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ヒーローの姿 5

まずはマスクの初撃。ジュウはその伸びきった腕の手首を掴む。「うっ・・・!!!」光により手のひらが焼ける。想定以上の熱量。もはやチャンスは技1回分。ジュウに猶予はない。一本背負いはほぼ全身がマスクに触れる。豪胴着なし状態のジュウではすぐに半分焼けてなくなるだろう。空中でマスクが下側になりジュウが背負う形になる!!

マスク「来い!!受けきったときが貴様の最後だ!!このラバースーツに衝撃は効かぬ!!!!」

すでに地面は見えている。着地先はもちろん絶対不破の床!




メイは願っていた。お父さん頑張れ行け!と思っていても声がでなかった。お父さんは絶対勝てるってわかっていても声が出なかった。涙が溢れてくるのだ。体が不安を感じていた。頭ではジュウが勝つとわかっていても、何故か体が震え出す。理由はわからない。

メイ「おと・・・ざん・・・が・・ばれ・・」

メイ「お・・・・ん・・ま・げ・・な・・」

その声ではジュウには届かない。もっともっと応援しないと、もしかしたら負けるかもしれないと思っていた。だから自分だけでもと思っておもいっきり叫びたかったがさっきみたいな声が出ないのだ。すると肩を叩かれた。それはメイの知らない男の子。彼は先ほどメイのはるか後方にいた少年。



少年「ジュウどー!!!!が・ん・ば・れー!!!!!」

少年の両親「行けー!!!!!負けるなあ!!!!!!」

他の人達「うおおおお!!!!頑張れー!!!!!!!!!」



後ろに居た数十人の人が一斉に叫ぶ。彼らはジュウ道に感謝したくて、少しでも助けたくて駆けつけてくれた。せめて声の届きそうなところまで。それはメイの不安も吹き飛ばす。メイの心の霧がさっと晴れた。

さらにメイは手を握られる。メイが顔を上げるとコウがニコリと笑っていた。

メイ「お母さん・・・」

コウ「行くよーメイ!せーのっ!!!」


メイ・コウ「ジュウ道!!!!行けえええええええええええ!!!!!!!!!!」




ジュウはふわっと腹筋の辺りに風の塊を感じた。


ジュウ「助かる!!!!!」


全身に力を込める。ジュウの筋肉が1.5倍程に膨れ上がる!


ジュウ「行くぞぉぉぉぉぉぉおおおおあああああ!!!!!!!!!!!!!」




ズン!!!!!



そのまま一本背負い状態で絶対不破の床に落ちた。

マスクは落ちた瞬間に勝ったと思った。その一瞬マスクだけは時間感覚が狂った。


マスク(勝った!!この衝撃ならば耐えきれる!!!)



マスク(ん・・・地面側の力が・・・地面側の力が逃げない・・・!!!?確か・・・ジュウ道が出した・・・絶対不破とは・・・破壊できない床??とするとまさか・・・反作用の力が跳ね返る・・・!!)


マスク(それになんだ・・・この背負い投げは・・・全身を重力と筋肉でおさえこまれている・・・!!!)


マスク(上下からの重力衝撃・・・!!するとこのミシミシと押してくるのはまさか・・・[圧力]か・・・!これでは・・・!)



マスク(ラバーとか関係ない。負けた・・・か。)








パチン!!!!



辺りには巨大な風船が割れたような、圧力からくる爆発音のような音が鳴り響いた。




筋肉と地面との圧力で相手を押し潰す。電光柔道、一本背負いの型。


[筋肉爆撃落とし]が決まっていた。

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