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まさかの友達

 「あれ?やっぱり愛美だよね」

聞いたことのある声がして振り返ると、同じ高校で同じクラスのカナがいた。

「原付でしょ?愛美も今日受けに来てたんだね」

「あ、うん」

私は焦った。あの教室に知ってる子がいたなんて。どうか席を立ったことを気づかれていませんように。その場から離れたい気持ちでいっぱいだったが、まもなく試験結果が電光掲示板に出るとの放送があった。早く結果出て、という思いでいっぱいだった。そしたらカナと話どころではない。合格したら次は免許証交付の流れになるから、はやくはやく。

「そういえば試験中にどっか行ってなかった?」

ぎくっ!そらきたことか。

「え?あ、、うん。ちょっと気分悪くなっちゃって。一旦退席させてもらったの」

咄嗟に出た嘘。いや、全くの嘘ではない。腹痛でトイレとは言いたくなかったのだ。カナはクラスでも友達が多くて人気者。本当のことを言ってクラスで広められたら私はもう学校に行けないと思った。

「もう大丈夫なの?」

カナは心配そうな表情で私を見ながら言った。

「うん。お母さんの運転に酔っちゃったのかも」

お母さんごめんね、と心の中で謝りながら、私は冷や汗が出てきた。

 カナが心配してくれているのに嘘をついた。カナになら本当のことを話しても、さっきと同じように、もう大丈夫なの?と心配しながら言ってくれただろう。広められるなんて思っちゃいけないね。

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