最終話〜やさしさ〜
「よう。貴様等みたいな人間に生きる資格はない」
「何つったよ?今?俺たちに喧嘩売ってんのか?」
「喧嘩?喧嘩じゃない。貴様等みたい奴は生きてる価値が無いとゆっているだけだ」
「見つけたぞ!紳一!何をやってるんだ!そいつらは関係ないだろ?あの事件には!」
「龍か?俺は紳一では無い。復讐者・死神だ。一時期殺し屋もやってたけどな!」
「何だ?こいつら。頭くるてんじゃないの?」
コンビニの前でタムロしている若者四人が一斉笑いだした。
「貴様等に笑われると腹の底から怒りが吹き出してくる!やはり貴様等には死あるのみ!」
死神はマグナムを取り出した。
「そんなオモチャでビビると思ってんのかよ?ばかじゃねぇか?」
「なら試して見るか?」
死神は四人の若者の1人の頭に銃口を向けた。
「うって見ろよ!ほら」
ズドーン!若者の頭が吹き飛び糸が切れた操り人形みたいに倒れこんだ。
「やばいって!早く逃げないと俺たちまで・・」
三発の銃声が響いた。
そして残りの三人の若者も死んだ。
死神の銃を撃つ早さは恐らくトップクラスの警官でも勝てないだろう。
「おい!誰か警察に電話しろ!殺しだー!」
誰かが叫んだ。
「紳一来い!」
龍が死神の腕を掴み空き地までやってきた。
「紳一!どうゆうつもりだ!いくらアイツ等が生きる価値が無くとも殺すことは無いだろ?」
「貴様も死にたいのか?俺は紳一じゃない!死神だ!今の俺は復讐者だ!アイツ等みたいな奴が雪を!俺は殺し続ける!警察も!何もかも!今の俺は・・・」
「いい加減にしろ!何が死神だ!復讐者だ!それで雪が報われるのか?違うな!悲しむ一方だ!もうやめろ!罪を重ねるな!これは忠告だ!」
「忠告だと?」
「あぁ!もし忠告に従わなかったら、チームが動くぞ!力ずくでお前を止める!」
「チームだと?ふん!雑魚が集まっているだけじゃないか!俺を力ずくで止めるだと!笑わせるな!なら聞くが、龍!お前は俺に勝ったことがあるのか?俺の記憶じゃ俺に傷を負わしたことすら無かったよな?」
「くっ!少なく共今の俺は昔の俺じゃない!」
「フハハハハ!昔の俺じゃないか!それは俺にも当てはまるんだぞ!俺には甘さがあったがもはや甘さなど消えうせた!俺は殺戮をやめる気は無い!貴様等が俺を止めようとしてもな!」
死神はそう言い残しその場を立ち去った。龍は携帯を取り出し仁に電話をかけた。「仁か?紳一のことだが・・・」
「あぁ。どうだった?」
「人間の目をしていなかった。チームを動かすしか無いようだ。あまり気は乗らないが」
「そこまで変わっていたか。紳一は。たがチームを動かすにはあの人にも真実を話さないといけなくなるな」
「仁頼むよ。俺は紳一の後をつけてみる」
龍は一方的に電話を切った。「後をつけるなら、もっとうまく隠れな!」
「お兄ちゃん!僕だよ。車にひかれそうになったとき助けてくれたじゃないか」
「あの時のガキか。何のようだ?」
「ほら。お姉ちゃん!」
「あの・・・弟を助けていただきありがとうございます」
「別にかまわん。それに昔の・・・」
死神はその弟の姉の顔を見た瞬間今まで冷酷だった目が優しい目に戻った。
「兄ちゃんの目が優しい目に戻ったぁ!」「用がないなら俺は行くぞ」
「あっ・・・えっともしよければ何ですけど何かお礼を」
「お礼?お礼などいらん。強いてゆうなら生きろ!何があろうと!悲しいことがあろうが前に進め。それでお礼は無しだ」
死神は手を振って歩きだした。
「お姉ちゃん。良かったね」
「何が?」
「別に〜」
「気になるなぁ。まっいっか。さっ帰ろ」
「うん」
「ちょっと待て。君たちあいつの知り合いか?」
「そうだよ!なんか文句あるか!」
「ちっ!くそガキが!おい連れて行け!」
「はい!」
一人の男が弟との将の腹を殴り気絶させ車に乗せた。
「ちょっと!」
姉の雪乃に龍が近づき腹を殴り気絶させ車に乗せた。
「よし行け。俺は紳一を追う」
龍は死神の後を追った。
「待て!紳一!」
「あー!龍か」
「紳一!貴様はまだ懲りなかったらしいな!また女作りやがって」
「はっ?何のことだ」
「ふん!まあいい。今日五番倉庫にこい!じゃあな」
「ふん!誰が行くか」
「おっと言い忘れてたが、雪を殺したのは俺たちだ」
「何だと!」
「今日こいよフハハハハハ」
「龍!!」
五番倉庫では雪乃と将が縄でくくられて寝かされていた。
「本当に良い女だな。くいたいな」
「やめろ!」
「龍さん。ちょっとぐらい良いじゃないですか?さわるぐらいなら」
「うざいぞ!おまえ!」
龍が懐から銃を取り出した。
「死ぬか?お前!」
「悪かったよ」
ズドーン!銃声が響いた。そして男の上半身が吹き飛んだ。
「俺は撃ってないぞ」
「じゃあ誰が?」
「俺だよ!龍」
「紳一か?偉く早かったな」
「貴様等とお喋りするつもりは無い。その子達を離せ。俺は約束通り来たんだぞ」
「そうだな」
龍は雪乃と将のロープを切った。そして死神の方へ突き飛ばした。
「大丈夫か?」
「はい。何とか」
「そうか。早く逃げろ」
「そうはいかないな。」
倉庫の扉が閉まった。
「ここから出さないよ」
龍と仁の他に五人ぐらいいた。
死神は龍に向かって銃を撃った。龍の体は見る陰も無くバラバラになった。
「また銃の威力があがった」
死神は首を傾けた。仁と五人の男がバラバラに走った。
「クッ!」
死神は三発の発砲した。仁には当たらなかったが、他の二人には当たった。
「なかなかやるじゃないか。紳一。だが女を守りながら戦えるか?」
仁と残りの三人が雪乃を狙って銃を撃った。
「くそっ!俺の後ろから動くなよ!目をつぶってろ!」
死神はまた三発撃った。仁を狙わず三人の男を狙った。見事に的中した。
「なぁ。紳一、お前の銃。弾は入ってるのか?」
「ああ。一発だけな。
「俺もだ。勝負だな」「あぁ」
仁が死神の前にでてきた。そして銃口を死神に向けた。死神も仁に銃口を向けた。
「3、2、1」
ズドーン!ズドーン!
「ぐはぁ!この俺が負けるとは」
死神が腕を押さえた。
「俺の勝ちだな!」
仁はまだ銃口を死神に向けている。終わりだ」
ズドーン!ズドーン!また銃声が響いた。
「バカな」
仁は倒れ込んだ。
「くっ!」
死神の額には穴があいていた。
「扉を開けなければ。」
死神の体にも穴が無数にあいていた。
「ぐぅ!」
ガガガ!扉は人が一人通れるくらいに開いた。
「もう大丈夫だ」
「兄ちゃん頭穴開いてる・・・」
「これくらい何ともない」
「速く病院に行かないと」
「俺は死ななければならない人間だ。お前達と早くであっていればな・・・」
死神は倒れ込んだ。
「兄ちゃん?」
「これをお前に預けておく。弾はカバンの中だ。使うときは大切な人を助けるために使うんだぞ。雪乃って言ってたな。君はかわいい。俺が帰ってきたら結婚でもしようか。」
雪乃の目から大粒の涙が落ちた。
「うれし泣きか?ふっ。泣くなよ。俺は・・・」
紳一は最後の最後に死神とゆう名を捨て一人の人間に戻ったのだ。
だが運命は悲しすぎたのだ。雪乃と将は泣き崩れた。
「行こう。お姉ちゃん。」
「うん」
将の手には紳一のマグナムを右手に持ち左手には弾が入ったカバンを持っていた。
「さよなら。兄ちゃん」
将は泣きやんでいた。
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