アンノーン出現
メイ(なに!?
今の音は、爆弾?・・・もしかして・・・アンノーン!?)
「きゃー!!!」「うわああああ!!!」
メイが見た先には広々とした公園があった。公園の人達は何かを見て悲鳴をあげながら逃げていく。その何かに視線を向ける。そこにはアンノーンが居た。鱗をなびかせ、目を黒く光らせ、2足歩行で歩く。それは人間を殴りたいでも殺したいでもなさそうだった。
メイ(あれは・・・アンノーンだ!!見た感じ目が2つだし多分弱いやつ!雑のん!)
メイはテレビでは何度も見たことのあるアンノーンの実物を初めて見た。しかしある意味ヒーローオタクなメイはアンノーンに対する知識もあった。
メイ(確か雑のんは近くにある[物]を攻撃するんだ。だから離れていれば大丈夫。)
雑のんはあまり知能が高くない。なので近くの人間や個体を壊す事くらいしか出来ないのだった。それくらいならメイのように離れていれば良いのではないかと頭の良い人間ならば大抵思うだろうが、人間の8倍というと熊よりパワーがあり、さらに動きが激しい。熊のように背中を向けたら追いかけてくるという性質はないが、動きが活発で激しく、ランダムであるため、ぼーっとしていると雑のんの攻撃範囲に入ってしまう。攻撃自体は単調。急所や心臓を狙ってくることはない。爪、牙もないのだが、単純なパワーだけで人間は致命傷は間逃れない。さらに雑のんの攻撃範囲内での攻撃制度はかなり高い。
メイ(皆それはわかってる。だから逃げてる。雑のんの攻撃範囲に入らなければ攻撃されないんだから。)
対アンノーン生物兵器第2支部
「雑のん出現!雑のん出現!雑のんであるため全ヒーローが討伐可能。賢者モードでないヒーローは出撃してください!!」
「賢者モードは!?」
「プメンライターとサイコロステーキとナカマワレは賢者モードです!!」
「グループCか!」
「あとジュウ道はハイパーネガティブモードです!」
「は・・・ハイパーだと!?ネガティブモードはよくあるが、ハイパーはあいつの親父が亡くなった時以来ないぞ!?なんかあったのか?」
「おそらく・・・」
「まあいい!相手は雑のん1体だ。ジュウ道なしでも問題ない。」
「あっ、現場付近に落雷さんとサリンジャさんが居ます!!向かってくれたようです!」
「おう。あいつらは同期でコンビネーションも可能だ。もうヒーローも4年目で経験も十分!よし頼んだぞ!!落雷!サリンジャ!!」
メイのいる広場
メイ(あっ!!落雷だ!!!あっ!!サリンジャも!!来てくれたんだ!落雷さんはまだ4年目だけど2年目でお父さんと一緒の第2支部に入った若手のリーダー的存在で!お父さんと一緒に戦ってたこともあったっけ!!サリンジャさんは見た目は地味だけど忍者みたいで隠密行動向きなんだけど戦っても普通に強いんだよね!!)
雑のんはヒーローの存在にも気がつかず物を破壊している。落雷とサリンジャは「ふーやるか」といつものように雑のん狩りを始めた。
ヒーローは雑のん相手は慣れたようなものだ。知能の乏しい相手というのはほとんどパターン化されたものであり、正直20体くらい相手でも1人で十分だった。
サリンジャ「落雷くん、俺がやっていいか?」
落雷「あっ!いいっすか!ありがとー!!僕今日ちょっと腰いたくて・・・」
サリンジャ(こいついつもどっか痛がってんのに戦うとき全然ぴんぴんしてんだよなあ。まあいいや。)
サリンジャはそれから手を空に掲げてこう言った。
サリンジャ「クラフト!」