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26歳男性の場合 part3


「ここが今日、あなたが裁判をうける場所です。中に入ってください。警備隊の方ありがとうございました。」


警備隊の人は敬礼をして、自分たちが部屋の中に入って行くのを見守っていた。しおりが扉を完全に閉める。その瞬間、男はしおりの方に襲いかかってきた。それに気づいたしおりは体を丸めて声を出す。近くにいた自分はその男の手首を掴み、思いっきり自分の方に引っ張った。男も、予想していない力で引っ張られたので、驚き少しだけ思考が止まったみたいだ。そのまま自分は男の喉を膝と肘で思いっきり挟んだ。普通の人間なら下手したら死んでしまう行為だが、ここ天界。すでに死人なので激痛だけが男を襲う。見える怪我をさせると始末書が待っているのでそれを回避するために、見えにくい場所を攻めた。しかもここで、暴力行為がバレると、この男の罪状が変わってめんどくさくなるのを防いだ。男はあまりの痛みに呼吸ができなくなり、気絶した。


「大丈夫だったか?」


自分は男が気絶して、動かなくなったことを確認してからしおりのもとに駆け寄った。


「はい。すぐに伯斗さんが対応してくれたので。」


すると声を聞き付けた外にいた2人の警備隊が慌てて中に入ってきた。


「どうしましたか?」


警備隊員が状況を確認して察したみたいだ。


「またですか?」


「そうみたいだね。こんな容姿だから舐められるのが多いのが原因だけどね。」


「裁判官は基本的に体術等はプロレベルですから、よっぽどのことがない限り負けることがないんですけどね。特にここは警備隊も中に入ってきませんし、まあその襲われる対象があなたなので問題はないですけど、今度からは部下もいるんですからいっそのこと警備隊を中にいれて貰えばいいじゃないですか。」


「いいよ。わざわざ忙しい警備隊の人員をさいてまできてもらうのは、悪いからね。それに、しおり1人なら自分1人で大丈夫だから。」


「わかりました。でも、きをつけてくださいね。」


「お気遣いありがとう。あとは、任せていいかな?」


「はい。完全に気を失っているみたいなので問題ないです。お二人に外傷もないみたいなので上に報告はいらないですね。では、失礼します。」


1人が男を抱えて、裁判所から出ていく。


「しおりさん、基本的にこの方からあまり離れない方がいいですよ。こういう罪人もいますから。」


そう言葉を残して、もう1人が出ていく。


「強いんですね。」


「今の学校では習わないのかな?俺たちの時は必修だったからなぁ。」


昔はこういうことがあった時用に、基本的な体術等は学ぶものだった。最近は、警備隊のシステムが整ってきてこういうことが少ないのかもしれないから必要ではなくなったのかもしれない。


「さっき言ってたけど、こういうことがここではよくあるから自分からあまり離れないこと。今日はもう帰っていいよ。今日の分はまた後日になるし、明日の人を早めることはできないからね。」


「なら部屋の掃除しませんか?ちょうどいいじゃないですか。」


なぜか少しだけ生き生きしているしおりに押し切られる形でこの日は部屋の大掃除をした。



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