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第57話 事件解決



───地面に倒れ伏している蝿人間の全身に、チリのような光を空中にキラキラと輝かせ、振りかけられる(破邪の聖水)。


 このアイテムはレアな調合アイテムであり、前世でこのゲームをやり込んだ宗平そうへいはこのアイテムを約100個は持っており、状態異常の攻撃を武器にするモンスター相手にこのアイテムには大変お世話になった。

 

「ううっ…………」


 蝿人間はか細い声を吐く。徐々に元の人間の姿に戻り、うつ伏せの体勢。容姿は50代前半、スキンヘッドで無精ヒゲを生やした巨漢体型のおっさん。

 

「あ、目を覚ましたようです」


 アリシアは思わず歓喜。


 おっさんはムクっと起き上がる。


「あれ………俺はいったい、何をしていたんだ?」


 起き上がるおっさんは、さっきまでモンスターだった記憶すら覚えていない。その後、捕らえられていた民間人を全て解放し、事件を解決したのである。




───ここは魔界。黒い空、異形と化した木々が広がり、人間が住む事は許されず、変わりに多種多様な魔族が住んでいる。


 そして、魔界の都は魔王が治めている。町中はエルフ、トロール、オーク、ゴブリン、魔女、デーモン、屍鬼グールや昆虫人間、あらゆる種族の魔族が行き交う。


 黒い空をバサバサと羽ばたかせ、飛行する魔族は、魔界の城にあるテラスから帰還し、着地。魔王様に報告する為、謁見の間に足を運ぶ。


 謁見の間のドアの前にて、魔族は足を止める。


「魔族リディクラ、只今戻りましたっ」


 と、緊張な様子で敬礼する魔族。改めて名前はリディクラ、種族はデーモン。


───入るがよい。


 クールな女性の声が響き、謁見の前のドアが開き、中に入る魔族リディクラ。


 玉座の前は見えない。目の前には魔王、自分はデーモン。命令がなければ頭は上げてはならない。


「リディクラよ、面をあげよ」


「はい………」


 魔王の命令にリディクラは頭を上げる。謁見の前にて、緊張感がピリっと張り詰める。少しの間が開き、魔王は口を開く。


「よく、戻ったなリディクラ………報告を聞かせてもらおうか?」

  

「えっ………と」


 魔族リディクラは口ごもる。


「リディクラよ。お前に課した命令を言ってみよ」


「はい、人間界の町に潜み、情報収集でございます」


 魔族リディクラは言った。


「そうだ………まず、私の知らない所で人間を誘拐してモンスターに変えたり、好き放題にしていたようだな?」


「はい………人間達による我が領域への侵犯行為が増えています。目的は魔族から採取できる材料の為、多くの命が失われています。威力行為は、妥当かと………」


「私が命令したのは情報収集だ。勝手な事はするではない」


 謁見の間全体に広がるように、魔王は威圧。



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