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32歳女性の場合 part3
天界の裁判官にはそれぞれ移動車と運転手が着くようになっている。偉いとかそういうことではなくて、シンプルに危険が伴うことがあるからだ。裁判結果に納得のいかない親族が裁判官を襲ったという事件が何度も起きて、仕方なく裁判官の移動にはライフルで傷一つつかない車を用意するということになった。少しオーバーなものに感じるが、実は便利で日常的にかなり使わせてもらっている。
「きょうはどこまでいきましょうか?」
「服屋さんにいきたいのでショッピングモールまでよろしくお願いします。」
自分に断りもなくしおりは運転手に行き先を伝える。
「服屋ですか?珍しいですね。」
「伯斗さん、こんな服しか持ってなかったんっで私が色々と選んであげようかなって。」
「そうでしたか。では、いきますか。シートベルトしっかり閉めてくださいね。」
運転手は車を走らせた。




