表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

爆縮と体温の機知(3)

その涙には成り得ぬ

その涙には成り得ぬ

いくら話を聞こうとも

たとえ、それが

辞典のように

分厚かったとしても

その涙には成り得ぬ

流れ出る意味を

理解したとしても

その感覚は分からないのだ

話を聞き

当たり障りの無い言葉を置き

それ以外に

することは無いのである


何者にも縛られたくないと

願ったなら

周りに何もしないでくれと

言っているに等しいのだ

何かをしたとして

何かをしてくれたと

考えるだろう

思うだろう

どちらにしろ

縛っているのである

そして、縛られているのだ

何もしないことが

縛らないということなのだ

誰も何もしてくれないのなら

自ずと、自分で動くしかなくなる

それが

何者にも縛られないということである


その涙には成り得ぬ

いくら胸の内を晒しても

たとえ、それが

海と空のように

広く深かったとしても

その涙には成り得ぬ

つたい落ちる意味を

理解したとしても

その感覚には成れない

酒を飲み

当たり障りの無い遊びを提供しても

それ以外に

することは無いのである


社会を変えたいと

願ったなら

同じ社会であったことなど無いと

言えてしまうのだ

昨日と今日でも違うのである

ある者は何かを理解し

行動を始めるだろう

ある者は何かをやめて

行動を止めるだろう

話題になると

始める者も居れば

それを見聞し

やめる者も居る

一人一人が作り出す物が

社会であるというのなら

その時点で

同じ社会など無いのである


その涙には成り得ぬ

明日、消えてしまったとしても

たとえ、それが

灯りの無い夜道で

瞬間的に火を持つ状態だとしても

その涙には成り得ぬ

枯れ果てた意味を

理解したとしても

その感覚には乗り移れない

同じでは無い

違う物を

違うだろうと言わず

装うことなど出来ぬ

一つしか無い物だから

それだけは出来ないのである


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ