第50話 帰ること提案する宗平(そうへい)
宗平は、キャンディーをじぃ~~~と眺める。ちなみに自分には、前世にてやり込んでいたスキル(異常察知)を兼ね備えてある。このスキルがあれば、相手の体力や攻撃的、全能力や状態異常を発見する事が出来る。
持っているキャンディーは、紫の炎のような毒々しい(何か)を漂わせていた。
「このキャンディー、何かまずい…………」
宗平はキャンディーを床に放り投げ、そしてグチャと踏み潰す。踏み潰されたキャンディーは、紫の煙となって一瞬だけ昇り、消えた。
「ソーヘイさん?」
アリシアは、キャンディーを踏み潰した宗平に不穏な表情を向ける。
「アリー、このキャンディーは食べてはいけない」
宗平は真剣な表情で言った。
その様子に、ミラとリアーナは思わずフォークを止め、食事の手を止めた。
「このキャンディーには違法薬物が入っている。もし、このキャンディーを売っている奴を見たら俺に言ってほしい」
「い、違法薬物っ………」
アリシアは、宗平の言葉に思わず額から汗を流し、パニックになって震えてしまう。聞いた事はあるけど、自分が行った町や村では縁はなかった。聞いた事によると、使用して下手したら人格が破壊され、人生が終わる。
するとミラはキャンディーを見て思い出したように言う。
「あ、そのキャンディー売り、私は知っています」
「何だって」
「確か、フードを着たおじさんだった。よく、無料で大人や子供にキャンディーを配っていた。私やミラは、押し売りで貰ったが、すぐに捨てたよ」
リアーナは腕を組み、言う。
「まさか、違法薬物が入っているなんて…………アリシアさん、町は華やかな所である一方、同時に危険な所でもあるんですよ。よく、覚えておいて下さい」
ミラは冷静な口調で、人生の先輩のような姿勢で言う。
「はい、覚えておきます」
アリシアは感謝する。やっぱり都会は怖い、家にいた方が安全だったと実感するのである。
「どうするアリー?町にいたらほら、こうゆう危ない奴らがいるし、それにこの頃、行方不明者が多発している。もし、アレだったら家に戻る事を………」
宗平は彼女の身の安全を配慮し、提案する。しかしアリシアはきっぱりと答える。
「私は大丈夫です、家には戻りません。何故ならソーヘイさんが守ってくれると思っていますから」
「参ったな………」と、アリシアの言葉に宗平は頭をポリポリと掻き、苦笑いを浮かべて困惑してしまう。
「ソーヘイさん、責任重大ですね?」
ミラはクスっとからかう。
「もちろん、私達もいるぞ………」と、リアーナは言った。




