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オタクで二次元が大好きだけど何か文句ある?  作者: 閻魔天(ヤマ)
第2章
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Gの侵入(レコンギスタ)だ!? 駆逐してやる!

俺と雪姫が放課後二次元研究部部室の扉を開けようとした瞬間だった。

「きゃあああああああああああああああああ」

 恐らく輪花だろう、女子の声が扉越しにも耳をつんざかんばかりに響き渡った。近所迷惑ならぬ校内迷惑だ。

「うるさい、どうしたんだよ……」

 頭にノイズが反響する。

 ボゲエ~しか言えなくなったらどうすんの? あ、それどこぞのニンフさんだ。

 部室に入ると夕衣と輪花が仲良く抱き合っていた。あら珍しい。

 うん、全然本当はそんな雰囲気じゃねえけど。つか2人とも涙目だった。

 よく見てみると2人の目の前に黒い物体がいた。

「うわぁ!?」

 ビックリしたよ。

 Gだ。Gが侵入レコンギスタしてきたよ。

「ねえ、美里君……」

 隣を伺うと雪姫も顔を青ざめさせていた。

 やはりGが嫌いなのは皆世界共通らしい。あんなのが人類誕生より何億年も前からいるってんだからびっくりだ。

「あの黒いのってまさか……」

「ああ、Gだ」

「さ、殺虫剤はどこ!?」

 雪姫が慌てて殺虫剤を探す。その姿がなんだかあわあわしていて可愛かった。

 いやそんなことは今どうでもいい。早くGを駆逐しなければ。

「もうこの際だから物理的に叩くぞ!」

 俺は鞄から適当な教科書を取り出す。

 Gに叩き付ける。

 逃げた。

「クソ、早く死ね! このテラフォーマ―!」

 バン、と大きな音を立ててゴキブリがいたところを叩き付けるが残念ながら逃げられる。

 そして、いまだ二人仲良くGに怯えている夕衣と輪花のもとへ。

『うきゃああああああああああ』

 中学生組2人の可愛いらしい悲鳴が響く。

 2人ともとっさにGから距離をとる。

「こっち来させないでよぉ!」

 輪花が非難の声を上げる。

 ていうかゴキブリ怖がる魔王……何それ笑える、ぷぷ。またいつの間にか口調が中二言葉でなくなってるし。意外と輪花の中二設定は図星や弱点をつくとすぐ崩壊するのかもしれない。

「そもそもゴキブリ出たからってなんで2人して怯えて何もしねえんだよ!」

 サボってねえで一緒に駆逐しろ!

「見えない、聞こえない、カサカサなんて音聞こえない」

 夕衣がゴキブリからさらに距離をとり、壁際でどこぞのラノベキャラよろしく現実逃避しはじめた。言ってる台詞は大分違うが。

 そしてGが飛んだ。

『ぎゃあ、こっちくるう!?』

 俺と輪花の声がはもる。

 驚いて慌てて避けた輪花がバランスを崩して俺が立っている場所へ倒れこんだ。

「わぁ!?」

 ドスン。輪花に押し倒され、俺はコンクリート製の床に寝転がる。

 そして気づく。俺の手がなんかぽにゅぽにゅしたものに触れていた。なんだこれ? いや、待てまさかこれは……OTUPAIというやつでは?

 それにしても意外とあるな。雪姫ほど大きくはないが中学二年生でこれはなかなか……ふむ、Cカップぐらいか?

「ふにゃあ!?」

 気づいたら輪花の胸を揉みしだいていた。

 輪花のその表情は驚愕と羞恥の色で染まっていた。

 バチーン!

 思いっきり頬叩かれました。

「すまん」

「先輩のエッチ」

 顔を夕焼け色にして輪花が言う。可愛いな、おい。

 でもGどこ行った?

 今のでどこ行ったかわかんなくなっっちゃたよ。どうすんのよ、マジで。


「先生から殺虫剤借りてきたー」


 そして、ゴキが失踪後直ぐ。いつのまにか部屋を出たのか雪姫が殺虫剤をどこかから借りてきた。

 今更借りてきても意味ねえよ。

「遅えよ、もうどっかいっちゃたよ」

「えー、そうなの?」

「うん」

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