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第66話 部屋のドアを破壊する妹



───説明の後、レイナに案内されて階段を登り、宗平そうへい達は部屋の前に立ち止まる。レイナはドアをコンコンっと叩いてノックする。


「誰っ?」


 ドアの向こうから少女エバの声。声質は何処かオドオドした様子。


「お姉ちゃん。私よ、レイナだよ。入ってもいい?」


 見た目とは裏腹に、それは心配するような様子でレイナはドアの向こう側に言う。部屋の中にいる姉のエバ、少し間を置いて言う。


「…………そこにレイナ以外、誰かいるの?お母さん?」


 エバは尋ねる。部屋の中から階段を登る音で誰か分かる性質らしい。

 

 すると、レイナは少し考えた後………。

 

「違うよ………母さんじゃなくて、お姉ちゃんに是非会いたい人がいるから………」


 ミラとリアーナは親しげに笑う。


「帰って」


 レイナの言葉を遮るように、ドアの向こう側からハッキリと言う。それはこの世の全てを拒否するかのように。


「お姉ちゃんっ!!」


「帰ってって言ってるの。私は誰とも会いたくないのっ!!」


 と、感情的に訴えかけるエバ。さらにドアの鍵をガチャと掛ける音。


 レイナは額に指を当て、考える。今のお姉ちゃんの性格を考えたら………。


「う〜ん………」



───そして………。

 

 レイナは、ミラとリアーナは1階の居間で待機してもらう事をお願いすることに………。多分、いきなり大人数で押しかけ、ドアの前に止まったからパニックになったのだろう。


「何で俺が?」と、宗平そうへいは頭をポリポリと掻いて困惑する。


「だってソーヘイは、何か話しやすい感じだし………その、お願い?」


 レイナは片目をパチっとして手の平を合わせ、キュートな表情を意識したように、宗平そうへいにお願いする。


「わかった、わかった………。でも、開けてくれないと何も始まらないんじゃ?」


 レイナの気持ちに根負けした宗平そうへい。そして尋ねる。何故なら引きこもりの人は繊細で、上手く話し合わないと向き合い方が難しいからだ。自分はプロのカウンセラーではないし、導ける自信はない。


 すると、レイナはキラっと刃を輝かせ、自身の得物であるハルバードを振りかぶる。


「何をするんだ?」


 レイナの行動に、宗平そうへいは尋ねる。するとレイナは理由を話す。


「何って………ドアをぶち壊すのよ。お姉ちゃんにガキを掛けられたら入れないし、私は口で説得して開けてもらうより、破壊して開ける質だからっ!!」


 レイナはハルバードをドアに向けて振り下ろし、バキッと轟音を響かせる。


「ええっ!!」


 レイナの行動に、宗平そうへいは思わずビックリ。てっきり、優しい口調で説得するかと思いきや、まさかのハルバードによるドア破壊。


 

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