中学一年生男子の場合 part23
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これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。
そうこうしているうちに、あたりはすこし暗くなっていた。僕たちは店を出た。
「最後に私行きたいところあるの。ついてきてくれる?」
夏帆からの提案があったので最後に、夏帆の買い物に付き合うことにした。僕たちはきた道を戻り、さっきいた場所に戻ってくる。
「ここって。」
「うん。もらってばかりじゃいけないと思ったんだ。2人で買いに来ればお互いにサイズのこと悩まなくていいでしょ?今度は私からプレゼントさせて。」
「でも・・・。」
「いいから、いいから。」
僕は夏帆に強引に手を引かれて店内に入った。
「いらっしゃいま・・・。あら?」
店員さんもまたきた同じ顔にすこし驚いたみたいだ。
「今度は彼女も一緒ですか?もしかして、ネックレスに何か不備がありましたか?」
「いいえ。違いますよ。ほら見てください。何も問題ありません。」
夏帆は自分の首にかかっているネックレスを自慢げに見せた。
「よかったです。お綺麗ですよ。」
そう言われると夏帆は顔を伏せて、照れているみたいだ。
「そんなことより、今度はペアリング買いに来ました。サイズは買ってください。」
「わかりました。なら、指のサイズを計りますね。」
店員さんは様々なリングの大きさが一つになっている器具を使って、右手の薬指のサイズを測った。結婚指輪を左手の薬指にするのは知っていたが、恋人同士のペアリングは右手にすると初めて知った。
「そうですね。彼女さんは7号で、彼氏さんは14号ですね。指輪のデザインは前におっしゃっていたものでいいですか?」
「はい。問題ありません」。
「なら、準備するのでそこのソファーでお待ちになっていてください。」
僕たちは言われた通りに店の奥にあるソファーに腰を下ろした。
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