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第97話 大騒ぎになるギルド




───そして、イーストカロライナタウンに到着し、宗平そうへいとアリシアが乗る馬車は入口から中央広場まで伸びる大通りに差し掛かる。町中は雪が降り積もり、地面や建物前、屋根に登ってスコップで雪掻きしている人達が目立つ。


 毛皮の上着を着用した食材屋のおじさんは頬を赤くし、ザクザクと音を立て、雪掻き。宗平そうへいに気づき、視線を向ける。


「よ、ソーヘイっ。寒い中、ご苦労なこったっ」


「おはようございますっ、この国の冬はかなり寒いですね?」


 宗平そうへいは挨拶がてら口を挟む。宗平そうへいの言葉に、おじさんは笑いながら言う。


「ハハハ、こんなんで苦しんでいたら冬なんて越せないぞ。これからまだ寒くなる、凍死しないように頑張るんだなっ」


 凍死って、そんな大袈裟な………。


 などと冗談を言い放つおじさんを通り過ぎ、手を振る宗平そうへいである。ちなみに道中、アリシアから聞いたけど、この冬の季節になると実際に凍死する人もいるらしい。



───すると、中央広場に到着。


「ソーヘイさん、何かギルド前が騒がしいですね?」


 アリシアは言う。


 ギルドの事務所前に多くの人だかり。冒険者や民間人、あらゆる人達の怒声が響かせる。


 宗平そうへいは馬車から降り、足を運ぶ。そこに。


「ソーヘイさんっ」


「ソーヘイっ」


 息を切らし、駆け付けて来たのはミラとリアーナ、そしてレイナとエバ。


「みんな………これは一体、何だ?」


 宗平そうへいは尋ねる。宗平そうへいの質問に、ミラは答える。

 

「大変です、Aランク冒険者のレオナルドさん達が、不干渉地帯で魔族を皆殺しにしたんですっ」

 

「何だってっ!!」


 その言葉を聞いて、宗平そうへいは驚愕する。魔族の不干渉地帯、それは非戦闘の魔族が安定して暮らせるように、人間側が魔族に対して制定された場所だ。


 ギルドからの報道によると。


───魔族を皆殺しにしたレオナルドとそのパーティーは政府軍により、(不干渉地帯侵入、殺人罪)の容疑で拘束され、取調を受けている。取調では、レオナルドやパーティーメンバー達は怪しい依頼者から前報酬を受け取り、クエストを依頼された。初めの内容は、民間人を襲う魔族の討伐と聞かされ、しかし実際に住処に案内され、その内容は不干渉地帯の魔族の討伐である事を知ったとのこと。異変を知って断ろうとしたが、(何か)をされて全く覚えていない。そして気がついたら、足元に非戦闘の魔族の死体が広がっていた。


「何てことだ………」


 宗平そうへいは表情を渋ませる、


「不干渉地帯の侵入、殺人は死罪。このままですとレオナルドさんのパーティーは極刑。そして、魔界にいる魔王が怒り、最悪な事態になりかねません」


 ミラは言う。


 

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