部下と不穏な家族(?)
突然だが、部下って良いなぁと思う。
食事を持って来てくれるし、予定の時間になったら教えてくれる。
何て贅沢なんだ。
「主人様通知が来てあります。」
彼女は、 猫のような耳と尻尾を持つ俺の部下だ。
日本語を初めて教えた四人の中の一人で四人の中で最も事務作業が得意だ。
だから秘書の代わりとして働いて貰っている。
もちろん休暇は、あげてるよ。
因みに休みは、週に三回大分多いが、彼女達がこういう条件でって言って来たから仕方がない、因みに向こうの星では、1週間が十日らしい、そして一日が、二十六時間みたいだ。
違う星なんだなぁって改めて思った。
あっそうそう一応いっておこうあの子達の事は、まんま獣人って呼ぶことにした。
「通知ねぇ」
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どうも異能者連合(第十二席派)です。
一つ確認したい事があって連絡を入れました。
二日前の戦争で戦艦が現れましたが、あれは、貴方の物ですか?
〜[追伸]
また1週間後、リモート会議があるので出席して頂けないでしょうか、
この会議については、また1週間後連絡致します。
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『俺以外いないと、思うけど…まあ一応ちゃんとした組織みたいだし確認ぐらいは、取るか』
返信しよっと
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はい、あれは、私の戦艦です。
リモート会議の件は、今のところ大丈夫だと思われます。
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どうしよう、部下が色々やってくれるからやる事無くなっちまった。
『とりあえず。試作段階の人工知能を搭載したアンドロイド[The 50th prototype](略して《《TFYPOE》》)
の容態でも見てみるか』
暴走してから閉じ込めたまんまだし、そろそろ顔出そっかなぁ
__[とあるダンジョン]________
「おぉ、これは」
「やはりあったか[ポーション]‼︎」
「やはりゲームと同じ」
「これでばあちゃんが助かる」
〜[とある中国の病院]〜〜〜〜〜〜〜〜
「ばあちゃん!」
「どうしたんだいもう私死んでしまうってのに静かにしてくれんかい」
この老婆は、先程の戦争での爆弾を受け生き残ったが、持病が重なり、死にかけだ。
医者によると持って後半日らしい
「お母さんまだ死んじゃダメだこれを飲むんだ」
「なんだい?これは」
「[ポーション]だよ」
「ポーション?」
「まだ使って無いから分からないけど多分体力が回復するやつだよ」
「これでばあちゃんは、まだ長生き出来る」
「そうなのかい…いや、あんた達が使いなさい」
「なんで?」
「あんた達ダンジョンで稼いで生活してるでしょ」
「…」
「私のせいで死んだら夫がなんて言うかわかったもんじゃあ無いよ」
「でも…」
「お父さんは、おばあちゃんには長生きして欲しいと思うよ」
「…」
「はぁ、そうかもねぇ」
「でも私は、夫のもとへ行きたいんだよ」
「…」
「でも僕は、おばあちゃんの作ったご飯が好きなんだ」
「母さんが死んだ時に作ってくれたシチューがまた食べたいんだよ」
「そうかふふ、私が死んだらあんたら何食べるか分からんから作ってやるよ…」
「!」
「飲んでくれるの?」
「そうさ飲むよ」
「じゃあこれを…」
その時皆は、分からなかったこれがとんでもない悲劇を生んだ事を
「そんじゃぁ頂くよ」
看護師、息子、孫が見守る中ビンの中の液体を飲み干した。
「うっ」
荒れ狂う魔力が老婆を襲う
「ウガァ」
「えっばあちゃん…」
一人食われた。
そして気絶した。
この時そこにいた人全員が思った。
『何故、隔離してから飲ませていなかったのだ』
死体に魔力が集う
もう一人死んだ
さっき食われた人が魔力に飲まれゾンビになる。
そうゾンビが発生したのだ。