メイの考え
夢を見ました。私がお父さんに肩車をしてもらった夢。私が大きくなってもいくつになっても肩車をしてくれるってお父さん言ってた。
私もお父さんもニコニコして、嬉しくて、私は足をバタバタして、お父さんが「暴れるなよ」っていつもいうの・・・
けど夢のお父さんも「だあれ?」って・・・
お父さんメイの事忘れちゃったんだ・・・
その日気が付いたらお母さんが泣いてた。怒ってなかった。聞いたことのない声で泣いてた。私は体はダルくなかったしすぐ飛び起きた。
けど、そこにはお父さんも―――――
だから逃げた。急いで外に出た。お父さんを見た瞬間に目がぼやけたんだ。気持ち悪くなった。
行くときに皆が呼んでた。お母さんとお母さんと知らない人が数人いた。
ずっとずっと走ってた。涙が止まらなくて心臓が苦しくて、でも体はいつまでも動いたんだよ。多分いつもの50走よりはやかったし、長く走れたと思う。
心臓の高鳴りは徐々に収まってきて、そうしたら足が止まって、止まった瞬間に足が痛くなった。
それで現在に至る。知らない所に来てしまった・・・
そういえばなにも食べてないよ・・・全部お父さんのせいだ!
お母さんも私を騙したんだ!それに私、多分逃げてくるときにお母さんに酷いこと言った・・・興奮してたしあんまり覚えてないけど、かなり酷いこと言ったよ。
「お母さんの嘘つき!!お父さんはもう私の事が嫌いになって忘れちゃってる!!お母さんの嘘つき!!!」
あぁあ・・・何でこうなったんだろう・・・私はもう要らないのかな?なんかまた悲しくなって来ちゃったよ・・・
お母さんもお父さんも私が要らないなら私なんて生きてる意味あるのかな?
ないんじゃないの?
必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない必要ない。
ずっとこれが頭を埋め尽くしてた。
だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?だあれ?
人から忘れられるのは死んだのと一緒だと思う。だってお父さんの頭には私は居ないんだから。だから私は
死んだんだ。
「きゃー!!!」
悲鳴と共に爆発音が響いた。