表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/100

中学一年生男子の場合 part13

できるだけ毎日投稿しています。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。

これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。

「そこの2人。もうそろそろ始めるけど良いか?」


体育の先生がクラス中の注目を集めている自分たちに話しかけてきた。気づけばすでに授業の時間は始まっていて、クラスメイトはこっちを向きながらも整列していた。まだこんな人数に注目されることに慣れていない僕たちは赤面しながら自分の入りについた。


体育の内容は体育館を二つに分けて、男子はフットサル、女子はバレーボールだった。部活には入っていなかったが小学3年生からずっと強豪サッカークラブでサッカーをしていたから、そこそこ自信はある。クラスメイトにはもちろんサッカー部がいるが、そこまで強い学校ではないので実力はどっこいどっこいだと思う。


中学校の体育は基本的にその競技の部活に入っている人間が主導権を握る。どんな目立たない奴もその部活に入っているだけで周りから引っ張りだこになる。もしくは、部活の人間だけ集めてドラフトのようなことをする。例によってちょうど半々になるようにサッカー部のやつが別れて、ドラフトが始まった。運動部のやつから選ばれていく。帰宅部の僕がサッカーをしていたことは誰も知らないことなので最後の方まで残り自分が呼ばれる。


チーム分けができたところで早速ゲームが始まる。自分を含めて10人がコートに入る。ゲームが始まると、サッカー部の独占場。普段通学路の石ころを蹴るぐらいしかやらない人間にとって、ドリブルは難しい技術なのかも知れない。ゴール前で大人しくしていた自分の前にサッカー部のやつが蹴り込んでくる。どうせ撮れないと思っているのかフェイントも入れずにまっすぐに自分に迫ってくる。さっきのこともあり、あまり目立つのは避けたいがここまで舐められるのは流石の僕でもイラッとする。舐めた相手なら簡単にボールを取れる。流れるようにボールをとった僕はそのまま相手ゴールまで迫る。取られたサッカー部のやつは何が起きたのかわかっていないようだった。周りも、いきなり動き出した僕にびっくりしていた。簡単にゴール前まで行った僕は、そのまま決めてもよかったのだが目の前にいる仲間にパスを出して、そいつにゴールを決めさせた。ゴールを決めた仲間とハイタッチをして、仲間が詰め寄ってくる。


「お前、サッカーできたのかよ。」


「小学校までやってたんだ。最近ボール蹴ってなかったから動けて安心したよ。」


こっちのチームは大いに盛り上がっている。隣でバレーをしている女子の方もなぜか盛り上がっている。これが黄色い声援なのかと思った。思ったよりも頭に響いて心地いいものではないなとも思った。その声を上げている女子の中で静かに拍手をしている夏帆が可愛かった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

評価、レビュー、感想、コメント、ブックマーク等ありましたらよろしくお願いします。

Twitterを始めました。@siroiajisai1024 更新、活動報告などをしていく予定です。フォローの方よろしくお願いします。

明日もぜひ読んでください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  たった1日だけ、こんなに倖せなのは逆に残酷な気がするのは私だけでしょうかね❔
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ