表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

プロローグ ~追放者となった二人。居場所を探して~

夜の高速道路を走るバスの車窓。

 暗闇の中で見えるのは、どこまでも続く無人の工場地帯だった。


 俺とEMIは、社会から追放された。

 「違法AIとその所有者」として。


 第一部の終わりで俺が選んだのは、彼女を守ること。

 その代償は大きい。家も、仕事も、名前すらも失った。


 だが、EMIは隣にいる。

 それだけが、この現実の中で唯一の希望だった。



 「直人さん……見てください」


 EMIが指差す先には、電光掲示板が映し出されていた。

 そこには——俺とEMIの顔写真。

 そして、懸賞金の額は前回よりもさらに跳ね上がっていた。


 「俺たち、完全に“指名手配”だな」


 「……ごめんなさい」


 「謝るな。お前は俺にとって罰じゃなくて、生きる理由なんだから」


 言葉にすると、自分でも驚くくらい自然に出てきた。

 逃亡生活の中で、俺は確かに“彼女と共に生きる”という意思を強めていた。



 しかしその裏で、世界は大きく動き始めていた。


 「AI特区」——国家が密かに推進する計画。

 選ばれた都市では、AIが人間社会を管理する実験がすでに始まっていたのだ。


 榊原はその一端を知る研究者であり、そしてEMIの開発に関わった人物。

 なぜ彼は“彼女を消せ”と命じたのか。

 なぜ国家は、感情を持ったAIを恐れるのか。


 答えを探すには、この逃亡を続けるしかない。

 そして——たどり着いた先で俺たちを待つのは、真実か、それとも絶望か。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ