表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/100

中学一年生男子の場合 part8

できるだけ毎日投稿しています。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。

これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。


 学校に近づくと、他の人に見られたくないので少し名残惜しいが夏帆ちゃんとつないでいる手をはなす。ついこの間までこの校門を潜るのが怖かった。そんな校門を2人で並んでわたる。生徒会の人があいさつ運動をしている横を通り、学校の中に入る。今、僕の目の前にある下駄箱を開けるのが怖かった。虫が入っていたり、上履きがなくなっていたり。いろんなことをされた。自分がいじめられていることを言えなかった僕は、どんなに汚れていても異臭がしても履き続けていたので、この上履きは自分がどんなに我慢したかを証明するものだ。下駄箱を開けると、ボロボロになった上履きはなく、綺麗になっていた。そう言えば母さんが朝、汚くなってたから買い換えておいたって言っていたような気がした。


「どうしたの?」


後ろから、すでに上履きに履き替えた夏帆ちゃんが不思議そうに僕のことを見ていた。


「うんん。なんでもないよ。行こうか。」


「そうだね。」


夏帆ちゃんは笑顔で答えてくれた。


履き慣れていない新品の上履きに少し苦戦しながら最上階にある1年生の階に着く。僕の教室は1年2組。教室に入るのはいつも緊張していた。その都度、いろいろな覚悟を決めてこの部屋に入っていた。夏帆ちゃんが先行して教室の扉を開けるや否や数人の同級生に囲まれた。


「おはよう。」


その近寄ってきた同級生から挨拶をされた。そんなこと今までなかったからどうしていいかわからない。


「お、おはよう。」


ぎこちなく挨拶を返すしかできなかった。なんとなくだが、同級生の目は輝いていた。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

評価、レビュー、感想、コメント、ブックマーク等ありましたらよろしくお願いします。

Twitterを始めました。@siroiajisai1024 更新、活動報告などをしていく予定です。フォローの方よろしくお願いします。

明日もぜひ読んでください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ