第61話 魔女の依頼を受ける宗平(そうへい)
───場所は、イーストカロライナタウンから数キロ離れ、南西部にある(ブラックブラッド森林)の中にいた。今から向かう所は(魔女の里ジークムント)。そこは魔女、もしくは関係者以外の人しか入れない里である。もし、無理矢理に里に入ろうとすれば森林全体に仕掛けられた魔女の呪術により、一生迷うことになる。
そしてそこで死ねば、呪術に掛けられた植物により養分され、骨しか残らない。
「ハァ…………結局、巻き込まれることに」
宗平はため息。何故ならミラの勢いに負け、連れて来られた。ギルドの依頼ではなく、レイナ・マクスウェル個人の頼みとして連れて来られたのだ。ちなみにアリシアは、急遽の依頼なので連れて行けない為、実家に帰省している。
「しっかり、付いてきなよ。この森全体は魔女の魔力が掛けられているから、下手すると迷って一生、出られないからな…………」
一行は、森林の道を歩いていた。先頭はレイナ、彼女の見た目は戦士であり、一応であるが魔女。
「雰囲気ありますね、いつも通る森と違って、不思議な植物がたくさん、生えていますね…………」
森の中、地面や倒木した大樹に広がる植物。カラフルなモノ、やたらでかいモノ、変な形のモノ、様々な草花が生えていた。空気中は魔力の活性化による紫の霧、羽の生えたでかいトンボや毒々しいトカゲやクモタイプのモンスターがあちらこちら、動き回る。
リアーナは、カラフルな色やでかいキノコ、胞子を眺める。
「不思議なキノコばかりだ…………エルフ族はキノコにうるさいからな。食用にしたり、薬にしたり、あとは毒矢に使う為の武器にしたりと、目を光らせるだろうな…………」
するとレイナは言う。
「エルフ族も一応、森の中に来る時もあるぞ。主にモンスターの討伐だが、里には入れた事はない」
「そうだろうな…………エルフ族は他種族の里などは用事がない限り、入らない性格だ」
リアーナは言った。エルフは排他的で、他者の関わりは消極的だ。
「お、珍しい素材。新しい手作り爆弾の材料になりますね…………」
歩きながらミラは、道端に生育しているキノコや虫、植物を採集してバックに入れていく。
「ミラ、あまり離れるなよ。でないと、出られないぞ」と、宗平は後ろのミラに忠告する。
「うわ、ガイコツっ!!」
ミラはビックリしていた。何故ならコケが生えた倒木した木の表面に、ボロい服を着たガイコツがもたれ掛かっていた。
レイナは軽い口調で言う。
「あ、それは質の悪い盗賊だ。おそらく魔女の里に入ろうとして、迷ったんだと思う。あんたらも、そーならないよーにな…………」
彼女曰く、そんな奴はたまにいるらしい。




