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柔木メイ 5

その日メイは部屋から出てこなかった。コウはメイを心配したが仕事と弟達の手が離せなかった。コウは可愛い可愛いメイならわかってくれると信じた。

この決断は正しい。メイはわかる子だった。良い子だ。しかし今すぐとはいかないのが子供だった。


次の日もメイは出てこなかった。


コウ「メイ!!今日もお休みだからいいけど、ご飯は食べるのよ!?お母さんお仕事行くから!お昼には帰るからね!」


コウ(メイなら大丈夫!!明日にはまた復活するわ!これが私達の選んだ道だもの!メイならわかってくれる!復活したらちゃんと話そう・・・)


コウは自分を慰めながらエレベーターを降りていった。


スルスル


???「玄関を確認。お母さんは仕事に行った・・・」



???「姉ちゃん・・・行ったよ。」


メイ「らじゃっ!!ご苦労リング少佐。」


弟の中の長男リングである。リングは姉思いの弟だった。こっそりと姉と密談していた。


リング「姉ちゃん・・・これも・・・手に入れたよ。」


リングはカードをメイに渡す。メイは罪悪感で少し手が震えた。


メイ「リング・・・すまんな・・・お前の手を汚したな・・・」


リング「俺はいいんだ。姉ちゃんがお父さんに会うのは当たり前だし。俺の手紙も渡してほしいんだ・・・」


リングはまだ小学校1年生。頭は良い方だ。リングは汚い字で書いた手紙を3通渡した。弟が1人ずつ書いたものだ。


リング「俺たちはまだ無理だから・・・ライなんてまだ赤ちゃんだから・・・でも俺がちゃんと面倒みてるから・・・だから姉ちゃんに託す!!姉ちゃんが行けばまたお父さん帰るかもしれないし!」


リングは泣いていた。まだまだ小さい弟はまだまだお父さんに甘えたかった。自分も会いたいのに頭がいいから子供だけの隠密行動は二人よりも一人の方が成功率が上がると思い、その夜父への手紙を弟達にも書かせた。


メイ「リング・・・ライとマリオンは?」


リング「まだ寝てるよ。マリオンは起きたら着いてきちゃうから。」


メイ「リング・・・姉ちゃんに任せろ・・・!この手紙・・・必ず届ける・・・!!」


リング「・・・うん・・・!!」



メイは最低限の荷物を用意して、最大限動きやすく目立たないジャージに着替えた。


メイ「行ってくる・・・!!」


リング「・・・お父さんにちゃんとつだえでね・・・」


メイ「おうよ・・・」


メイの大冒険が始まるのだった。父親をさがす大冒険が!!

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