第47話 裏通りを歩く宗平(そうへい)
───それから、宗平とアリシアはイーストカロライナタウンまで馬車を向かわせ、いつものように収穫した野菜を出荷する。収穫したのはな秋すびとカブ、そして栄養満足な生卵だ。
夏の暑さは過ぎ去り、秋と言う涼しい季節が到来した。歩いている道はいくつもの木々が生い茂る森林道、そして木々に広がる葉から紅葉。ヒラヒラと、拳をように固まった枯れ葉が地面に舞い落ちる。
2人は世間話。
「君は、馬車の運転とかは大丈夫かい?」
道中、馬車を動かす宗平は尋ねる。
「はい、馬車は初めてですけど、乗馬なら貴族の嗜みで一通りは教わっています」
アリシアは言った。
「なら、安心だな。また、アイツら(ミラとリアーナ)に変なタイミングで呼び出されたら、対応策を講じたくてな」と、訳を話した。果たしてアイツら(ミラとリアーナ)に召喚の札を渡したのは間違いだったかな。と、少し後悔する。
「その時は、任せてください。私、馬とのコミュニケーションには自信はあります」
任してくれ。と、言わんばかりに胸を張るアリシア。
───それから無事に町に到着する2人、いつもの野菜屋とパン屋に野菜と生卵をそれぞれ出荷し、直送業務は終了した。
「そういえば、栄養剤が無くなりそうだったな」
宗平は咄嗟に思いつく。畑に使用する為の栄養剤が切れかけていたのだ。
───とりあえず、南区の裏通りを歩く2人。そこは陽の光が当たりにくく、建物の外壁が影となって伸び、独特な雰囲気を漂わせている。
宗平は裏通りを歩いていた。
上半身裸で筋肉質なゴロツキ、鋭い目をした盗人、傭兵にボロいローブを着た魔法使い、バーの入口前に腕を組んで背もたれするならず者。そこは、あらゆる怪しい人々が裏通りを歩いていた。ちなみにアリシアに、裏通りは危険なので待機しておくように頼んだ。
「彼女には、この場所は連れてこられないな………」
辺りをキョロキョロと眺め、宗平は安堵する。掲示板には、行方不明者となった男女や子供のポスターが貼ってある。自分は強いから心配ないが、アリシアについては心配だ。裏通りを拠点している怪しい奴らにとって、アリシアは美味しそうな商品だ。
(行方不明者、何かこの頃、増えている気がするな………)
など、呟きながら宗平はメニューを表示させ、所持品欄を眺める。栄養剤は残り10個、材料については問題ない。ミラ達に連れて来られた際、倒したモンスターから採取しているから困っていない。
───そして、裏通りを少し歩いていたら錬金屋にたどり着き、済ませる。




