中学一年生男子の場合 part11
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これの他に長編として『白い紫陽花』という小説も書いているのでそちらもよろしくお願いします。長編は毎週土曜日の午後に更新しています。
教室に戻ると、周りから昼休みでの出来事について、ひやかされた。別に隠すこともなかったので正直に話した。夏帆のほうにも人だかりができていた。昼休みが終わっても、僕と夏帆の周りには人だかりができていたので教室にきた先生が自分の席に座るように促した。
5時間目は体育で、体操着に着替える。もちろん女子は女子更衣室にいくが夏帆が自分の席にきた。
「どうしたの?」
「体操着忘れたから、長袖持ってたら貸して欲しいなって。」
「さすがにサイズが合ってないと思うけど?」
夏帆は154で、僕は160後半ある。上は着る事ができても、下はさすがに大きすぎる。
「下はあるから大丈夫。上だけ借りたいなって。」
夏帆の手元を見ると半袖の体操着はある。夏のこの時期に長袖を着ることはないと思ったが、僕は着る事がないので貸すことにした。
「わかった。いいよ。夏の間は借りてていいからね。」
夏帆は自分から渡された体操着を大事そうに抱えながら女子更衣室に向かった。その時、自分たちに注目が集まっていることに気づかなかった。もうすでに、着替えた友達から自分の近くで話している。内容までは聞こえなかったが、チラチラこっちを見ていたのでおそらく自分たちのことを話しているのだろう。自分が制服を脱ぐ。体に痛いところはなく、怪我も綺麗になくなっていた。
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