初夜 賭けの敗者エリナの罰ゲーム 『水着で二重跳び30回。お願いします』
-水天学園 二階 物理準備室- 17:00
「実に愉快……だ!」
「ううっ……」
たった二人きりの準備室。僕は水着姿のエリナに命を下す。
「次はー、何をしてもらおうかなあ……」
「つ、次!?」
驚いた声を上げたエリナ。それと同時に揺れる豊満な胸に僕の興奮は勢いを増した。
「良いね良いね! もっともっとだ!」
僕は何故か準備されていた縄跳びを持ってきてエリナに手渡した。
「ここで二十跳び30回」
「さ、30!? 無理無理!」
「先輩ならいけますって! ほら!」
文句をぶつぶつ言いながらエリナは縄跳びを受け取ると、僕の目の前で二重跳びを始めた。水着姿で行われる二重跳び。勿論、揺れるところは揺れる。理性を抑えるのがやっとであった。
時は昨夜に遡る。事の発端はエリナの「賭けをしない?」という面白半分の提案から始まった。その賭けの対象は「ゴーストの行動パターン当て」で、当てれば僕のいう事を1日中聞いてあげる。その代り負ければ逆。といった感じの内容であった。そして勝利を見事勝ち取った僕は今に至るという訳だ。
「お茶が欲しいなあ……」
二重跳びが終わったばかりのエリナに向かって僕はそう言った。呼吸は乱れ、所々汗を掻いているエリナは渋々お茶を取り出すとそれを僕の前に出した。
「ありがとうございます」
お茶を飲もうとコップを掴んだ時であった。丁度水滴まみれになっていたコップをうっかり滑らせてしまった。それは僕の股の間にこぼれ、まるで漏らしたかのような染みが広がった。しかしここでも僕の悪知恵が働く。
「濡れちゃったなあ……。ここを拭いてくれる人いないかなー?」
「え!? だってそこ、おちん――」
「もうそろそろパンツまで濡れそうだなあ。そしたら下まで拭いてもらう事になりそうだなー」
「は、はいただいまー!!」
布巾を持ってくるとエリナは僕の股を優しく撫でた。確かにそれで水分は取れるのだがまた別の所が大変だ。そうなったらもう、やってもらうしかないだろうが。エリナは正直、タイプの女性なのだからこんなチャンスは滅多にない。
「これでいい?」
良い! 其の上目遣い最高だ! 僕は心の中でそう叫んだ。まるで男性を喜ばせる行為を行っている時のように僕の股に手を置くエリナ。もう欲情しかない。
「ま、まあいいでしょう……」
しかし、ここまでやってしまうと人間として最低なのではないのだろうか。僕はそう思い一旦踏みとどまることにした。まだチャンスはいくらでもある。何故なら今日はまだまだ終わらないのだから――。