表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロウキュー娘♡?  作者: 千園参
第1章 The story of Otatsu starting from here 《同好会編》
25/86

第23Q vs SuiO Part 5

クリスマス回をやったので、年末年始回あるのかな!?

と思いきや、普通に物語を進行します。

よろしくお願いします。

 金に輝く髪に碧眼、革ジャンにジーンズ生地のショートパンツの女の子が体育館に姿を現した。

「お待たせデース!」

 その少女を見た瞬間、目にした瞬間、上木はあちゃーというため息にも近い声と共に、苦い顔を浮かべてしまった。知り合いなのだろうか。

「あ、アイツ」と、今度は漆原までそんな声を上げた。

「ん、知り合いなのか?」

 ボクは漆原に尋ねる。

「あー、いや、知り合いっつーか、ウチがここに来る時に見かけた」

「ふーん」

 確かに彼女ほどのアメリカンスタイルであれば、見かけたくなくとも、見かけてしまうというものだろう。

 なにせ、彼女の姿はとても目立っている。とにかく目立っている。兎にも角にも目立っている。際立っている。泡立っている。



 誰もがアメリカンスターのような女性に釘付けになっており、その場の時間を忘れているようだが、現在は試合中である。

 今も、今もなお、今まさに、電子タイマーは動き続けている。刻々と秒数を減らし続けている。

「木谷ぃいいい!!!」

 そんな、こんな、あんな、どんな、よくわからない、よくわかっていない、謎の時間を、均衡を破ったのは相手チームの上木だった。

 なんと手に持っていたボールを金髪美少女に向けて、野球投げの全力で、全身全霊で、フルパワーで、投げつけたのだ。

「おっと、危ないデース!」

 木谷と呼ばれる金髪美少女はそれを左手一本で華麗にキャッチして見せる。

「これだからアナタはゴリラなのデース」

 やれやれと言わんばかりに呆れ顔をする木谷。

「なんだと木谷ぃいいい!!」

 ボールがラインをったことで(ボールがコート外に出たことの意味)、試合が一旦止まったことを機に、さっきまで、先程まで、威厳があり、風格があり、気品があり、クールで、非の打ち所がないほどのクールビューティだった上木は木谷に向かってまっしぐら。

 その脚の速さは世界新が出ているのではないかと思えるほどに速く、瞬く間に逃げる木谷を捕らえ、捕まえ、こめかみに両の拳で万力を作り出すと、グリグリと、ゴリゴリと、ねじ込んだ。ねじり込んだ。

「ノ、ノー!!! 痛いデース!!!」

「誰がゴリラだ誰がぁあ!! あとな、遅刻するなら連絡しろっていつも言ってるよな? てか、遅刻すんな」

「わかったデース! だから、もうこれやめてほしいデス!!」

「そう簡単にやめるかバカモンが!」

 上木は間違いなく怒っているのだが、どこか、どことなく、上木が楽しそうに見えるのは、嬉しそうに見えるのは、喜んでいるように見えるのは、気のせいなのだろうか? 仮に楽しんでいたとするならば、もしかして、もしかしなくとも、上木はドの付くSということなのかもしれない。




 上木と木谷の一通りのくだりが落ち着くと、落着すると、こちらの攻撃から試合が再開される。

「というか、あんな感じで登場しといて、試合には出ないのか………」

 木谷はベンチの老人監督のすぐ横で、反省させられている。遅刻したから当然と言えば当然なのかもしれない。そもそも、もそもそ、全員揃ってようやく5人のボクたちは来てくれただけで、反省云々の前に出て欲しいのであるが、選手層がしっかりとしている翠央という名の強豪校はいかにもな彼女を抜きにしても、十分にボクたち相手なら戦えるということなのだろう。

 ボクが湊にボールを出して、リスタートさせる。

 ボクから湊、湊から相葉へとボールが渡っていく。

「どうしようかな…」

 相葉は両の目で全体を見渡す。

「こっちです!」

 ディフェンスを外した湊がパスを要求する。相葉も湊のコールに応えるように、パスを出す。

 ボールを持った湊はディフェンスが反応できないほどのスピードで抜き去ると、ヘルプに入った2人目すらも抜き去ってしまった。

「嘘でしょ!?」

 ボクは漆原にボールを渡すことで上木という2人目を突破するしか考えなかったが、湊は迷うことなくドライブで相手を抜くことを考えたようだ。

 ディフェンスを二枚抜きしたことで、完全なるフリー状態となった湊は1、2とステップを踏む。

「まさかうちのディフェンスが、あんなに簡単に抜かれるなんてねぇ。あんな子がいたなんてねぇ」

 このプレーには老人監督も目を見開いた。

 そして湊はボクよりも少しだけ背が低い、そんな湊のシュートフォームは、どう見てもレイアップのそれではない。

「まさか」

「マジか」

「いくの!?」

「ちっ」

 なんと湊はダンクシュートを炸裂させてみせた。

「漆原さん、ダンクシュートはアナタの専売特許ではないのですよ?」

 可愛らしくそう言うと、湊はその脚でボクのところに走ってきた。

「麟ちゃん、やりました!」

「スゲェよ!! マジでスゴい!!」

 ボクと湊は両手でハイタッチ。

「ふふふ、もっと褒めてくれると嬉しいです」

「いや、マジでスゴいよ! でも、試合はまだこれからだ、湊を褒めるのはこの試合に勝ってからにしよう」

「そこまで待てませんよ………」

「ん? なんか言ったか?」

「いえ、なんでもありませんよ? さあ、勝ちましょう!」

「おう」

 湊のダンクを見ていた木谷はというと、

「ずるいデス! 私も試合に出たいデース!! おじいちゃん!!」

「木谷くんは遅刻したからダメだよねぇ」

「出たいデス!! ジェシカなら、あの子倒せるデス!!」

「うーん、そうだろうけど、そう簡単には許したくないよねぇ、遅刻はさ。上木くんも怒ってるみたいだしさ」

「ゴリラがなんだというのデス」

 木谷がゴリラというワードを出した瞬間、再び木谷に向けて弾丸と化したボールが飛んでくるのだった。

湊の実力の一部が垣間見えるという年始一発目に相応しい回かなという感じがしています。


また今回登場したキャラこそ、私が推している木谷ジェシカちゃんです。とにかく私のお気に入りなので、ガンガン補正します。主人公補正よりも補正します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ