32歳女性の場合 part5
建物の中にはたくさんの人で溢れかえっていた。最近、地上で流行っている食べ物が天界店を建てたとかなんかで、行列ができていた。なんか奇妙な色のしたスイーツだった。
「あっ!あれ。私も食べたかったんですよね。」
「しおりもああいうの興味あるんだな。」
「流行とかはちゃんとチェックしてますよ。これでも女の子ですから。伯斗さんはこういうの興味ないんですか?」
「流行り廃りを追ってたらキリがないからな。それに流されているのも嫌だ。好きならそれを追い求めたいかな。」
「伯斗さんってすこし、棘あること言いますよね。」
「別に、流行っているものが好きな人を否定しているわけじゃないが、夏の虫みたいにあんなに集まってでも、同調しなきゃいけないのかと思うね。」
「ほら、やっぱり。一言余計ですね。」
「もういいだろ。早く買い物するぞ。」
自分は当てもなくショッピングモールのなかを歩き出した。しおりは『もー』と言いながらついてきた。
「で、今日はどこにいくんだ?」
「確か、服屋さんは12階からだったはずなので、まずは上に行きますか。」
しおりに誘われるがまま、エレベーターに乗ると、すごい人数が入ってきた。人に押されて自然に2人の距離が近くなる。
「あっ!」
しおりが人に押されて、体制を崩すと自分は仕方なくしおりの肩を持って自分の体に密着させた。
「狭いから我慢しろよ。変なことされたら言えよ。」
「今は伯斗さんに変なことされてます。」
自分はため息をついた。エレベーター内ではいろんな人が会話をしていて、少しうるさいくらいだったが体を通じてしおりの心音が聞こえてくる。少し早かった。




