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翌日の昼休みの教室。
雪姫が席を外していた少しの間にそれは起きた。
宇田川がうっかり雪姫の机にあった鞄に手をぶつけてしまったのだ。
鞄が床に落ち中身が出てしまう。
「あっ、ヤベ」
宇田川が慌てて中身を拾おうと散らばった袋を手にとった。中身はわからないがサイズ的にはノートのようなものが入ってるらしい。
「うん? なんだろ? この袋」
「ノートが入ってるみたいだね」
茶髪女子が答える。
「中身確かめてみない?」
「さすがにまずいって、人のなんだから」
宇田川が言い、茶髪女子がなだめる。
「大丈夫だって、別に大したものじゃないでしょう」
「まあね。あの雪姫だしね」
「でしょう」
「うん、じゃあまあいいか」
茶髪女子が肯定して言った。
宇田川が袋から中身を取り出す。
それは雪姫が青也に貸すために持ってきたエロ同人だった。
そしてそれを勝手にパラパラめくり始める。
「うわ、何これ!?」
「キモ」
「あいつってこいうの好きな奴だったんだ」
「マジ引くわ」
宇田川の言葉に茶髪女子が続けて言った。