表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/100

中学一年生男子の場合 part4

できるだけ毎日投稿しています。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。

これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。

 30分後。今日の子がきた。名前と顔を確認して自分たちの仕事場に戻る。


 「汚いけど、そこにある椅子に座ってもらえるかな?」


その子は静かにそこに座る。


「確認のためにもう一度名前と、年齢を言ってくれるかな?」


「田中幸助。13歳です。」


「はい。確認しました。ここでの会話は全てシークレットになってます。ないとは思いますがここで暴れた場合は自分が力ずくで制圧するのでよろしくお願いします。」


自分はその子の情報が書かれた資料に目を通す。


「いじめかい?」


幸助くんの反応はない。


「隠さなくていいんだよ。辛かったことも、悲しかったことも。自分たちはそこまで干渉するつもりもないし、責め立てることもしない。」


静かにゆっくり首が傾く。


「そっか。辛かったね。」


今度ははっきりと首が縦に傾く。


「そっか。ここでは君みたいな年代の子がよくくる。自分から命を経ってしまた子達の多くはいじめが原因だった。君はその子たちと同じ裁きを受けることになる。辛いことだけど覚悟はいいね?早速だけど始めるよ。」


「そんなサクサク進んでいいんですか?」


「問題ないよ。ここでの判決は決まってるから。どうなっても結果は変わらない。死に方が裁きの対象なんだから。」


幸助くんは恐怖からか縮こまっている。


「安心して。痛いことはしない。怖いこともない。ただ、君に1日だけ時間をあげる。生前の世界に戻って、いろんな人と関わってもらう。でも、ちょっと違うのは君がある行動をとっていたということだけ。今回の場合はいじめを他の人に告発してたってこと。それ以外は何も変わらない日常だ。その後のことは、その時に話す。」


幸助くんは困惑しているようだった。


「難しかったかな?簡単にいうと、もう一度君は、生き返るってこと。1日だけね。その世界では君が抱えていた問題が解決されていて、君は死んだことにはなっていないって感じかな?」


「もう一度だけ、生き返ることができるの?」


初めて幸助くんが口を開く。


「そうだよ。でも、1日だけ。」


「そのあとは?」


「ごめん。ここでは言えないんだ。決まりでね。じゃあ、早速はじめたいんだけどいいかい?」


幸助くんはうなずいた。


「じゃあ、俺の後ろにある部屋についてきてくれるかな?しおりもきてくれ。」


自分は椅子から降りて、机の中から鍵をとり、後ろの扉を開けた。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

評価、レビュー、感想、コメント、ブックマーク等ありましたらよろしくお願いします。

Twitterを始めました。@siroiajisai1024 更新、活動報告などをしていく予定です。フォローの方よろしくお願いします。

明日もぜひ読んでください。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ