スパイシーなカレー
「晶、おかえり〜、今日はカレーだぞ。とってもスパイシーな。ん、友達か。」
家に帰ると兄貴の守がお玉を持って出迎えた。料理中だったらしい。
「彼氏だよ」
「ち、違います。彼女です!!」
「恋人ということか……?」
「そだね。しかもついてる!」
「ついてる!!?何が!!?」
「揉んで確認したから間違いない。」
「何を!!?」
「疑うのか?」
「いや、疑うとかそういうんじゃなくて」
「揉むか?兄貴も揉んで確認するか?」
「だからそういうんじゃなくて」
「嫌なのか、揉むのが嫌なのか」
「違くて」
「んな子!!うちの兄貴はお前ばっちいから触りたくないってよ!!」
「そ、そんな……お兄様ヒドイっ!!」
んな子は泣き始めた。
「あーあー、兄貴、泣かした。こんな可愛い子を泣かせるなんてヒドイやつだなぁ〜」
「俺か!!?俺何も悪くないよなっ!!?なんもしてな「うえーん」
んな子はひっくひっくと泣いている。
「まぁ、落ち着きなよ、兄貴。んな子も泣くな。兄貴も悪気があったわけじゃないんだ。」
私は二人の仲を取り持つ。
「さぁ、確認してもらおうか」
「は、はい」
んな子はスカートの裾をほんの少し持ち上げる。
困惑する兄貴。
「ど、どうぞお兄様……」
どうする守!!
守の息は荒く、手はプルプル震えた。
その手はスカートのほんの少し手前で、躊躇いがちに聖域へ触れようとする。
「ごめんよう、ごめんよう」
兄貴は泣き始めてしまった。
やっぱり、こういうのダメだな。意気地無しめ。
「んな子、兄貴を許してやってくれ。」
「あ、はい」
「だそうだ、よかったな兄貴」
「え、うん」
「さ、晩御飯にしようか。今夜はとびきりスパイシーなカレーだぞ!!」
さぁ、晩御飯だ!!