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転生迷宮  作者: デオキシリボ核酸
1/10

 神とは何なのだろうか?

 ――神とは、超越存在である。

 ならば。世界とは何なのか?

 ――世界とは重なり合い、連なる内の一つの箱庭である。

 では、肉体とは何であろうか?

 ――肉体とは鎧であり鎖である。

 では……魂とは一体?

 ――魂とは本質である。



 では、物質とは何なのか?

 ――愚問。物質とはオリジンの影である。

 では、我々の世界は影であるのか。

 ――是。

 オリジンに至る方法はあるのだろうか?

 ――是。それは本質的に神へと至る道である。

 

 …………

 ………………

 ……………………


 質問を変えよう。此処は何処なのか?

 ――笑止。その質問は答える必要がないゆえ。

 是。では質問を戻そう。神へと至る方法とは?

 ――進め。そして昇れ。真実その資格があるならば、何れ到達することも、越えることもあるやもしれぬ。


 …………

 私は誰であったのか……?

 ――誇れ。おぬしの願いは叶ったのだ。この会合は一時の猶予でしかない。

 そうか。私は叶えたのか。

 ――是。ゆえに眠るがよい。次に目覚めたとき、新たな生が待っているだろう。最も、以前の記憶は覚えてはいないだろうが、な。

 私の願いとは?

 ――笑止。知る必要のないことよ。


 

 …………

 ――誇れ、転生迷宮で己が望みを掴み取れるのは極一握りのみ。おぬしは胸を張ってよいのだ。

 そうか。私は胸を張っていいのか。

 ――それにしても欲がない。望めば次生でチートな能力すら有せたのだぞ?

 そうか。私は欲が無かったのか。

 ――ふむ……覚えておらぬのか?

 是。覚えていない。

 ――致し方なき事よの。わらわからのはなむけだ、知りたいか?

 否。貴女が何故一介の転生魂に過ぎたる猶予をくれるのか、私には知る由もないが……

 ――ない、が?

 消えゆく身だと、貴女は言った。なれば、必要無き事。

 ――そうか……ふむ、時間が来たようであるな。


 

 …………

 ………………

 名を。名を、教えてはくれまいか?

 ――もし、おぬしが再び迷宮に挑戦せし日が来たならばな。

 そうか。では、私の名を……わ、たしの…な、は……

 ――知っておるよ……

 



 何時の事か。何度目か。

 時間も何も知れぬ場所で、一つの魂が己が願いを掴み取り、転生の門を潜った。

 残されたのは一柱の神。

 一人残された神は何を思うのか。

 ゆらりゆらりと、消えゆくその姿。

 最後に垣間見えたるは柔らかな笑みのみであった――――



後書き


基本注意事項とうはプロローグにて記載予定。

更新は週二~三回程度を予定。

一話辺り三千文字をベースにする予定です。


まだまだ至らない身の作者ですが。

どうか完結までお付き合い頂ければと思います。

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