合格?不合格?
いよいよ電光掲示板に合格者の受験番号が点灯する。不合格ならその番号は点灯しない。
私の番号は58。58が点灯した。よっしゃー。カナも合格したとのこと。2人で喜んだ。
合格者はこの後、免許証交付まで諸連絡があるので、もう一度試験を受けた教室に入れと放送があった。なるべくならもうあの教室に入りたくなかったが、カナと一緒に移動した。
さっきの試験監督が、集まった合格者達の人数を確認し始めた。しかし、試験監督は何やら難しい顔をしている。そしてもう一度人数を数え始め、あれ?という表情をしていた。
「ここは原付免許で合格した人達の教室です。この中に合格していない人がいるかもしれません。電光掲示板が2つ並んであるうちの右側を見ましたか?放送でも説明しましたが」
試験監督は、みんなにそう言った。
私はいきなり冷や汗が出てきた。だって私は左側の電光掲示板を見て番号を確認してしまったのだから。続けて試験監督は、
「左側の電光掲示板は普通自動車免許の合格者です。もしかしたら誰か教室間違えていませんか?」
と言った。
教室内はシーンとしていた。誰も心当たりがないのだろうか。ということは、もしかして私?本当は私は不合格だったってこと?右側を見ろだなんて放送なんかあったっけ?
あ!もしかしたらカナと話しをしていた時に放送があったのかもしれない。私はカナにトイレに行ったことを悟られたくなくて必死に誤魔化してた時だったから、放送なんて耳に入ってこなかったんだろう。
「仕方ないので、今から受験番号と名前を読み上げます。呼ばれたら手を挙げて返事をしてください」
ちょっと待ってよ。やっぱり私だよね?あの腹痛のせいでちゃんと問題が頭に入ってこなかったから落ちたんだ。。試験監督は、どんどん読み上げて確認をしていってる。あー私はなんて恥ずかしいことをしたんだ。今名乗り出ようか、いやこんな大勢の前で、「電光掲示板を見間違えました」だなんて恥ずかしくて言えない。唯一あの試験監督は、私がトイレに行ったことを知っている人。私はさらに冷や汗が吹き出て、緊張のあまり口から心臓が飛び出そうなぐらい胸がドキドキした。
その時だった。「あのー教室間違えました」




