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ロウキュー娘♡?  作者: 千園参
第2章 Those who drop the stars 《天ノ星編》
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第59Q Rebound

皆様おはようございます、こんにちは、こんばんは、そして初めましての方は初めまして、千園参です。


しばらく休載に入っていたはずだったのですが、今回はとりあえずストックあったので投稿することにしました。なので、まだ完全復活というわけではありません。

しかし、全く書いていないわけでもなく、現在は第3章の1話目が完成したところです。

それでは楽しんで行ってください!

よろしくお願いします!!

 翌日---

 翠央と天ノ星の県大会決勝を終えて、ボクたちは次の試合に向け、練習に励んでいた。

 昨日の試合を見たからなのだろう、あんな、どんな、そんな、こんな、熱い試合を見せてもらったからなのだろう、今日の練習はいつにもなく集中できているように思える。

 スパッ。

 シュート練習ではスリーを一度も外さずに決めることができた。

「麟ちゃん、今日はとても調子が良いですね」

「うん。昨日の試合を見てたら、ワタシたちも負けてられないなってさ」

「そうですね! 私ももっと頑張ります!!」

 そんなボクたちの様子を見ていた神坂先生は、昨日の出来事を冷静に思い出していた。

「私たちにコールド勝ちした翠央を、あそこまで圧倒できる強さか………。天ノ星は鬼門だな。特にあの7番と15番、あの2人はまだ2年と1年らしいしな、ダブルエースってのは厄介だ。現行、今うちであの2人と渡り合える可能性があるとするなら、やっぱ剣崎家のご令嬢しかいないか」

 そしてパイプ椅子から立ち上がると、

「おい! 剣崎! ちょっと来い!」

「はい、どうされましたか?」

「お前の事情はよくわかっている」

 神坂先生は湊に対して、何の前置きもなくそう告げた。

「私の事情をですか?」

「そうだ、その上で提案だ。勝ちたくないか?」

「それは………」

「剣崎家に勝つことこそが、お前が私のスカウトを受けた理由なんだろう?」

「…………」

 湊は何も答えない。

「なら、決まりだな」

 この時のボクは知らない。知る由もない。

 剣崎家が何なのか、湊に一体全体何体、どんな事情があるのかを。ボクは知らない。




「それじゃあ、ポジション練習に入るか」

 両の手をポンポンと合わせるように叩くと、神坂先生がそう指示する。

「大隈、お前の相手は私だ。うちの攻撃力の低さというのはまぁ色々あるが、アウトサイドシュートを打つ本数が他所のチームに比べて少ない。何故かわかるか?」

 神坂先生が大隈に尋ねる。

「いえ」

「それはリバウンドが取れないからだ」

「…………」

「アウトサイドシュートはやはりレイアップやダンクに比べると成功率は格段に下がる。どんなにシュートが得意な選手であっても百発百中ってのはあり得ない。だが、そこが問題じゃない。大事なのはその後だ。シュートが外れれば必ずリバウンドが起きる。そしてゴール下に位置しているセンターないしはパワーフォワードはそれを取らなきゃならない。リバウンドを取ることができれば、外してもゴールを決めることができる。つまり得点に繋がる。しかし、取れなければカウンターで刺される。良くも悪くも、うちには外のシュートを得意とする奴がいる」

 そう言いながら、ボクを見る。

「そいつの持ち味を最大限に活かすにはリバウンドを取るしかない。センターがリバウンドが取れるという安心感があれば、アウトサイドプレーヤーは気持ちにゆとりができる。ゆとりができればシュートも決まる。仮に外れてもリバウンドで追加攻撃ができる。外が強いチームはどこもこの流れができてるんだ。大隈、お前には次の練習試合までにその力をつけてもらうぞ」

「わかりました」

「よし、んじゃあ、麻倉!」

「はい!」

「シュートを打ってこい! ゴールリングに当てて、弾けるように打て!!」

 ボクは神坂先生の指示通り、シュートを狙った。

 狙って打ったシュートだったが、

 スパッ!!

 シュートはとても綺麗な軌道を描き、ゴールリング内に吸い込まれていった。

「すいません、決めちゃいました。次行きます」

 ボクの掛け声に合わせるように、大隈と神坂先生がスクリーンアウトでゴール下の攻防を始める。

 2人が競り合う中、ボクの手から放たれたシュートはこれまた綺麗な弧を描き、ゴールへ吸い込まれていった。

 スパッ!!!

 見事なゴールであった。

 2人の動きが止まる。

「す、すんません……。つ、次はちゃん決めますんで」

「おい、麻倉」

「は、はい」

「決めてどうする?」

「そ、そうでしたね! 次は外して見せます! ですよね……。い、いきます!!」

 気合いを何故か入れ直して、シュートを放つ。

 放ったシュートはボールが手から離れた瞬間にわかった。

 スパッ!!!!

 このシュートは入ると。

 湊のナイッシューという掛け声がシュートが決まる度に悪化していく空気に拍車をかけた。

「麻倉、お前ふざけてんのか?」

「いえ、そんなことは」

「こっちはリバウンドの練習するっつってんだよ、お前のシュート練習に付き合ってるんじゃねぇんだよ!!!」

 体育館全域に神坂先生の怒号が響き渡る。

「もういい、お前に頼んだ私が馬鹿だった。相葉、頼む」

「はい…」

 リバウンド練習とは言えど、そもそもシュートを試合で決めるためにここまで練習してきている身としては、あえてシュートを外すというのもまた逆に難しいことなのかもしれない。

 確かに試合においてシュートが失敗するという場面は何度もあるが、あれは、それは、これは、どれは、別に狙ってやっているわけでもなく、別にわざと外しているわけでもなく、決めようとしてディフェンスのプレッシャーや、練習と違って自分の好きな体勢で打てないからこそ外れているだけで、好きで外しているわけではないのだった。

 結果として、結論として、結果論として、シュートは決めるのも、あえて外すのも、難しいということだ。

大隈のリバウンド練習でシュートが決まってしまうというシーンですが、実はこれは私の実体験が元になっています。

顧問の先生がセンターポジションの選手のリバウンド練習をしたいからと、シュートをわざとゴールリングに当てて、弾いて外すように打ってくれと頼まれた私でしたが、普段外すように打つということをしていないので、シュートが入る入る。決まる決まる。4発目が決まったところで、顧問の先生にふざけてやってんだったら帰れって怒鳴られました。笑えない部活の真剣な空気感と綺麗に入ってしまうシュートのシュールさがとんでもない空気を生み出していましたね。

それでは今回も読んでいただきありがとうございました!

次回もお楽しみに!!

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