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旅立ちのエール

作者: あまなす

今日から新しい人生

それは、ちょっと言いすぎかな

そこまで重くとらえなくていいか


運転席の夫、いや、離婚届はもう出しちゃったから、元か

元夫が、いちおう、という感じに


「いい夫でなくて、すまなかった」


と言った

こういうのを聞かされるのがイヤだから

送ってくれなくていいって言ったんだけど

元夫の方は、こういうのを言いたかったようだ


ため息を飲み込んで駅へ

列車に乗る

田舎の小さな駅だから

改札付近からでも列車内が伺える


もう行ってもいいだろうに、元夫は

改札のあたりからこちらを見ている

こっちとしては、少しも見てらんない


そろそろ列車が発車するとなったとき、若い男女が乗ってきた

その二人の見送りらしいおばあさんが


「息子をよろしくお願いします」


みたいなことを言った

そのおばあさんに、軽く頭を下げる若い男女


わたしたちのようには、ならないでね


心の中で、若い二人にとっては甚だ迷惑であろう奇妙なエールを送る


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