初夜
初めて本気で恋し、そして愛した貴方と。
初めて、ふたりきりで夜を過ごす。
初めて……肌と肌を、重ねる。
私も貴方も、するりと服を脱ぎ捨てる。
ベッドサイドランプの橙が……
貴方の身体のシルエットを妖しく照らす。
服の向こうに隠れていた貴方の肌。
その肌の全てが、私の眼に映る。
釘付けに……なる。
貴方の手が、私の肌に触れる。
暖かくて大きい逞しい腕が、私の身体を抱きしめる。
ふわりと、やさしく口づけする。
優しく触れあう、ベッド上。
だんだんと、シーツの波が激しくなる。
夜が、揺れる。
湿りゆく肌。
絡める吐息。
交わる体温。
この熱が、私のものなのか貴方のものなのか……
わからなく、なる。
びりびりと、全身に電気が走る。
初めて、愛する人とひとつになれた。
きっと、いつまでも忘れられない初夜──……