第93話 鍋パーティーを約束
「おはようございます、エバさん」
「おはようございます、アリシアさん」
ペコリと挨拶を交わす2人。
一方、宗平は耕した土壌に苗を植えていく。1本、1本、丁寧に…………苗はデリケートな為、傷一つで品質に影響し、売れなくなる。するとエバは宗平に歩み寄る。
「ソーヘイさん、何を育てるのですか?」
エバは尋ねる。エバの質問に、宗平は答える。
「ネギとニンニク、あとは白菜だな…………。鍋料理にしたらとても美味しいから、楽しみにしていてくれ」
宗平は言った。その後は土壌に、先ほどエバから頂いた栄養剤を注入する。
「楽しみに待っています…………鍋料理って何ですか?」
エバは尋ねる。
「鍋に出汁を入れて、そこに白菜やネギ、しいたけや油揚げ、鶏もも肉。とにかく、あらゆる物を入れて熱した出汁で煮こむから、この寒い季節だから美味しいぞ」
宗平は言った。
「エバちゃんもどうですか?」
アリシアは誘う。
「いいんですか?」
エバはハッと驚愕。何故なら誘われたのは初めてだから。
「もちろんだよ、もちろんレイナやミラ、リアーナも一緒だからとても賑やかになるぞ」
宗平は笑う。軽く想像したら、賑やかな鍋パーティーが思い浮かぶ。
「では、食材はたくさん用意しないと、特に妹は食いしん坊だから」
エバは言う。
「はは、そうだな…………どうせなら、腹パンパンにしてあげないとな」
宗平は腕を組み、気合いを入れる。その日が楽しみだ………。と、待ち遠しくなる。
「あのレイナが、お腹パンパンって…………」
宗平の言葉にエバは笑う。何故なら妹が満腹で腹一杯になる姿が可笑しいからだ。宗平はクスクスと笑うエバを見て、宗平は微笑む。何故なら彼女が笑うと、可愛いから。
するとエバは、はっと(何か)を思い出した。
「あ、そういえば私、ミラさん達とギルドで待ち合わせしているんだった。ソーヘイさんとアリシアさんと話をしていて忘れていました」
「ミラ達と待ち合わせって、クエストか?」
宗平は尋ねる。
「はい、ミラさん達と討伐クエストです。場所は南西部の草原で、大型モンスターの大地の蛸獣の討伐です。このクエストに成功したら、私のランクがアップするらしいです」
エバは答えた。
「そうか、頑張るんだぞ。けどもし、危ないと判断したら俺を呼ぶんだぞ。いいな?」
「はい…………もし、何かあればソーヘイさんを呼ぶことにします」
エバは返事した。
「うん、よろしい。あ、けどミラのようにイタズラ目的で呼び出すのは遠慮して欲しいな…………」
宗平は苦笑いを浮かべ、頭をポリポリと搔く。
───そしてエバは転移の光玉を使い、待ち合わせ場所のギルドに向かう。




