回避に見せかけて動いていた右足が完璧に脇腹を捉えていた。

 微量に混じった魔力が浸透させられて、友香は一瞬だが平衡感覚を失う。

 真っ直ぐで、鋭い刃。

 友香の最大の利点がこの男の前では最大の弱点となる。


「こ、このォッ!」

「そうそう、お前、気合を入れるのに1度刀を収めるだろう? やめとけ、魔導ではぶっちゃけ、フレーバーな意味しかない」

「え、う……嘘っ」


 納刀に動いた腕を健輔にあっさりと掴まれて何も出来なくなる。

 双方の錬度に大きな差があるからこそ起きること、ササラが友香という特化型にやられたことを今度は友香が健輔にやり返されていた。

 特化型は強さの種を見切られてしまうと総合型に勝てない。

 ササラでは未熟さ故に気が付けなかったり、手を出せなかった部分も健輔の技量ではあっさりと超えられるのだ。

 1年生には脅威に見えても世界の頂点には粗が多く窺える。

 友香の動作はとにかく真っ直ぐでわかりやすい。

 どれほど鋭くとも向かう先がわかっている攻撃など回避は容易かった。

 速度で健輔に挑むのならば『雷光』は超えていないと話にもならない。


「はい、じゃあ、お疲れ様」

「っ、舐め――」


 口を開こうとした瞬間に何かが顎に直撃する。

 見えない攻撃は空気の一撃。

 合宿で得たものは余すことなく活用する。

 健輔にとって技を誰がどのように使ったか、などというのはそもそもどうでもよいことだった。

 彼が着目するのは使えるのか、使えないのかだけである。

 見えない攻撃というのは格下には便利なものだった。

 健輔は勘で対処出来るため、まったく怖さがわからないのだが圭吾が引き攣った顔をしていたのはよく覚えている。


「真っ直ぐなのもいいが、偶には振り返ることも覚えておけよ」

「うぁっ……ど、どうして」

「どうして、って。そりゃあ、簡単だろう?」


 不思議そうな友香に健輔は満面の笑みを向ける。

 健輔は友香の才能を認めているし、正当に評価していた。

 その上で彼は大した脅威ではないと判断したのだ。

 理由は簡単である。

 先ほども上げたが、特化型は秀でた部分が通用しなければ何をしても意味がなくなってしまう。

 健輔は彼女たち特化型の天敵である。

 技術と、あらゆる可能性に対処できるだけの可能性を保持するものに1つだけの武器で意思を貫こうとするのならば世界を背負う気概程度は必要だろう。

 

「俺を正面から倒したいなら、最低でも桜香さんに挑む気概を得てから出直せ」


 多くの生徒にとっての無茶ぶりを宣告しつつ、健輔は新鋭にあっさりとトドメを刺すのだった。

 友香の撃墜。

 これを以って黄昏の盟約は戦力が払底することになる。

 クォークオブフェイト対黄昏の盟約の第2戦はクォークオブフェイトの勝利に終わるのだった。






 試合を見守っていた上級生たちが、終了と同時に口を開く。

 素晴らしい試合だったが、内容に少々の疑問があったからだ。


「大分予想とは違う感じになったが、リーダーとしてはこれでいいのか?」


 傍らで難しい顔をしている葵に向かって和哉が問う。

 即断即決の女傑が本当に珍しいことに難しい顔をしているのだ。

 試合の内容は素晴らしかったが、本来の目的から考えればずれてはいる。

 新入生たちに実戦経験が積めたか、と言われると微妙なラインだった。

 和哉の常識的な考えからの問いに、そんなことを聞かれるとは思っていなかったのか葵が目をパチパチとさせる。


「へ? 何か問題でもあったの?」

「あん? お前が悩んでたのは試合のことじゃないのかよ? 新人たちは完全に置いてけぼりだぞ。実戦を経験させるんだろう?」


 呆れたような和哉の物言いに葵は本気で首を傾げていた。

 彼女が悩んでいたのは試合の内容などではない。

 よって疑問にも思っていないのだから和哉が言っていることが理解出来ないのは当然のことだった。

 本来はここで香奈が通訳に入るのだが、残念なことに戦場にいる。

 この場で藤田葵という感性を唯一理解できる友人が立ち上がるしかない状況だった。


「和哉くん、葵が難しい顔してたのは、あいつらにどうやって勝とう、とかそっち方面だよ」


 簡潔な言葉に和哉は顔を手で覆い、天を見上げた。

 リーダーになっても彼らのエースは結局、藤田葵だったのだ。

 当たり前の感性を想像した和哉が間違っていた。


「ああ、もう理解した。理解してしまったよ。ったく、本当に戦闘バカだな」

「何よ、あんないい戦いを見て疼かないとか不感症なの? 私はそんな詰まらない人間になりたくはないわね」

「アホ。レベルには感嘆しているし、俺も楽しかったさ。しかし、先輩としての役割があるだろうが。真由美さんを真似ろ、とは言わんがもうちょっとTPOを弁えろ」


 和哉の苦言に葵は頬を膨らます。

 私、不機嫌ですというアピールに和哉の顔は引き攣った。

 可愛らしい怒り方で抗議しているのだろうが、葵をよく知る和哉にとっては腹を空かせた熊が笑顔で手招きをしているようにしか見えない。

 端的に女性として見たことなど皆無のため、恐ろしさだけが際立っている状態だった。


「……勘弁してくれ。悪夢として出てきそうだ」

「あ、あのね? 私も一応、女なんですけど。その反応は流石に傷つくわよ」


 微妙に語尾が震えているのは気のせいなのだろうか。

 葵が健輔を可愛がるのはこの辺りのことも理由となっている。

 現在付き合いのある男性のほとんどが葵を女性というカテゴリーから外すのに対して健輔は一貫して女性扱い自体はやめないのだ。

 腹パンをやり返すし、遠慮なく殴るのに女性扱いとは如何に、と思う者もいるが葵的にその辺りは問題なかった。

 むしろ真剣にやっていると褒めるところである。

 致命的にずれているのに噛み合っているのは、流石に同類と言うべきだろう。


「冗談はいいから、本題に進むぞ。話が脱線している」

「私の女としての尊厳を冗談扱いにしないでよ……。はぁ、わかったわ。焦ってない理由は別にこれでも新人は奮起すると思うからよ」

「なんだと……あのレベルの戦いを見て、戦意を喪失する奴がいないと思うのか?」


 葵には重要なことだったのだが、和哉の態度から仕方なしに問いに応える。

 ここから先のやり取りが不毛なものになることくらいは予想していた。

 彼女たちもそこそこ長い付き合いなのである。

 お互いの性格くらいは既に嫌と言う程に理解していた。


「和哉は悲観的と言うか、真面目ね。あれ見て戦意喪失するような可愛らしい感性の子は既に練習の段階でやる気をなくしているでしょうに」

「ま、まあ、それはそうだが」


 和哉も葵の言い分に同意しそうになる。

 傍から見ていても正気じゃない練習に叩き込まれている者が何人かいるのだ。

 ハッキリと言えば和哉もこの程度で折れるような可愛い奴はいないとは思っていた。

 しかし、何事も絶対、ということはあり得ない。

 もしかしたら、という可能性を考慮する必要はあるだろう。

 仮にも葵の参謀という立場としては問わない訳にはいかない。


「試合についても問題ないよ。今の自分が大したことがない。これさえわかっていたら練習にも身が入るからね。トータルではいい感じじゃないかな」

「……大変なのは、黄昏の盟約だろう。主力が返り討ちにあったのだから威信の低下は起こる。頭の軽い奴がいるならば、大したことがないと思うのも皆無ではないだろう」


 剛志の重い言葉に葵は面倒臭そうに頷く。


「こっちには関係ないだろうけどね。まあ、黄昏の盟約もそんなには問題じゃないと思うよ。クラウディア・ブルームはそこまで甘くないからね」

「敗北から強くなるのも道理だからね。むしろ、こっちの問題は下手に勝ちまくってることかもよ。真希さんとしてはそっちが心配です」

「増長、か。まあ、確かに無縁ではいられないな。なるほど、結局はいつも通りということか」


 健輔と葵が練習で新人たちを叩きのめしているが、結局のところ練習でしかない。

 試合で、実戦で勝っていることに変わりはないのだ。

 本当の敗北、というものも健輔たちですら世界大会にいくまで経験をしたことがなかった。

 直ぐに立ち直った辺り流石なのは間違いないのだが、健輔たちが凄かったのであってあれを標準と考えてはいけないだろう。


「やるべきことはまだまだある、か」

「夏に向けて強化に勤しもうか。その頃には、きっと私たちも勝てない相手が出てくると思うよ」


 黄昏の盟約は終始戦術ではこちらを圧倒していたのだ。

 同じことが他のチームに出来ないとも思えない。

 まだ見ぬ新鋭、古豪の逆襲など考えられる事態はいくらでも存在している。

 その時が来ても、崩れない強さを得るために最上級生たる彼らはチームを正しい方向へと導く義務があった。


「なにはともあれ、優香ちゃんの安定化プランと健輔の希望は実現しないとダメだね」

「暮稲の希望もある。あいつのバトルスタイルのためにもデータ集めが必要だな。秋までには形にしておかないと今年はヤバいぞ」

「嘉人や海斗にも本腰を入れる必要がある。今回の合宿で露呈したことは多い。俺たちの連携の粗さもなんとかしないといけないな」


 やることがたくさんあることに全員が苦笑する。

 彼らも含めて未熟者ばかりが集まっているのだから仕方がないだろう。

 完全とは程遠く、だからこそ前へと進む。

 クォークオブフェイト首脳陣にとっては理想的な形で合宿は終わりを迎えた。

 この結果を踏まえて、彼らは新しいクォークオブフェイトの完成に本格的に邁進を始める。

 目指すは優勝。

 たった1つの目標に向かって運命の欠片たちが集うのだった。






「私たち、見事にボロボロですね」

「あら、私は一応判定勝ちってところじゃないかしら?」

「では、私が普通に敗北というところですね。リーダーとして自責の念で胸がいっぱいですね」


 黄昏の盟約の反省会。

 合宿を終えて部活棟に帰ってきた彼らは今回の試合の分析を初めていた。

 和気藹々としているクラウディアたちに対して激しく落ち込んだ様子を見せるのは新入生たちである。

 あまりにも激しい戦いの中で、彼らが直面したことを思えば落ち込むのも無理はないだろう。

 参加不参加を問わずに全員が胸にトラウマを刻まれていた。


「なんとも、辛気臭いことですね。晴喜、あなたは普段の調子をもう少し見せてみなさい。こういう時に自信のあるように振る舞わないから、あなたは驕りに囚われるのですよ」

「り、莉理子さん、しかしっ!」

「言い訳をしない。あなたの悪い癖です。頭が回って、だから簡単に言い訳が思いつく。何かを理由にしているといつまで経っても成長出来ないですよ」


 莉理子の指摘に晴喜が黙る。

 試合を見守っていた彼は自分の見通しが如何に甘かったのかを痛感していた。

 破壊系は確かに強く、汎用能力との組み合わせも悪くない。

 しかし、これらは既に頭打ちなのだ。

 未知であること、どこまでも成長することの恐怖を知った。

 彼はこれからの戦いに取り残されるかもしれない自分に悲観してしまったのだ。


「あら、その顔を見るに自分が頭打ちだって気付いたの?」

「あっ……いえ……その」


 徐々に弱くなっていく言葉は図星を刺されたからである。

 描いていた未来との激しい乖離、希望も夢もそこには存在していない。

 馬場晴喜は自分の可能性を自分で閉じたのだ。

 今ならばどうして汎用能力に人気がないのかを理解出来る。


「賢しいことを考えるからそうなるのよ。まあ、良い薬になったでしょう。自覚しなさい。あなたは弱者として世界に挑む必要がある」


 怜の言葉は容赦がなく、かつ正しいものだった。

 晴喜はもはやどう足掻いても強者には成れない。

 強き者とは持ち得る才能で他者を圧倒するものなのだ。

 晴喜は強者に成れると夢を見た弱者に過ぎなかった。

 いや、彼だけではない。

 新入生のほとんどが現実に晒されて落ち込んでいる。


「朱音、あなたもです。好奇心もいいですけど、私たちのポジションで自己を制御出来ないとああいう目に遭いますよ」

「は、はい……わ、わかってます」


 いつもと違って大人しい反応に莉理子は薄く笑った。

 荒療治だとは思うが、現実を知るまで夢を見ている者は多い。

 クラウディアや莉理子たちもそれなりに厳しくやったのだが、クォークオブフェイトと違って簡単には目が覚めなかった。

 常識的な対応だったため、効果も常識的な範囲内に収まってしまったのだ。

 健輔たちのように選考の段階で魔導砲撃を叩き込むようなことは普通はしない。


「総括すれば、負けるべくして負けたということでしょう。私も含めて、全員が未熟だった故の事です」

「敵は強大。だからこそ遣り甲斐があるじゃない。簡単な壁じゃあ、超えた時の喜びも大したことがないわ」


 クラウディアも怜も揃って敗北程度では折れない。

 全力で戦い、全霊を賭した。

 その上で相手が上回ったのならば、相手の努力に敬意を表する。

 2人はそういう人種だった。

 終わったことは終わったこととして受け止められる。

 悔しくない訳ではないので、これからの練習は激しさを増すが、それは未来に向かって進むことだった。

 後悔を積み重ねるとは違う。


「クラウの言う通りですね。晴喜、朱音。あなたたちだけではなく、友香や敦に、麻奈もしっかりと今回の負けた意味を考えなさい」

「悔しくないならそれでもいいけど、傍から見てると結構情けないわよ」


 大したショックを受けていない顔をしている1人の少女へ視線を突き刺しつつ、怜が静かに宣言した。

 クラウが中道、莉理子が甘く、怜が非常に厳しい。

 彼女たちの育成のやり方は役割分担がハッキリしていた。

 優しさもあるのが特徴だろう。

 葵が殴り、健輔も殴り、フィーネも殴るという最悪の教育プランを持つあるチームよりも随分とマシだった。


「いえ……あの」

「戦うのが嫌いなのはいいけど、それと味方の敗北に何も思わないのは意味が違うわ。涼しい顔しているわね」

「わ、私は……」


 麻奈に対して厳しい視線を向ける。

 嫌ならばやめればいい。

 怜は無理に引き留めるようなつもりは欠片もないのだ。

 この合宿で何も得たものがないような人材には興味がなかった。


「怜さん、そこまでです。決めるのは、私の役割でしょう」


 厳しく言い募ろうとする怜をクラウディアが一喝する。

 年下であってもリーダーとしての威厳では負けていない。

 クラウディアのリーダー就任を認めたのも、彼女が怜の美観に沿っているからだ。

 強く、清く、そして正しく。

 雷光は太陽とは違った形でチームを照らす。


「各々、いろいろと思うところはあるでしょうが、1つだけ覚えておきなさい。彼らですらも、世界で2番目なのだと言うことを」


 クォークオブフェイトは強い。

 戦術で優り、個々の連携でも負けていなかった。

 チームの、総体としての強さは黄昏に分があったのだ。

 それら全てを粉砕したのは、個々の魔導師としての完成度であり、同時に敵のエースの強さだった。

 ならば、たった1人でそれらを凌駕した怪物とは一体何なのか。


「世界の壁は高く険しい。私たちがそこに挑もうとしているのだけは、決して忘れないでください」


 各々、感じた想いは別だが確かに胸に残る何かがあった。

 黄昏の盟約は敗北を知り、また1つ大きくなる。

 未だに戦いの風景も見えない5月の頭。

 小さな1歩でも、彼らも進み始めた。

 今の悔しさがいつか強さに変わると信じて、ただただ前進を始める。

 戦いの季節はまだ遠い先の話だった――。


第2章、終わりとなります。

第3章もお付き合いのほど、よろしくお願いします。

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